2026 東京女子医科大学の特徴
📌 大学の基本情報・立地
東京女子医科大学は、創立者である吉岡彌生先生が「女性が自立した専門職として社会で活躍する道を開きたい」という強い思いを胸に、1900年(明治33年)に東京女醫學校を創立したことに始まります。以来、120年以上にわたり、多くの女性医師・研究者を輩出してきた伝統ある大学です。都心に位置するキャンパスは、充実した医療施設と一体となっており、学生たちは常に最先端の医療環境に触れることができます。
キャンパスとアクセス
キャンパスは都心にありながら、緑も感じられる落ち着いた環境です。近隣には商業施設も多く、学生生活を送る上での利便性も高いと言えるでしょう。また、大学附属の病院群が併設されているため、低学年次から病院の雰囲気に触れる機会が多く、医療人としての意識を早い段階から育むことができます。
住所
東京都新宿区河田町8-1
アクセス
都営大江戸線「若松河田駅」より徒歩約5分
都営新宿線「曙橋駅」より徒歩約8分
JR新宿駅、東京メトロ新宿三丁目駅、東京メトロ四谷三丁目駅などからもバスが利用できます。
🌟医学部医学科の教育の特徴
教育理念と目的
東京女子医科大学の医学部医学科は、「至誠と愛」の理念のもと、女性が自立した医師・研究者として社会に貢献できるよう、質の高い教育を提供しています。単に知識や技術を習得するだけでなく、患者さんに寄り添う「全人的医療」を実践できる医師を育成することを目指しています。
教育理念:本学部の教育理念は、自らの能力を磨き、医学の知識・技能を修得して自立し、「至誠と愛」を実践する女性医師および女性研究者を育成することにある。
教育目的:医師として生涯にわたり社会に貢献できる人材の育成を目的とする。
建学の精神:医学の蘊奥(うんおう)を究め兼ねて人格を陶冶し社会に貢献する女性医療人を育成する。
各学年の特徴的な教育内容
1年次: 医療人としての土台を築くためのリベラルアーツ科目や基礎教養科目を幅広く学びます。また、「至誠と愛」を体現する医師になるための導入教育として、医療倫理やコミュニケーションスキルを学ぶ機会が設けられています。医療人として必須となる医学英語の基礎もこの段階から学び始めます。
2年次: 人体の構造や機能を理解するための基礎医学の専門科目が本格的に始まります。解剖学実習などを通して、生命の尊厳を学びながら人体の仕組みを深く探求します。この時期から、学習内容を自分の頭で考え、グループで議論する「PBLテュートリアル教育」が始まります。
3年次: 基礎医学の知識を深めつつ、病態生理学や臨床医学の講義が増え、病気の診断や治療に関する知識を体系的に学びます。この時期から、実際の医療現場を理解するための病院見学が始まり、医学部で学んでいることがどのように臨床に結びつくのかを実感する機会が増えます。
4年次: 臨床医学の学習をさらに進めるとともに、臨床実習への準備として、医療面接や身体診察などの基本的な臨床技能をシミュレーションなどを通して学びます。また、テュートリアル教育を通して、自ら問題を発見し、解決する力を養います。
5年次、6年次: 附属病院や関連施設での臨床実習が中心となります。学生は指導医の指導のもと、チームの一員として診療に参加し、実践的な知識や技術を習得します。患者さんやそのご家族とのコミュニケーションを通して、医師としての倫理観や責任感を育む重要な期間です。
このように、東京女子医科大学では、学生が自ら問題を発見し、解決する力を養う「PBLテュートリアル教育」を重視しています。学生たちは少人数のグループで事例について討論し、互いに教え合うことで、知識を深めると同時に、コミュニケーション能力や協調性を培います。この教育スタイルは、単に知識を詰め込むだけでなく、生涯にわたって自律的に学習し続ける医師を育成するための大きな強みとなっています。
🏠学生生活・施設環境
部活動
様々な運動部や文化部が活動しており、学業と両立しながら学生生活を豊かにすることができます。運動部では、他大学との交流戦や大会に参加する機会もあり、学外での経験を積むことができます。また、大学祭などのイベントも活発に行われており、学年や学部を超えた交流が盛んです。
大学の周辺環境
都心に位置するキャンパスは、公共交通機関でのアクセスが良好です。キャンパス周辺には、コンビニエンスストアや飲食店、スーパーマーケットなどが充実しており、学生生活に不便はありません。また、新宿区という立地を活かし、美術館や博物館、劇場など文化的な施設にも気軽に足を運ぶことができます。
先輩後輩の関係
学業や実習、部活動など、様々な場面で先輩たちが温かく後輩をサポートする文化が根付いています。特に医学部では、学年を超えた交流が盛んで、実習や試験に関する情報交換など、学習面でも心強いサポートを受けることができます。
医学に関係した学習環境
大学附属の高度専門医療を担う病院が隣接しており、低学年から医療の現場を肌で感じることができます。また、図書館や自習室など、学修のための施設も充実しており、落ち着いた環境で集中して勉強に取り組むことができます。
🩺 在学生・卒業生の声
実際に東京女子医科大学医学部医学科で学ぶ学生たちや卒業生からは、大学の教育や環境についてどのような声が上がっているのでしょうか。公式サイトに掲載されたインタビューから、一部をご紹介します。
在学生の声
「勉強と部活の両立が可能です」
「カリキュラムが効率的に組まれているため、勉強だけでなく、部活動や趣味にも時間を費やすことができます。授業や実習は大変ですが、計画的にこなすことで、充実した学生生活を送れています。」
「先生方との距離が近いです」
「少人数制の授業やテュートリアル教育のおかげで、先生方との距離が近く、質問しやすい環境です。親身になって指導してくださる先生が多く、安心して学習に取り組めます。」
卒業生の声
「女性医師としてのキャリアをサポートしてくれます」
「女性が医師として働き続けるための支援体制が整っていると感じます。大学病院には多くの女性医師がおり、ロールモデルとなる先輩方から様々なアドバイスをもらえます。安心してキャリアを築ける環境です。」
「学習意欲の高い仲間たちと切磋琢磨できます」
「周りの学生は皆、医師になりたいという強い意志を持っており、お互いに高め合いながら学習できる環境です。グループワークやディスカッションを通して、多様な視点に触れることができ、視野が広がります。」
🌱 どのよう医師を目指す人に向いているか
以上の特徴を踏まえると、東京女子医科大学医学部医学科は次のような志望者に特に適した環境と言えるでしょう。
「至誠と愛」の精神を体現する医師を目指したい人
創立以来の教育理念である「至誠と愛」は、単なるスローガンではなく、日々の教育や実習の中に深く根付いています。患者さんに誠実に向き合い、慈しむ心を持つ医師になりたいと強く願う人には、理想的な環境です。
能動的に学習し、課題解決能力を身につけたい人
少人数グループで行う「PBLテュートリアル教育」は、学生が自ら問題を発見し、解決する力を養うことを目的としています。受け身の学習ではなく、自ら考え、行動する姿勢を重視する人にとって、大きな成長の機会となるでしょう。
女性医師としてのキャリア形成を考えている人
多くの女性医師や研究者が活躍しており、女性が長期的に医師として働き続けるための支援体制が整っています。ライフイベントと仕事の両立など、女性ならではの悩みを共有し、相談できる環境があることは大きな強みです。
向いていない可能性がある人
一人で黙々と学習を進めたい人
グループワークやディスカッションを多く取り入れたPBLテュートリアル教育がカリキュラムの大きな柱となっているため、集団での協調学習よりも、一人で深く思考し、学習するスタイルを好む人には、負担に感じられるかもしれません。
医学知識の習得を最優先する人
東京女子医科大学は、医学知識だけでなく、医師としての人間性や倫理観、コミュニケーション能力といった「全人的医療」を重視しています。単に知識を詰め込むことだけを目的とする人には、物足りなさを感じる可能性があります。
東京女子医科大学医学部医学科は、単に優れた医師を育てるだけでなく、豊かな人間性を備え、社会に貢献できる女性医療人を育成することを目指しています。ここで学ぶことは、医師としての専門性と人間性を共に高めたいと考える人にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。