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昭和医科大学 一般選抜 出題傾向 英語

Ⅰ期

傾向と対策の概要

昭和医科大学医学部の英語入試は、文法・語彙、会話文、そして長文読解という構成が安定している中で、受験生の総合的な英語力が問われています。特に合否を分けるのは長文読解問題の正答率であり、長文は分量が多く、難易度が高く、処理スピードが求められます。

文法・語彙セクションには易しい標準問題も多く含まれているため、これらの問題を迅速かつ正確に解き終え、読解問題に十分な時間を割く時間配分戦略が不可欠です。また、長文読解においては、内容真偽問題や、文章の要点を日本語で簡潔にまとめる記述式問題が特徴的であり、得点源とするためには高度な読解力と要約力が求められます。

試験形式の安定性と構成

英語の試験は数学と合わせて140分で行われます。基本的な出題形式は以下の構成で安定しています。

  • 文法・語彙(G/V):主に空所補充形式で出題されます。
  • 会話文:空所補充形式で出題されます。
  • 長文読解:概ね2題が出題され、内容真偽、空所補充、下線部訳、日本語での要約・説明などが問われます。長文の英文自体は平易であることもありますが、設問は深く練られています。

試験形式の大きな変化

  • アクセント・発音問題の変遷: 2018年度および2019年度にはアクセント・発音問題が出題されていましたが、2020年度以降の資料では、主な出題形式から除外されている、または代わりに文法・語彙の出題数が増加している傾向が見られます(例:2023年度以降、文法・語彙の空所補充が15問)。
  • 文法・語彙の出題形式の多様化(2019年度): 2019年度では、従来の空所補充に加え、語句整序や誤り指摘といった、より正確な文法知識を問う形式が導入されました。特に誤り指摘では、単数・複数や熟語における冠詞の有無など、細かい知識が求められました。
  • 記述式解答の定着: 長文読解における日本語での記述解答(要約、説明)は、2019年度の80字以内、2021年度の70字以内、2025年度の110字以内など、一貫して出題されており、合格を左右する重要な要素となっています。

出題分野や出題テーマの傾向

長文読解のテーマは、医学・科学分野、およびそれに関連する社会科学・心理学・哲学といったアカデミックな内容が中心です。

  • 医学・科学・認知科学: 肥満と意志力/遺伝学(2018)、日本の予防接種制度(2019)、算数障害とANS(2020)、赤ん坊の認知能力/確率(2022)、概日リズム(2024)、非盲検プラセボ効果(2024)、脳機能と単語の意味(2025)。
  • 心理学・社会科学・人文科学: 日本の若者の幸福感(2020)、幸福の重要性(2021)、心理的態度(マインドセット)と抑うつ(2021)、医学教育と死への対処(2023)、創造性の種類(2023)。
  • 哲学: 科学的発見のプロセス(2022)、科学的真理の暫定性(2025)。

これらのテーマは、専門性が高く、難易度のある英文を素材としており、多くの場合、最新の英語圏の記事(The Japan Times, Scientific Reportsなど)から改編されています。

特徴的な傾向

  • 高度な読解力と論理的分析力: 長文の難易度は高いものが多く、文章の内容を正確に理解し、論理的な流れや筆者の主張を的確に捉える能力が求められます。特に2025年度の哲学(科学的真理)に関する文章など、抽象的な概念を扱う問題も出題されています。
  • 語彙・イディオムの難易度: 文法・語彙問題自体は標準的なものが多いですが、一部には高度な語彙や、文脈を理解しないと解けない特殊な表現が出題されることがあります。
  • 時間配分の重要性: 全体的な問題量は多く、長文読解に時間を割くためには、文法や会話文のセクションを迅速に処理する能力が必須です。

対策

基礎固めと時間戦略

  • 標準的な問題集を用いて、文法・語彙・イディオムの知識を完璧に習得し、確実に得点できる問題を増やしてください。
  • 標準的な問題(文法、会話文)を素早く解く訓練を行い、長文読解に最低でも半分以上の時間を確保できる時間配分を確立することが重要です。

長文読解対策の強化

  • アカデミックな英文への慣れ: 頻出テーマ(医学、科学、心理学、社会問題)に関する学術的・専門的な英文を日頃から読み込み、背景知識を蓄積してください。
  • 記述・要約の訓練: 設問の要求(例:80字以内、100字以内)に合わせて、英文の核心となる主張や情報を抽出・整理し、日本語で簡潔にまとめる練習を徹底してください。このスキルは合否を分ける重要な要素です。
  • 速読と精読のバランス: 長文読解問題では、速読で大意をつかむ訓練に加え、内容真偽や下線部訳に対応できる正確な精読力も養う必要があります。

細部の知識の徹底

  • 2019年度に見られた誤り指摘問題のように、今後も文法や語法に関する細かなニュアンスや正確な用法を問う問題が出題される可能性があるため、学習を深める必要があります。

対策のイメージ: 昭和医科大学医学部の英語試験は、医学研究者が論文を読み、その内容を正確に把握し、他者に分かりやすく伝える能力を試しているとも言えます。したがって、単に英語ができるだけでなく、専門的な文章を論理的に分析し、結論を導き出す思考力を磨くことが、最も効果的な対策となります。

Ⅱ期

傾向と対策の概要

昭和医科大学医学部(II期)の英語入試は、年度によって設問形式の細部に変化が見られるものの、全体として高度な基礎英語力(語彙、文法、構文)と、医学・科学分野を中心とした長文読解力を高いレベルで要求する構成が特徴です。

文法・語彙の知識を問う問題(空所補充、整序)と、長文読解(内容一致、和訳、下線部説明)が中心です。特に、長文読解では、日本語による説明や要約を求められる設問が散見され、英文の正確な理解と思考を日本語で表現する能力が重要視されています。

試験形式の安定性と構成

基本的な構成は、近年安定している傾向にあります。

  • 基礎技能問題 (前半): 語彙、文法、イディオム、アクセント、発音、会話表現などが、主に選択式の空所補充形式で出題されます。
  • 長文読解 (後半): 複数の大問として、専門性の高い学術的な長文が出題されます。長文の設問は、内容理解、空所補充、下線部の指示内容や定義の確認、日本語による説明や和訳など多岐にわたります。

試験時間の長さや問題量に関する具体的な情報はありませんが、設問形式の幅広さから、時間配分が重要であると推測されます。

試験形式の大きな変化

年度を追うごとに、特定の基礎技能問題の出題形式に変化が見られます。

年度 確認された特徴的な出題形式 備考
2018年度 アクセント/発音、日本語→英文の1語補充、会話文
2019年度 アクセント/発音、整序英作文、誤文訂正、会話文 誤文訂正と整序が追加され、基礎力の深度が試される。
2020年度 誤文訂正・整序にあたる大問2は版権処理のため未収録 長文は1題を確認 (腸内細菌と海藻消化)。
2021年度 長文読解の1題が許諾不可のため未掲載 長文は疫学(エピデミオロジー)がテーマ。アクセント・発音問題は見られない。
2022年度 長文読解で記憶(Implicit/Explicit Memory)や創造性に関する心理学的なテーマが出題される。問題文の訂正が行われた箇所がある。

初期(2018, 2019)に見られたアクセント・発音問題は、直近の年度では確認されていません(ただし、資料が部分的であるため、完全に廃止されたかは断定できません)。その代わりに、文法・語彙の知識を総合的に問う空所補充や、整序、誤文訂正といった形式が安定して出題される傾向があります。

出題分野や出題テーマの傾向

長文読解のテーマは、医学部受験にふさわしいアカデミックな分野に集中しています。特に、生物学、医療、科学技術、心理学、公衆衛生といった分野の最先端の知見に関する文章が選ばれます。

  • 2018年度: 鳥の群れの意思決定、脳の働きに関する研究。
  • 2019年度: バイオメディカル・エンジニアリング、3Dプリンティングを用いた人工気道(windpipe)の開発。
  • 2020年度: 生物学/文化科学、日本人の腸内細菌による海藻(seaweed)消化酵素の獲得(側方遺伝子伝達)。
  • 2021年度: 公衆衛生/疫学(エピデミオロジー)、SARSやWHOの活動など感染症に関する内容。
  • 2022年度: 心理学/認知科学、記憶(エピソード記憶、意味記憶、非宣言的記憶など)のメカニズム、および創造性(概念的 vs. 実験的)に関する考察。

これらのテーマは、専門的な語彙(epidemiology、biocompatible、amnesic など)が多く含まれていることが特徴です。

特徴的な傾向

  • 専門性の高い医学・科学系テーマの重視: 毎年、読解問題では専門的なテーマが選ばれており、受験生に幅広い科学的教養と背景知識があることを期待しています。
  • 日本語による詳細な説明の要求: 読解問題の中には、下線部の内容や実験結果、定義などを日本語で簡潔かつ正確に説明することを求める設問が含まれます。これは、単に英文を訳すだけでなく、内容を深く理解し、論理的に説明できる能力を測るものです。
  • 多角的な基礎英語力の評価: アクセント・発音問題が減少しても、文法・語彙・イディオム(句動詞を含む)の知識を問う問題、整序英作文、誤文訂正などが組み込まれ、網羅的な基礎力が求められています。

対策

  • 1. 基礎技能の徹底:
    文法・語彙・イディオム: センター試験レベルを大きく超えるハイレベルな語彙力、特に多義語やイディオム、句動詞を徹底的に習得する必要があります。文法事項は、誤文訂正や整序英作文に対応できるよう、深い理解が求められます。
    会話表現: 日常的な場面だけでなく、アカデミックな状況やビジネスシーンで用いられる自然な会話表現についても学習が必要です。
  • 2. 学術的長文読解力の強化:
    テーマ別対策: 医学、生物学、環境科学、心理学といった分野の長めの英文を継続的に読み込む訓練が不可欠です。専門用語は注釈で与えられることもありますが、それらを文脈から理解し、文章全体の論旨を素早く把握する練習が必要です。
    読解と記述の連動: 内容一致問題だけでなく、日本語で指定された字数内に論旨を正確にまとめる記述対策を積むことが、高得点に直結します。
  • 3. 時間配分の訓練:
    長文は専門性が高く、問題量も多岐にわたるため、試験本番で焦らないよう、過去問や模擬問題を用いて正確かつ迅速に処理する時間配分のシミュレーションを徹底すべきです。特に、日本語記述問題に時間を割く計画を立てることが重要です。

例えるならば、この入試の英語力は、高度な学術論文を読み解く科学者のツールキットのようなものです。単なる日常会話や文学作品の理解に留まらず、専門的な概念や論理構造を正確に捉え、それを母国語で明確に説明できる力が求められていると言えます。