2026 東北大学の特徴
📌 大学の基本情報・立地
東北大学は、1907年(明治40年)に創設された東北帝国大学を前身とし、「研究第一主義」と「門戸開放」の理念を掲げる総合大学です。医学部もこの精神を受け継ぎ、世界に貢献する医療人・研究者の育成を目指しています。ここでは、東北大学医学部の魅力や特徴を詳しくご紹介します。
キャンパスとアクセス
東北大学は宮城県仙台市に複数のキャンパスを構える総合大学で、医学部・医学系研究科は星陵キャンパスにあります。仙台市は、杜の都と称されるように豊かな自然に恵まれながらも、東北地方最大の都市として栄える活気ある街です。医学部が位置する星陵キャンパスは、仙台市中心部から少し離れた閑静な場所にあり、学問に集中できる落ち着いた環境が整っています。
キャンパス内には大学病院も併設されており、学生は最新の医療現場に触れながら学習を進めることができます。また、東北地方の基幹病院としての役割を担う東北大学病院は、高度な医療を提供するとともに、災害医療や地域医療にも貢献しており、学生はこれらの現場を間近で学ぶ貴重な機会を得られます。
- 住所
医学部・医学系研究科:〒980-8575 宮城県仙台市青葉区星陵町2-1
- アクセス
仙台市地下鉄南北線「北四番丁駅」北2口より徒歩約15分
JR仙台駅西口バスプールから「東北大学病院経由」のバスに乗車し、「東北大学病院前」下車
🌟医学部医学科の教育の特徴
教育理念と目的
東北大学医学部医学科の教育は、単に知識や技術を習得するだけでなく、豊かな人間性と探求心を育むことを重視しています。特に、研究医の育成にも力を入れており、1年次から研究に触れる機会が設けられています。
教育理念と目標
- 人命を尊重し、豊かな人間性を持ち実践力を備えた医療人を育成します。
- 人間としての生活の質(Quality of Life)の向上を大切にする医療人を育成します。
- チーム医療を柱に、総合医療を提供する現場を創造する教育をおこないます。
- 東北地方の地域性をも考慮した保健医療をすすめる医療技術の教育をおこないます。
- 人文・社会・自然科学分野、医学系分野と有機的に連携しながら総合的な教育をおこないます。
- 世界の人類に貢献しうる最先端の医療技術の教育をおこないます。
各学年の特徴的な教育内容
1年次
全学教育科目で幅広い教養と豊かな人間性、優れた倫理観、柔軟な思考力を身につけます。この段階から医療コミュニケーションのトレーニングや研究室訪問が始まり、早期から自身の将来のキャリアを考える機会が提供されます。2・3年次
専門教育が本格的に始まります。医学の根幹となる基礎医学・臨床医学の知識を深め、それらを統合し応用する能力を養います。3年次には長期間、研究に集中する期間が設けられており、海外留学も可能です。4年次
後期から臨床実習が始まります。大学病院だけでなく、東北地方全域に広がる関連病院でも実習を行い、多様な医療現場を体験します。これにより、被災地医療復興支援や地域医療の重要性を肌で感じることができます。5・6年次
臨床実習が中心となります。より実践的な学びを通じて、患者中心の医療を理解し、診療に参加できる能力を養います。チーム医療の一員として協調性を育むとともに、自身のキャリアデザインに向けた学修を継続していきます。
また、在学中に医学博士号を取得できるコースもあり、研究者としての道を目指す学生を積極的に支援する体制が整っています。英語を母国語とする外国人による医学英語の指導も行われ、国際的な視野を持った医療人の育成にも力を入れています。
🏠学生生活・施設環境
東北大学医学部では、充実した学生生活を送るための環境が整っています。広大なキャンパス内には、学修に集中できる施設だけでなく、学生同士の交流を深めるための設備も充実しています。
部活動
総合大学である東北大学には、多種多様な部活動やサークルが存在します。他学部の学生との交流も盛んで、医学部生は専門的な学びに加え、幅広い視野を養うことができます。運動部、文化部、ボランティアサークルなど、興味のある分野で活発な活動が可能です。
大学の周辺環境
星陵キャンパス周辺は、閑静な住宅街であり、落ち着いた雰囲気の中で学業に専念できます。少し足を延ばせば、仙台市中心部の繁華街に出ることができ、買い物や食事、文化的なイベントを楽しむこともできます。また、仙台市は自然が豊かで、ジョギングや散歩に適した公園も多く、リフレッシュできる場所が豊富にあります。
先輩後輩の関係
東北大学医学部では、先輩から後輩へのサポート体制がしっかりしていると言われています。学業や実習、学生生活に関する相談を気軽にできる環境があり、伝統的に築き上げられてきた信頼関係が強みです。勉強面だけでなく、部活動や日々の生活についても、親身にアドバイスをもらえる関係性が特徴です。
医学に関係した学習環境
星陵キャンパス内には、医学部・医学系研究科の他、東北大学病院、東北メディカル・メガバンク機構などが集積しており、最先端の医療研究や教育が身近にあります。附属図書館には専門的な文献や資料が豊富に揃っており、自主的な学修をサポートする環境が整っています。
🩺 在学生・卒業生の声
ここでは、東北大学医学部に在籍する学生や卒業生からの声をご紹介します。
在学生の声
「総合大学ならではの魅力」
医学部以外の友人もたくさんできて、視野が広がりました。全学の部活に参加することで、学部の垣根を越えた交流が持てて、大学生活がとても楽しいです。総合大学ならではのメリットを最大限に享受しています。
「研究への関心が高まる環境」
1年次から研究室を見学できる機会があり、早い段階で研究に触れられたことで、将来の選択肢が広がりました。研究に集中できる期間もカリキュラムに組み込まれているため、医学研究者を目指す上で非常に良い環境だと思います。
卒業生の声
「失敗を恐れずに挑戦する大切さ」
在学中は、失敗を恐れずに様々なことに挑戦する大切さを学びました。たとえ困難なことでも、若いうちにチャレンジして経験を積むことが、将来の日本や世界の医療に貢献できる人材になるために重要だと教えられました。
「地域医療への貢献」
臨床実習で東北地方の関連病院を回った経験は、私の医師としてのキャリアに大きな影響を与えました。被災地医療の現状を目の当たりにし、地域に密着して医療を実践する重要性を強く感じました。ここで学んだことは、今の私の医療活動の根幹となっています。
🌱 どのよう医師を目指す人に向いているか
東北大学医学部医学科は、研究第一主義と門戸開放の精神に基づき、高度な知識と技術、そして豊かな人間性を兼ね備えた医療人を育成することを目指しています。
探究心旺盛で、医学研究にも興味がある人
1年次から研究に触れる機会があり、在学中に博士号を取得できるコースもあるため、研究医を目指す人に適しています。
国際的な視野を持ち、グローバルに活躍したい人
海外留学の機会が多く、英語を母国語とする外国人による指導も受けられるため、国際的な医療現場でリーダーシップを発揮したい人に向けた教育が充実しています。
地域医療や被災地医療に貢献したいという強い志を持つ人
東北地方全域の関連病院での臨床実習を通じて、地域医療の重要性や被災地医療の現状を深く学ぶことができます。
幅広い視野を持ち、学部の垣根を越えた交流を求める人
総合大学である強みを活かし、他学部の学生と交流できる機会が豊富にあるため、多様な価値観に触れたい人に適しています。
向いていない可能性がある人
- 研究や社会貢献よりも、専門特化を最優先する人
東北大学医学部は、研究第一主義や地域医療への貢献を重視しているため、純粋に臨床医として専門分野を極めることだけを志す人には、学風が合わない可能性があります。
- 受動的な学びを好む人
早期からの研究室訪問や長期間の研究期間が設けられているため、自ら課題を発見し、主体的に学ぶ姿勢が求められます。
東北大学医学部医学科は、「研究第一」「地域医療への貢献」「国際的な視野」「主体的な学び」を重視する人に非常に向いています。一方で、受動的な受け身の学びや専門特化だけに重きを置く志向の人にはスタイルが合わない可能性があります。ここでの学びは、医師としての人間性と実践力を共に育てたい人にとって、魅力的な舞台となるでしょう。
📚出典
TOHOKU UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINE 2024:https://www.med.tohoku.ac.jp/wp-content/uploads/2023/05/pamph_2024.pdf