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帝京大学 一般選抜 出題傾向 数学

傾向と対策の概要

帝京大学医学部の数学入試は、試験形式の安定性が高い一方で、出題される問題の計算量や複雑性が高いという特徴があります。特に、微分積分、数列、確率といった主要分野が網羅的に出題され、正確な計算力と迅速な処理能力が強く求められます。

近年(2024年、2025年)では、従来の空所補充形式に加え、グラフの図示や領域の記述を求める問題が導入されており、解答に至る過程や論理的な根拠の明確化も重要になっています。

試験形式の安定性と構成

入試形式は、資料が確認できる2018年度から2025年度まで一貫して「2科目120分」の構成を維持しており、この点において高い安定性が見られます。

  • 構成:数学①と数学②の2部構成で、大問はそれぞれ4問程度です。
  • 解答形式:主に空所補充形式(マークシート)が採用されており、有理数となる解答は整数または既約分数の形で解答することが求められています。
  • 出題量:120分で多くの計算を要する問題を解く必要があり、高い計算速度と正確性が必須です。

試験形式の大きな変化

2018年度から2023年度にかけて、基本的な空所補充形式が主流でしたが、2024年度以降に以下の大きな変化が見られます。

  • 記述問題の導入:2024年度および2025年度の入試では、領域の図示やグラフの描画を解答用紙に直接記述させる問題が明確に登場しました。これは単なる計算結果だけでなく、図形の境界線や領域の定義を正確に示す能力を評価する傾向への変化を示唆しています。
  • マークシート指示の詳細化:2024年度以降、分数や根号を含む解答、小数点の丸め方(四捨五入)に関する具体的な注意書きが詳細に記載されるようになりました。

出題分野や出題テーマの傾向

出題分野は広範囲に及びますが、特に以下の分野が頻出しています。

分野 傾向と特徴 関連する年度の例
微分積分 3次関数や絶対値を含む関数のグラフと接線、曲線や直線で囲まれた部分の面積計算が非常に頻繁です。定積分で定義された関数や、極値・最大値/最小値を求める問題も定番です。 2018, 2020, 2022, 2023, 2024, 2025
数列・漸化式 隣接3項間漸化式や、和$S_n$と$a_n$の関係、または対数や階乗を含む複雑な漸化式が出題されます。数列の和の性質に関する問題(周期性など)も出されています。 2018, 2019, 2020, 2021, 2024, 2025
確率・場合の数 さいころの問題が中心で、3個以上のさいころの目に関する積や和、最大値と最小値の差、平均値が整数になる条件など、複雑な条件を満たす確率が問われます。 2018, 2020, 2022, 2023, 2025
指数・対数関数 真数条件・底の条件の適用が厳密に問われ、対数方程式や不等式、あるいは最大値・最小値問題の一部として頻出します。 2018, 2019, 2021, 2022, 2023, 2024, 2025
ベクトル・空間図形 空間ベクトルによる垂線の足の座標決定や、平面上のベクトルの内積の最大・最小、終点の存在領域を求める問題が定期的に出題されます。 2018, 2019, 2020, 2021, 2023, 2025
三角関数 合成を用いた最大値・最小値問題や、三角方程式・不等式が出題されます。また、図形問題(正弦定理、余弦定理など)の一部としても重要です。 2018, 2020, 2021, 2023, 2025

特徴的な傾向

  • 高度な計算処理と巧みな置き換え:複雑な三角関数や指数関数の最大・最小問題では、与式を処理するために、$t=\sin\theta+\cos\theta$ や $t=3^x+3^{-x}$ のような巧妙な置き換えが必要となるケースが多く見られます。置き換え後の変域の確認(相加相乗平均の利用など)が必須です。
  • 数論・整数の性質への着目:集合の要素の性質(2020年度の集合Aの問題)や、不定方程式の整数解の個数や最大値を求める問題が出題され、整数論的な思考が求められます。
  • 幾何学的考察の要求:グラフや図形が関わる問題では、計算に頼るだけでなく、対称性や幾何的な性質を利用できると、効率的に解答できる場合があります。例えば、放物線とその接線で囲まれた面積の公式利用などです。

対策

帝京大学医学部の入試を突破するためには、以下の対策が有効です。

  • 計算力の徹底強化と時間配分:120分という制限時間内に多くの空所を埋める必要があるため、解答の正確性はもとより、計算スピードの向上が最優先事項です。特に、積分計算、連立方程式、対数・指数の計算ミスをなくす練習が必要です。
  • 頻出テーマの演習:微分積分の応用(面積、接線、極値)、特殊な漸化式、複雑な条件付き確率、厳密な真数条件を要する対数・指数問題など、頻出テーマについて、解答の方針をすぐに立てられるよう集中的に演習します。
  • 置き換えと変域管理の習得:三角関数や対数・指数関数を含む最大値・最小値問題では、変数を置き換える際の新しい変数の変域を正確に求める訓練が重要です。
  • 記述問題への対応:2024年度以降の傾向に合わせ、グラフの図示や領域表示を問う問題については、境界線の種類(含む/含まない)や、真数条件による領域の制限を明記し、図として正確に表現する練習が必要です。
  • 過去問を用いた実戦演習:120分通しで過去問を解き、時間配分の感覚を養い、複雑な問題の処理能力を測定することが不可欠です。

入試傾向の把握は、効率的な学習計画を立てるための羅針盤のようなものです。安定した形式の中で求められる高度な計算力と、近年要求されるようになった記述力の両面をバランス良く鍛えることが成功の鍵となります。