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北里大学 一般選抜 出題傾向 数学

傾向と対策の概要

北里大学医学部の数学入試は、試験形式の安定性が高く、例年大問3題構成(小問集合1題+記述式大問2題)で実施されてきました。試験時間は80分であり、この時間内で、数学Ⅲを中心とした高度な内容、特に微分積分、複素数平面、そして確率や漸化式を絡めた問題に解答する必要があります。

特に【2】と【3】では、解答の過程を必ず記すことが求められており、単に結果を出すだけでなく、論理的な思考過程を明確に示す能力が重視されます。

対策としては、数Ⅲの頻出テーマ(積分計算、回転体の体積、媒介変数表示、極限、証明問題)を深く掘り下げて習熟すること、および漸化式や確率分野における論理的な構造理解が重要となります。

試験形式の安定性と構成

2018年度から2024年度まで、試験形式は極めて安定していました。

  • 試験時間: 80分で一貫しています。
  • 大問構成: 以下の3部構成が主流でした。
    • 【1】: 小問集合 (マーク式または空欄補充式)。
    • 【2】と【3】: 記述式大問。解答の過程を必ず記すよう指示されています。
  • 小問の数: 2018年度から2024年度まで、小問集合【1】は4問構成でした。

試験形式の大きな変化

2025年度入試において、小問集合【1】の構成に微細な変化が見られました。

  • 【1】の小問数の減少: 2025年度では、【1】が(1)から(3)までの3問構成となりました。これにより、小問集合における出題テーマの数が減少しましたが、全体の大問数や試験時間に変更はありません。

出題分野や出題テーマの傾向

出題は、数学Ⅲの分野と、確率、漸化式、数論といった論理的な思考を要する分野に重点が置かれています。

数学Ⅲ・微分積分・関数

  • 微分積分の応用: 曲線と直線で囲まれた部分の面積や、回転体の体積に関する問題が頻出です。2019年度には媒介変数表示された曲線の長さや面積計算が出題されました。
  • 積分による不等式の証明: 関数 f(x) の増減やグラフの凹凸を利用して、不等式を証明するテーマが継続的に出題されています。特に、区分求積法や y=f(x) の上に凸な性質を利用した面積比較が問われています。
  • 極限と無限級数: 2019年度には数列の極限(はさみうちの原理を利用)が、2020年度には (n!)1/(n log n) の極限が問われました。
  • 関数と逆関数: 対数関数の逆関数を求め、その方程式が実数解を持つ条件を問う問題が出題されました。

複素数平面・数論・整数

  • 複素数平面の幾何: ド・モアブルの定理を用いた計算 や、複素数が描く図形(アポロニウスの円など)とその中心、最大値を求める問題が定着しています。
  • 整数問題と不定方程式: Diophantine方程式(例: 30x - 23y = 1)の整数解を求め、条件を満たす組や総和を求める問題、および約数の個数や総和に関する問題が見られます。

確率・漸化式

  • 確率漸化式: 玉の移動や経路上の球の移動に関する確率を漸化式で表し、一般項を求める問題が頻繁に出題されています。特に、非斉次型の線形漸化式(例: An+1 = pAn + qn 型)を解かせる形式も現れています。

ベクトル・幾何

  • 空間ベクトルと図形: 正四面体や四面体の体積、点と平面の距離、最短距離を空間ベクトルを用いて求める問題が散見されます。

特徴的な傾向

  • 数学Ⅲ分野の圧倒的な重視: 出題テーマの多くが数学Ⅲに関連しており、特に微分積分における論理的な証明や、複雑な計算を正確に実行する能力が求められます。
  • 計算力の要求: 積分計算、複素数のべき乗計算、非斉次漸化式の処理など、処理量が多岐にわたり、正確かつ迅速な計算力が不可欠です。
  • 高度な不等式証明の頻出: ex > 1 + x のような基礎的な不等式を応用し、定積分を用いた不等式(例: 2/3 < ∫01 e-x2 dx < π/4)を証明させるなど、誘導に沿って論理を積み重ねる力が求められます。

対策

  • 数Ⅲ分野の完璧な習得: 微分積分の基本公式や置換積分、部分積分の応用技法をマスターし、特に体積計算や面積計算を迅速に行えるように訓練してください。
  • 漸化式の徹底演習: 確率漸化式を含め、等比数列型、階差数列型、そして An+1 = pAn + qn 型の漸化式など、様々なタイプの漸化式を解けるように準備します。
  • 記述対策と論理構成: 【2】と【3】は過程を問われるため、解答の論理の流れ(定義域、増減表、場合分け、使用定理など)を明確に記述する練習が不可欠です。特に、関数の増減や凹凸を利用した不等式の証明プロセスを体得することが重要です。
  • 時間配分のシミュレーション: 80分という限られた時間で、処理量の多い大問を解き切るため、過去問演習を通じて時間配分の感覚を掴んでください。

対策のイメージ:
北里医学部の数学は、広範な知識というよりも、特定分野(特に数Ⅲ)の深い理解と応用力を試す「精密検査」のようなものです。一つ一つの論理ステップが厳しくチェックされるため、解答過程をガラス細工のように丁寧に構築する能力が、合格への鍵となります。