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愛知医科大学 医学部

一般選抜

入試問題の傾向と対策

愛知医科大学

医学部予備校 レクサス教育センターが分析した入試傾向と対策を公開します。是非お役立てください。

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数学

愛知医科大学 一般選抜 出題傾向 数学

傾向と対策の概要
愛知医科大学の数学の試験は、例年80分で実施されており、限られた時間で多くの計算量と論証力を要求する構成が特徴です。出題形式は安定しており、幅広い分野の基礎知識を問う小問集合と、難易度の高いテーマを深く掘り下げる大問で構成されています。合格のためには、微積分、ベクトル、数列、図形と方程式といった主要分野における確かな計算力と、論理的な思考過程を記述する能力が不可欠です。

試験形式の安定性と構成

試験時間は一貫して80分です。構成としては、一般的に3つの大問、あるいは年度によっては4つの大問から成ります。

  • 大問I:小問集合(答えのみ記入):数学の幅広い分野から独立した問題が出題されます。
  • 大問II以降:記述式(過程も含めて記入):複雑な計算や深い考察が必要なテーマが出題され、解答に至る過程を詳細に記述することが求められます。

この形式は2018年度から2025年度まで安定しています。

試験形式の大きな変化

形式自体の大きな変更はありませんが、小問集合(大問I)のボリュームに変化が見られます。

  • 2018年度や2019年度では、大問Iは3つの設問(それぞれに小問あり)で構成されていました。
  • 2020年度には、大問Iが8つの独立した小問となり、出題分野が大幅に増えました(対数、分散、複素数、極限など)。
  • その後、大問Iは再び3〜4つの設問(それぞれに小問あり)の形式に戻り、難易度の高いテーマを含むようになりました。

出題分野や出題テーマの傾向

出題は満遍なく行われますが、特に微積分、ベクトル/空間図形、確率、数列が頻出であり、これらが大問のテーマとなることが多いです。

分野 頻出テーマ(年度例) 特徴的な出題内容
微積分 (I, II, III) 極限、定積分、最大最小、面積 定積分と不等式の証明・数列の和の評価、領域の最大最小、対数関数や三角関数との融合。
ベクトル (I, III) 空間における平面と球面、垂線の足、軌跡 平面と球の交わり(円)の中心座標や、球面と図形の共有点条件。
確率・場合の数 (I) トーナメント表、余事象の確率と対数、完全順列、ゲームの優勝確率(無限級数)、約数の個数。 思考力と計算力を要する応用的な確率論が多い。
数列 (I, II) 群数列の和と項の特定、極限(区分求積法)との融合、漸化式と極限。 計算過程の論理性が重視される。
図形と方程式 (II) 楕円・双曲線の接線/法線、面積の最大値、軌跡 双曲線と漸近線がなす三角形の面積最大化、円と直線の交点の軌跡と長さの最大値、楕円に外接する長方形の面積最大化。

特徴的な傾向

  • 高度な計算力と論理展開の要求:大問IIやIIIは、ただ解くだけでなく、その過程を明瞭に示すことが求められます。計算ミスの許されない長大なプロセスが必要です。
  • 微積分と数列の極限の融合:数列の和や不等式の証明に、微積分(定積分や区分求積法)を応用する問題が散見されます。
  • 整数論の重視:小問集合だけでなく、大問でも整数や自然数の性質を利用した問題が出題されます。
  • 図形問題の定型化と応用:楕円や円、直線に関する問題は、接線、法線、あるいは図形の幾何学的性質を利用して、面積や距離の最大最小を問う形で出題されます。

対策

1. 基礎知識の確実な習得(小問対策)

大問Iの小問集合は多岐にわたるため、数学IからIIIまでの公式や定理を瞬時に引き出せるように徹底的に反復練習する必要があります。特に、微積分、対数、三角関数、複素数、確率の基本計算は迅速に処理できるようにしてください。

  • 記述問題の訓練:大問II以降の記述問題では、途中経過を詳細かつ正確に記述する練習が必須です。計算が長く複雑になりがちな分野(図形と方程式、ベクトル、微積分)の記述式問題に重点を置いてください。
  • 融合問題への対応力強化:微積分と数列の極限や、確率と無限級数など、複数の分野をまたいだ応用問題に慣れておくことが重要です。特にはさみうちの原理などは典型的です。
  • 時間配分のシミュレーション:80分という制限時間に対して、大問Iの小問集合で確実に得点しつつ、大問II、IIIの記述に十分な時間を確保する練習を過去問で行いましょう。

例えるならば、愛知医科大の数学の試験は、基礎的な道具を素早く正確に使いこなす能力(小問集合)と、難解な設計図に従って長大な建造物をミスなく組み立てる持久力と精度(記述問題)の両方を試すテストであると言えます。

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英語

愛知医科大学 一般選抜 出題傾向:英語

愛知医科大学医学部の英語試験は、2018年度以降、試験形式が極めて安定しています。高難度の語彙力、熟語・慣用表現の知識、および複雑な構文を理解する高度な読解力が継続して求められています。出題テーマは医学・科学のみならず、社会学や心理学などアカデミックな分野から幅広く選出されます。

傾向と対策の概要

制限時間80分で多数の問題を処理するため、速読力と同時に正確な文法・語彙の知識を基盤とし、アカデミックな長文の内容を深く理解する洞察力の育成が不可欠です。知的好奇心を刺激する広範なテーマへの対応力が合否を分けます。

試験形式の安定性と構成

2018年度から2025年度の期間において、試験形式は驚くほど安定しており、大きな構造的変化は見られません。受験生は過去問を通じた対策が立てやすい反面、高い到達レベルが維持されていることに注意が必要です。

大問 形式・内容 求められる力
I 対話文完成・熟語・慣用表現 日常会話や口語表現の深い知識
II 語彙・定義問題(空所2文字補充) 英語の定義から推測する高度な語彙力
III 語句整序問題(1語不要) 複雑な文法知識と正確な構文把握
IV 文挿入問題 文脈の論理的理解と展開の把握
V〜 長文読解(内容一致・空所補充等) 速読力、専門性の高い文章の読解力

出題分野や出題テーマの傾向

長文読解のテーマは医学部入試として非常に広範であり、専門性の高い書籍や論文からの出典が目立ちます。

社会科学・心理学

  • ジェンダー・文化:生物学的性別と文化的性別の違い、会話スタイルと支配構造。
  • 心理学・認知科学:時間の知覚、ヒエラルキーと心理的安全性、後悔最小化フレームワーク。

科学・公衆衛生・医療

  • 医療技術:平均余命の伸長、臓器移植(拒絶反応、異種移植)、睡眠不足の影響。
  • 環境・社会問題:テクノロジーによるナビゲーション能力の低下、気候変動への心理的障壁。

経済・教育

  • 経済指標:GDPやHDI、乳幼児死亡率による生活の質の比較。
  • 教育:学校のルールと実社会の対比、失敗から学ぶ重要性。

特徴的な傾向

注意すべき難所

  • 高度な口語表現:「Give me a break(勘弁してよ)」や「What's the catch?(裏がある)」などの習得が必要。
  • 複雑な構文の罠:仮定法過去完了の倒置や形式目的語を含む、難易度の高い整序問題。
  • 厳しい時間制約:80分で3〜4題の長文を含む全問題を解き切る高い処理速度。

対策

高得点を狙うためには、知識の暗記に留まらない実践的な運用能力が必要です。

1. 語彙・熟語の徹底強化

医学部レベルの単語集に加え、イディオム・口語表現集での学習が必須です。英語の定義から単語を推測する練習や、同義語・反意語の整理を深めてください。

2. 文法・構文の応用力育成

分詞構文、仮定法、関係詞の難解な用法、倒置などを含む難度の高い問題集に取り組み、複雑な文構造を瞬時に見抜く力を養います。

3. アカデミックな長文読解の訓練

英字新聞や学術誌の要約、啓蒙書の抜粋など、幅広い分野の英語記事を日常的に読みます。論理展開と筆者の主張を素早く捉える訓練が、内容一致問題への対応に直結します。

4. 時間配分のシミュレーション

前半の知識問題(I~IV)をいかに迅速に処理し、配点の高い長文読解に時間を残せるかが鍵です。過去問を用いた実戦形式のトレーニングを繰り返しましょう。

比喩的説明:愛知医科大学の英語試験は、単なるマラソンではなく、障害物競走とトライアスロンを組み合わせた競技のようなものです。基礎体力(語彙・文法)は前提として、途中に配置された複雑な障害物(難解な構文や専門テーマ)を、正確な技術で乗り越える能力が求められます。

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化学

愛知医科大学 一般選抜 出題傾向:化学

愛知医科大学医学部の化学入試は、計算中心の理論化学、精密な構造決定を要する有機化学、および無機化学の知識を深く問う問題で構成されています。全体として高度な計算力と幅広い知識の有機的な結合が求められる傾向にあります。

傾向と対策の概要

出題形式は安定しているものの、各問題のテーマ設定が複雑で、複数の化学分野(例:電気化学と気体の法則、有機構造決定と燃焼分析)を横断的に理解し、具体的な数値計算を高い精度で実行する能力が合否を分けます。

試験形式の安定性と構成

愛知医科大の化学の試験形式は、2018年度から最新年度に至るまで非常に安定しています。

  • 時間と科目: 2科目で100分という設定が継続しています。
  • 大問構成: 例年、大問I、大問II、大問IIIの3部構成(またはII, IIIが複数のテーマに分かれる形式)が続いています。
  • 解答形式: 記号選択、適切な語句の記述、構造式の記述、および詳細な計算問題(数値解答)が混在しています。

特に数値解答においては、有効数字や桁数の指定(例:有効数字2桁または3桁、小数第1位まで)が厳密に求められるのが特徴です。

試験形式の大きな変化

大問の数や試験時間といった形式的な大きな変化は認められません。ただし、出題されるテーマの分野の比重は年によって異なり、大問がすべて計算問題で占められる年度や、有機構造決定に非常に複雑な設定がされる年度など、難易度や要求される知識深度にバラつきが見られます。

出題分野や出題テーマの傾向

ほぼ全ての分野から満遍なく出題されますが、特に計算や理論的な背景の理解を要するテーマが頻出します。

分野 主な出題テーマ・頻出項目
理論化学・物理化学
  • 気体と平衡: 緩衝液のpH計算、メチルオレンジの変色域計算、混合気体の分圧・全圧、蒸気圧と凝縮。
  • 電気化学: 鉛蓄電池と電気分解の複合問題、電解精錬の定量計算。
  • 熱化学・化学結合: ボルン・ハーバーサイクルを用いた格子エネルギーの計算。
  • 溶液の性質: 浸透圧を用いた平均分子量測定。
有機化学・生化学
  • 有機構造決定: 複雑なエステルやアルコールの構造決定。燃焼分析、ヨードホルム反応、酸化・加水分解反応の生成物分析。
  • 油脂: けん化価、ヨウ素価を用いた平均分子量や二重結合数の決定。
  • 糖とアミノ酸: β-グルコースとα-チロシンの縮合、デンプンの構造と加水分解(メチル化分析による枝分かれ構造の定量計算など)。
  • 高分子: 合成高分子(ナイロン66、ビニロン等)の製法、構造、性質、および詳細な反応計算。
無機化学
  • 金属とその製錬: 銅、アルミニウム、鉄の製法(溶融塩電解、溶鉱炉など)、性質、合金、および検出反応。
  • 結晶構造: 面心立方格子、体心立方格子に関する原子半径、密度、体積比の計算。
  • 定量無機: テルミット反応の熱化学計算、鉄の製錬における酸化物量の定量計算、錯イオンの異性体数。

特徴的な傾向

1. 計算の複雑さと精密さ

単なる公式適用で終わらず、複数の平衡や反応が絡み合う複雑な設定での計算が多いです。結晶構造についても、単に構造を問うだけでなく、原子半径や密度、構造変化に伴う体積変化を定量的に計算させる問題が特徴的です。

2. 有機化学の高度な構造決定

長文の文章題から複数の反応結果を読み解き、分子式と官能基の位置関係を確定させる必要があります。特に化合物A(分子式 $$C_{30}H_{28}O_8$$)のような複雑な構造決定は、詳細な反応経路の理解を要求する難問です。

3. 実用・応用テーマの重視

COD(化学的酸素要求量)やシックハウス症候群関連物質、生分解性高分子、合成繊維など、環境科学や医療、産業に関連するテーマを通じて、化学の知識を応用的に問う傾向があります。

対策

計算力の徹底強化

理論化学(平衡、溶解度積、反応速度、電気化学)および物理化学(気体、浸透圧)の定量的問題を繰り返し練習し、複雑な設定下でも正確かつ迅速に計算できる能力を養う必要があります。特に有効数字や単位の指定に慣れることが重要です。

有機化学の反応経路と構造の系統的な理解

燃焼分析や各種検出反応(ヨードホルム、フェーリング、塩化鉄(III)など)の結果から、官能基を特定する練習が必要です。加水分解、酸化、脱水といった主要な反応の生成物が、分子のどの部分でどのように生成するかを正確に把握することが肝要です。

無機化学の網羅的学習と定量計算への応用

主要金属の製法、性質、および関連する定量計算は頻出です。結晶構造に関する公式を丸暗記するだけでなく、原子半径や密度の算出プロセスを理解し、実際に計算できるように訓練することが不可欠です。

比喩による補足的理解:
愛知医科大の化学の問題は、まるで精密な建築プロジェクトに似ています。単に建材(化学知識)を集めるだけでなく、その強度(理論)、構造(有機構造)、そして正確な測量(定量計算)が求められます。基礎知識という土台の上に、計算力という柱と、構造解析力という梁を組み上げる練習が重要です。

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物理

愛知医科大学 一般選抜 出題傾向 物理

傾向と対策の概要

愛知医科大学医学部の物理は、多岐にわたる分野から出題され、計算量が多く、論理的な導出過程を問うことが特徴です。特に、単振動、ドップラー効果、コンデンサー、そして近年重視されている原子物理など、幅広い知識と応用力が試されます。問題文の誘導に従い、物理現象を正確に数式化し、複雑な計算を最後まで正確に行う能力が合否を分けます。

試験形式の安定性と構成

試験形式は概ね安定しています。

  • 構成:基本的に大問3題構成で推移しています。
  • 試験時間:物理は他科目と合わせて2科目100分で実施されており、物理に割ける時間は限られています。
  • 出題形式:すべての問題が記述式または計算式による解答を求める形式であり、知識だけでなく、導出過程を理解しているかを問う内容となっています。

試験形式の大きな変化

大問数や試験時間といった基本的な形式に大きな変化は見られませんが、出題テーマの融合化と、最新年度(2025年度)の構成に注目すべき点があります。

大問構成の特異性 (2025年度)

2025年度の入試は、大問I (電磁気) と大問II (力学・原子の融合) の2題構成のように見えます。特に大問IIでは、単振動や力学的エネルギーの考察に続き、定在波、物質の波動性、エネルギーの量子化といった原子物理の最深部のテーマまで掘り下げた問題が連続して出題されており、一つの大問内で分野を大きく跨いだ融合問題が増加している可能性があります。

基礎定義の再定義 (2020, 2022年度)

物理量の定義自体を変化させた上での計算を求める問題も散見されます。例えば、2020年度には国際単位系の改定を踏まえて独自の単位系を定義させ、2022年度には電気力線の本数の定義を変更し、ガウスの法則に類する考察を求めています。これは、公式の丸暗記ではなく、物理量の基礎的な概念を深く理解しているかを問う傾向を示しています。

出題分野や出題テーマの傾向

ほぼ全ての分野が毎年バランス良く出題されていますが、力学と電磁気の配分が高く、近年は原子分野の融合が顕著です。

分野 頻出テーマの具体例 (2018~2025年度)
力学 単振動(浮体、ばね-2物体、重心系)、衝突(運動量保存、エネルギー損失、重心運動)、工作とエネルギー(ベルトコンベア上の摩擦)、慣性力/運動方程式。
電磁気 回路(直流、非オーム抵抗、キルヒホッフ)、磁場中の運動(ローレンツ力、ホール効果、質量分析器)、コンデンサー(誘電体、熱力学融合)、点電荷の電場/電位。
波動 ドップラー効果(風の影響、相対速度、うなり)、光学(凹面鏡/凸レンズ、写像公式)、干渉(ヤングの実験、電子波)、縦波の反射と合成波。
熱力学 熱サイクル(ヒートポンプ、P-V図)、熱力学第一法則(定積変化)、等温変化との融合。
原子 ボーア模型、光電効果、ド・ブロイ波長と干渉、質量欠損/同位体、物質の波動性と量子化。

特徴的な傾向

高度な相対運動の利用

斜面上の台の運動における慣性力や、ばねで繋がれた2物体の重心からみた単振動、ドップラー効果における風とともに動く観測者からの相対速度など、非慣性系や相対速度の概念を用いた考察を必須とする問題が継続して出題されています。

理論の定性的な理解

衝突後の力学的エネルギーの変化の定性的な判断や、高温熱源に与える仕事と温度差の関係、原子核の質量欠損に関する記述など、単なる計算結果だけでなく、物理現象の定性的な意味を問う設問が含まれます。

融合・複合問題の深化

  • 熱力学と電磁気の融合:コンデンサー内の気体の状態変化。
  • 電磁気と原子の融合:質量分析器による比電荷測定と同位体/質量欠損の考察。
  • 力学と原子の融合:単振動の軌跡と、それをミクロの世界の量子化に結びつける考察。

対策

愛知医科大学の物理に対応するためには、単なる知識の習得に留まらない、原理原則に基づく深い理解と、正確かつ迅速な計算能力が必要です。

1. 基礎概念と原理原則の徹底理解

座標系と相対運動:慣性力や重心の概念を正確に理解し、重心系や相対速度といった視点の切り替えを要求される問題に対応できるように、多くの演習を積む必要があります。

定義の再確認:電気力線や単位の定義といった基礎概念について、なぜその公式が成り立つのかを深く理解し、定義が変更された場合でも混乱しない応用力を養うべきです。

2. 分野横断的な学習と融合問題への対応

力学、電磁気、波動、熱、原子の全分野を網羅することは当然として、特に「熱力学と電磁気」、「力学と波動/原子」など、分野を組み合わせた応用問題を集中的に練習することが重要です。

3. 計算力の強化と時間配分

問題の多くは計算が複雑で長大であり、最終的な解答に至るまでの計算ミスは命取りになります。過去問を通じて、複雑な代数処理を迅速かつ正確に行う訓練が必要です。

この傾向は、物理学を体系的に理解し、それを医学分野に応用できる基礎力を求めていると考えられます。例えるならば、この試験は「複雑な機械の設計図」のようなもので、ただ部品(公式)の名前を知っているだけでなく、部品一つ一つの機能(定義)と、それらが組み合わさって動く仕組み(応用・融合)を完璧に理解し、正確な寸法(計算)で組み立てる能力を試されていると言えるでしょう。

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生物

愛知医科大学 一般選抜 出題傾向 生物

傾向と対策の概要

愛知医科大学医学部の生物学試験は、出題形式や試験時間に関して安定した構造を維持しつつ、内容的には非常に深い知識と高度な論理的思考力を要求する傾向にあります。特に、分子生物学、遺伝子工学、および生理学のメカニズムに関する出題が非常に多く、これらが複雑な実験考察問題と組み合わされています。

解答では、空所補充、選択式の問いに加え、グラフの読み取り、計算問題、および詳細な論述・説明が求められ、正確な専門用語を用いてメカニズムを簡潔に説明する能力が不可欠です。

試験形式の安定性と構成

試験形式の安定性

提供された資料に基づき、試験形式は長期間にわたり極めて安定しています。

  • 試験時間と科目構成: 2科目で100分という時間設定は、2018年度から最新の2025年度まで一貫して維持されています。
  • 出題形式: 長文のリード文を伴う大問形式(通常3題構成)が採用されており、問題文の読解力が前提となります。

構成

試験は、大問ごとに特定のテーマに関する詳細な文章(リード文)が与えられ、それに関連する小問が続きます。

  • 小問の種類: 語句の空所補充、記号選択、グラフの描画・解釈、計算問題、そして最も難易度が高い論述・説明問題が含まれます。
  • 論述/説明: 複雑な生物学的現象の「しくみ」や「理由」を、指定された語句を用いて正確かつ簡潔に説明することが求められます。

試験形式の大きな変化

時間配分や大問数といった表面的な形式に大きな変化は見られません。しかし、出題内容の傾向としては、単なる知識の確認に留まらず、より高度な実験科学的な思考力を要求する方向に深まっています。

例えば、遺伝子組換え技術に関する出題では、単に技術名を問うだけでなく、プラスミドの切断・結合の向きや、電気泳動の結果から遺伝子の構造や変異を考察させるなど、実践的な実験プロトコルの理解が必須となっています。

出題分野や出題テーマの傾向

出題は生物学の広範な分野にわたりますが、特に以下のテーマが重点的に問われています。

主要分野 具体的な出題テーマ
分子生物学・遺伝子工学 DNA複製、転写・翻訳、ラクトースオペロン、真核生物の転写調節、PCR法、制限酵素とDNAリガーゼを用いたプラスミド構築、選択的スプライシング
動物生理学 活動電位の発生と伝導、シナプス伝達、学習と記憶、血糖調節(インスリン・グルカゴン)、腎臓における体液調節(クレアチニンクリアランス)、免疫(ELISA法、抗体遺伝子の再編成)
発生・進化・多様性 動物の系統樹、旧口動物と新口動物、進化理論(自然選択説、中立説)、ショウジョウバエの体節形成、ABCモデル
植物・生態学 光合成(電子伝達系)、植物ホルモン(オーキシン、頂芽優勢)、重複受精、森林の階層構造、個体群生態学(生命表の計算)

特徴的な傾向

1. 実験データの詳細な分析を要求

与えられた実験結果(グラフ、表、電気泳動像)を基に、現象のメカニズムや原因を論理的に考察・推論させる問題が多いです。特に遺伝子工学の実験解析が高度化しています。

2. 分子レベルの機序の重視

生理学や細胞生物学のテーマであっても、イオンチャネルやタンパク質の分子レベルの働き、酵素反応速度論など、詳細なメカニズムの理解が不可欠です。

3. 多様な形式の論述問題

「~の理由を簡潔に説明せよ」という形式が頻出です。複数の因果関係を正確に繋げ、指定された用語を盛り込む記述力が試されます。

4. 計算問題の定着

腎臓の再吸収量(クレアチニンクリアランス)や、生態学における生命表を用いた個体数推定が定期的に出題されています。

対策

愛知医科大学の生物学で高得点を取るためには、単なる暗記ではなく、知識を「使いこなす」能力が必要です。

  • 分子生物学と実験技術の徹底理解: DNA複製、遺伝子発現、PCR、遺伝子組換えのステップを完全にマスターし、実験結果から推論する練習を積む。
  • 生理学の機序の論理的な把握: 神経伝達や体液調節などの因果関係を整理し、正確な専門用語を用いて説明できるように訓練する。
  • 論述・説明問題への特化訓練: 字数制限内で、問われている「理由」や「しくみ」を過不足なく記述する練習を繰り返す。
  • 計算問題とデータ解析への慣れ: 腎臓のクリアランス計算や生命表の計算をミスなく解けるようにし、図表を定量的に理解する。

比喩的な要約: 愛知医科大学の生物学の試験は、生物学の知識という壮大な都市の地図を暗記することに加え、その都市を動かしている地下のインフラ(分子メカニズム)の設計図を読み解き、さらに、実験データという複雑な交通情報から都市の動き(現象)を即座に推論する能力を試す、「高度技術者向けの試験」のようなものです。正確な専門用語と論理的な因果関係を使いこなすことが、合格への鍵となります。

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小論文

愛知医科大学(医学部)小論文 2018年度~最新入試 傾向と対策

傾向と対策の概要:
愛知医科大学の小論文試験は、長期間にわたり形式的な安定性を保ちつつ、出題テーマにおいては、高度に抽象的・哲学的・倫理的な内容が求められる傾向があります。単なる時事問題や医療倫理に留まらず、人間の本質、社会の構造、価値判断、心理的葛藤といった深いテーマを、具体的な寓話や著名な文献の引用を通じて考えさせ、受験生自身の意見とその根拠を600字以内という制限内で明確に記述する能力が試されています。

試験形式の安定性と構成

愛知医科大学の小論文形式は、2018年度以降、極めて高い安定性を示しています。

制限時間 一貫して60分です。
字数制限 設問に対する解答は、基本的に600字以内で記述することが求められています。
基本構成 各実施日(通常2日間設定されている)ごとに、異なるテーマに基づいた一つの小論文課題が出題されます。
解答形式 すべて横書きであり、句読点は1字として数えるという指示が共通しています。

試験形式の大きな変化

2018年度から最新年度までの期間において、試験形式(時間、字数、構成)に大きな変更は見られません。一貫して60分・600字の論述形式が維持されています。

出題分野や出題テーマの傾向

出題される分野は多岐にわたりますが、共通しているのは、倫理、哲学、社会心理、そして人間の価値観に関する深い考察を求める点です。

1. 倫理的ジレンマと価値判断

  • 倫理的な選択/帰結:他者の犠牲の上に成り立つ願い(2018年度)、負債解消のために知的障害のある兄弟の遺産配分を操作するかどうか(2020年度)。
  • 価値の定義:オンラインで購入した祝辞の価値は落ちるか、落ちないか(マイケル・サンデル引用、2019年度)。
  • 無意味な労働:意味のない作業をしている同僚にその事実を伝えるべきか、およびそれに類似した状況を挙げる課題(2024年度)。
  • 意図しない悪影響:よかれと思ってかけた親切な言葉が、かえって人を傷つける(2025年度)。

2. 哲学・思想・社会構造に関するテーマ

  • 原因論と歴史観:E. H.カー『歴史とは何か』を引用し、ある事件の原因特定をめぐる議論に対する意見を述べる(2021年度)。
  • 国の必要性:人間が「国」を持たなければならない理由、および「無国籍者」の捉え方について考察する(谷川俊太郎引用、2021年度)。
  • 知識と実践:水車を回す男の寓話から教訓を説明し、自身の考えを述べる(実践的知識と原理論的知識のバランス、2023年度)。
  • 存在と余暇:クリストファー・ロビンが言う「なにもしないでいる」ことについての考察(2024年度)。

3. 心理・人間関係・社会のバランス

  • 家族のトラウマと対応:「ファミハラ」の概念を含む家族の悩み相談に対し、アドバイスを提供する(國分功一郎引用、2022年度)。
  • 愛と自己中心性:R. D. レインの文章を引用し、自己満足的な愛に対する相手の感情と、その後の関係の予測を創作する(2022年度)。
  • 健康な社会の定義:アンパンマンとばいきんまんの関係を例に、拮抗する敵対者(ばい菌、悪)が存在することの必要性と、「健康な社会」のバランスについて論じる(2025年度)。

4. 文学・芸術的テーマ

  • 詩歌の鑑賞:短歌(2019年度) や俳句(2023年度) を鑑賞し、好意的意見と批判的意見を挙げた上で、自身の意見で締め括る形式も出題されています。
  • 育成論:若手俳優の育成方法として、生きたニワトリの首を切る行為を強要することへの考えを問う(2020年度)。

特徴的な傾向

  • 具体的事例に基づく高度な抽象化:出題は、壺の精の話 や水車の話、あるいは現代的な悩み相談 といった具体的な設定から始まり、そこから普遍的な倫理・哲学的な問いを導き出す構成が特徴的です。
  • 権威ある文献からの引用:マイケル・サンデル、E. H.カー、R. D. レイン、國分功一郎 など、著名な哲学者や社会学者の著作、または寓話、詩歌 からの引用が頻繁に使用されています。
  • 多面的な視点の要求:「好意的意見と批判的意見を記述し、最後にあなた自身の意見で締め括る」といった、複数の立場や論理構造を理解し、整理して提示する力が求められています。
  • 「ストーリー創作」や「未来予想図」の要求:論理的議論だけでなく、設定された条件の中で論理的に破綻しない創造的な文章作成能力が求められることもあります。

対策

愛知医科大学の小論文で高得点を得るためには、以下の対策が有効です。

  • 論理的構成力の強化:600字という短い字数で、問いに対する答え、その根拠、そして深い考察を過不足なくまとめる訓練が必要です。
  • 哲学的・倫理的テーマへの慣れ:倫理的ジレンマ、幸福論、自由と責任、社会のバランスといったテーマについて、日頃から多角的に考察する習慣をつけます。
  • 文献の深い読解訓練:引用された文章や寓話の核心的なメッセージ(教訓)を正確に把握し、現代社会や自身の考えに結びつけて応用する練習が必要です。
  • 多角的視点の涵養:「必要悪」や「健康な社会における敵対者の存在」 のような、一見矛盾する概念を理解し、客観的に論述する訓練が重要です。

この試験は、受験生が高度な抽象的思考力を持ち、複雑な人間社会を理解した上で医療に携わろうとしているかを測る試金石とも言えます。それは、まるで「複雑な人間関係のパズルのピースを一つずつ手に取り、その役割と全体像を60分で説明する」ような作業だと言えるでしょう。

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面接試験

試験時間

約15分

配点

5段階評価

面接形式

個人
面接官3人 / 受験生1人

よく聞かれる質問

◆ 3人が肩を組んだような絵を見てどう思うか。一人は怒っているような顔。一人はにこやか。一人はどっちつかず。
◆ 馬の頭をした人がタオルにくるまれた人間の赤ちゃんを抱いている絵を見て、どう思うか。
◆ 浪人について。浪人に至った経緯。これはあらかじめ予想していて、しっかり答えることができたため、突っ込まれることはありませんでした。
◆ほかの大学の受験状況。
◆自分を文房具にたとえると? それはなぜか?
◆一次試験の出来具合。
◆予備校を変えた理由。
◆自分を漢字一字で表すと何か。 それはなぜか?
◆経歴について。
◆医師志望動機について。
◆少子高齢化社会における医師の役割は何か。その理由は。
◆ AI の医療にプラスな面とマイナスの面は。

自分に勝とう

レクサスくん(マスコットキャラクター)

自分に厳しく