2026 山梨大学 医学部 の特徴

豊かな自然で、地域医療と研究心を育む主体的な学びが、この学び舎の魅力
豊かな自然に抱かれ、地域医療の中核を担う山梨大学医学部。この記事では、大学公式サイトの情報のみを基に、その魅力と特徴を深く掘り下げていきます。将来、医師としてどのようなキャリアを歩みたいか、ご自身の姿を想像しながら、ぜひ最後までご覧ください
📌 大学の基本情報・立地
キャンパスとアクセス
山梨大学は、甲府市にある甲府キャンパスと、医学部が所在する中央市の玉穂キャンパスの2つのキャンパスを有しています。医学部の学生は、1年次に甲府キャンパスで教養科目や他学部の学生との共通教育を受け、幅広い視野を養います。そして2年次からは、附属病院に隣接する玉穂キャンパスへと学びの場を移し、より専門的な医学教育に没頭することになります。
玉穂キャンパスは、南に富士山、西に南アルプス連峰を望む、雄大な自然景観に恵まれた場所に位置しています。四季折々の美しい景色は、勉学に励む学生たちの心を和ませてくれるでしょう。キャンパス周辺は落ち着いた環境ですが、少し足を延せば大型のショッピングモールや飲食店もあり、生活に必要なものは一通り揃います。多くの学生が自動車を利用しており、行動範囲を広げることで、充実した学生生活を送ることが可能です。
都心からのアクセスも良好で、JR甲府駅からはバスで約30分、キャンパスの最寄り駅であるJR身延線「常永駅」からは徒歩約15分です。この立地は、山梨県の医療を支えるという使命を学ぶ上で、理想的な環境と言えるかもしれません。都市の喧騒から離れ、じっくりと医学と向き合える環境が、ここにはあります。
住所
医学部キャンパス(玉穂キャンパス)
〒409-3898 山梨県中央市下河東1110
アクセス
JR甲府駅南口バスターミナルから山梨交通バス(56番、57番、58番)に乗車し、「山梨大学附属病院」バス停下車(約30分)
JR身延線「常永駅」から徒歩約15分
🌟医学部医学科の教育の特徴
山梨大学医学部では、地域医療から国際的な研究まで、幅広い分野で活躍できる医師の育成を目指した、体系的かつ特色ある教育プログラムが展開されています。
教育理念と目的
山梨大学医学部では、その教育の根幹となる理念と目的を次のように定めています。
医学部の理念・目的 深い人間愛と広い視野を持ち、医の倫理を身に付け、科学的根拠に基づいた医学的知識、技術を備え、地域医療及び国際医療に貢献できる医療人及び研究者を養成する。
医学部の教育目標 病める人の苦痛を自らの苦痛と感じることができ、生涯にわたって医学的知識、技術の習得に努め、地域社会・国際社会の保健医療・福祉に貢献する人材及び疾患の原因解明や治療法の開発に寄与できる研究者の養成を目指します。
これらの理念に基づき、単に知識や技術を教えるだけでなく、医師としての人格を涵養することに重きを置いた教育が行われています。
各学年の特徴的な教育内容
6年間のカリキュラムは、基礎から臨床、そして実践へとスムーズに移行できるよう、緻密に設計されています。
1年次: 甲府キャンパスにて、全学共通教育科目を中心に履修し、幅広い教養と豊かな人間性を育みます。この時期から、看護学科の学生と共に学ぶ「専門職連携入門」などの科目が始まり、チーム医療の基礎となる多職種連携への意識を早期から高めていきます。また、「社会の中の医療・医学」といった科目を通して、医療が社会の中で果たす役割を多角的に学びます。
2年次・3年次: 玉穂キャンパスへ移り、本格的な医学専門教育が始まります。解剖学、生理学、生化学といった基礎医学を系統的に学び、人体の構造と機能への理解を深めます。特徴的なのは、少人数グループで課題解決に取り組む「チュートリアル教育」です。学生が主体的に課題を発見し、議論を通じて解決策を探るこの学習方法は、生涯にわたって学び続けるために不可欠な「自ら学び、考える力」を養います。
4年次: 臨床医学の講義と並行して、臨床実習に向けた準備が本格化します。共用試験(CBT、OSCE)に合格するための知識と技能を確実に身につけるとともに、シミュレーターなどを活用した実践的なトレーニングも行われます。また、基礎医学の研究室に所属し、研究活動を体験する「医学研究研修」が始まります。これにより、科学的思考力(リサーチマインド)を持った臨床医や、将来の研究者を育成することを目指しています。
5年次・6年次: 臨床実習(クリニカル・クラークシップ)が中心となります。学生は附属病院や地域の関連医療機関で、指導医のもと、医療チームの一員として診療に参加します。実際に患者さんと接することで、知識や技術はもちろん、医師としての倫理観やコミュニケーション能力を実践的に習得していきます。地域医療の現場を体験する「公衆衛生学実習」や、学生の興味関心に応じて国内外の医療機関で実習できる選択制のプログラムも用意されており、多様なキャリアパスに対応しています。
このように、山梨大学医学部では、早期からの多職種連携教育、学生の主体性を引き出すチュートリアル教育、研究マインドを育む医学研究研修、そして実践的な診療参加型臨床実習を組み合わせることで、多角的な教育を展開しています。知識の習得にとどまらず、問題解決能力、コミュニケーション能力、そしてチームで医療を実践する力を総合的に育むことに力を入れているのが大きな特徴です。
🏠学生生活・施設環境
部活動
山梨大学医学部には、学生の自主的な運営による多くの部活動・サークルが存在します。体育会系では、硬式テニス部、サッカー部、準硬式野球部、弓道部など、多くの部が東日本医科学生総合体育大会(東医体)での活躍を目指して日々練習に励んでいます。文化系でも、交響楽団や軽音楽部、美術部などが活発に活動しており、自分の興味や趣味に合わせて活動を選ぶことができます。これらの活動は、他学年との縦のつながりや、生涯の友人との出会いの場となるだけでなく、厳しい勉強の合間のリフレッシュや体力作りにも繋がり、人間的な成長を促す貴重な機会となっています。先輩から勉強のコツを教わったり、実習の相談に乗ってもらったりと、学業面でも大きな支えとなっています。
大学の周辺環境
玉穂キャンパスは、甲府盆地ののどかな風景の中にあります。静かで落ち着いた環境は、日々の学習に集中するには適した場所です。一方で、生活の利便性も確保されています。キャンパスの近くにはスーパーマーケットやコンビニエンスストア、飲食店が点在しています。さらに、車で少し移動すれば大型のショッピングモールもあり、買い物や休日のリフレッシュに困ることは少ないでしょう。在学生の多くは自動車を所有しており、行動範囲を広げています。友人とドライブに出かけたり、山梨の豊かな自然を満喫したりと、オフの時間も充実させることが可能です。
先輩後輩の関係
医学部は6年制ということもあり、先輩と後輩の結びつきが強いのが特徴です。特に部活動やサークルでは、学年を超えた交流が盛んです。新入生歓迎のイベントから始まり、定期的な食事会や合宿などを通じて、自然と深い関係が築かれていきます。勉強でつまずいた時には、同じ道を通ってきた先輩たちが親身にアドバイスをくれます。実習や国家試験に関する具体的な情報交換も活発で、こうした縦のつながりは、学生生活を送る上での心強いセーフティーネットとなっています。
医学に関係した学習環境
学生が医学の学習に専念できるよう、施設環境も充実しています。附属図書館医学分館は、膨大な数の医学専門書や学術雑誌を所蔵しており、静かな環境で自習に打ち込める閲覧席も多数用意されています。試験期間中には多くの学生が利用し、集中して学習に取り組んでいます。また、キャンパス内には、様々な診察手技や臨床技能を実践的にトレーニングできるシミュレーターなども整備されており、臨床実習に出る前に十分な準備をすることが可能です。何よりも、最先端の医療を提供する附属病院がキャンパスに隣接していることは最大の強みです。日常的に医療の現場を身近に感じられる環境は、医師を目指す学生にとって大きな刺激と学びの機会を与えてくれます。
🩺 在学生・卒業生の声
ここでは、山梨大学の公式サイトに掲載されている在学生の声を参考に、彼らがどのような点に魅力を感じているのかをご紹介します。
在学生の声
興味深い学びと将来への展望 これまで名前しか知らなかった様々な疾患について、その原因や治療法を深く学べることに大きな興味とやりがいを感じているという声があります。授業や実習を通して知識が増えるたびに、将来どのような医師になりたいか、自分の進むべき道について考えるきっかけになっているようです。忙しいながらも充実した毎日を送っている様子がうかがえます。
実践的なチュートリアル教育の魅力 仮想の事例をもとにグループで討議を行うチュートリアル教育は、非常に実践的で力がつくと評価されています。単に知識を暗記するのではなく、仲間と意見を交換しながら問題解決に取り組むプロセスは、臨床現場で必要とされる思考力を鍛える上で効果的だと感じられています。
緊張感と喜びに満ちた臨床実習 5年次からの病棟実習は、実際に患者さんと向き合うため、大きな緊張感を伴います。しかし、指導医の先生方から丁寧な指導を受けながら、医療チームの一員として患者さんの治療に関わる経験は、何物にも代えがたい学びとなります。担当した患者さんから「ありがとう」と声をかけてもらった時の喜びは、医師を目指す上での大きなモチベーションになっているという声が聞かれます。
部活動を通じた人間関係 部活動に打ち込むことで、勉強だけでは得られない多くの経験ができる点も魅力として挙げられています。厳しい練習を共に乗り越える中で育まれる仲間との絆は、一生の財産になります。また、他学部の友人ができることで視野が広がり、充実したキャンパスライフを送る上で重要な役割を果たしているようです。
卒業生の声
公式サイト上で卒業生個人の詳細なインタビュー記事は多く見られませんが、教員のメッセージなどから、卒業生が山梨県の地域医療の中核を担う医師として、また国内外の研究機関で活躍する研究者として、高い成果を上げていることが述べられています。山梨大学で培った基礎と臨床能力、そして豊かな人間性が、卒業後の多様なキャリアパスで力強く発揮されていることが示唆されています。
🌱 どのよう医師を目指す人に向いているか
これまでの情報を総合的に判断し、山梨大学医学部がどのような個性や目標を持つ受験生に適しているか、また、どのような点に注意が必要かをまとめます。
山梨大学医学部が向いている人
地域医療に強い関心を持ち、貢献したい人
理由:カリキュラムの中に地域医療実習が組み込まれており、山梨県の医療を支えるという大学の強い使命感が教育にも反映されています。附属病院だけでなく、地域のクリニックや保健所での実習を通じて、地域が抱える医療課題を肌で感じ、将来、地域医療の担い手として活躍したいという意志を強く持つ人にとって、理想的な学習環境です。
主体的に学ぶ姿勢を持ち、問題解決能力を養いたい人
理由:少人数グループでの「チュートリアル教育」がカリキュラムの特色の一つです。与えられた知識を受け身で学ぶだけでなく、自ら課題を発見し、仲間と協力しながら解決策を探求するプロセスを重視しています。このような能動的な学習スタイルを楽しめる人、論理的思考力やコミュニケーション能力を伸ばしたい人に向いています。
研究マインドを育み、将来は研究医も視野に入れている人
理由:「医学研究研修」が設けられており、4年次に研究室に所属してリサーチを体験する機会があります。臨床の現場で生まれた疑問を科学的に探求する姿勢を早い段階から身につけることができます。将来、臨床医としてだけでなく、医学研究者として新たな知見を切り拓きたいという希望を持つ人にとって魅力的なプログラムです。
豊かな自然環境の中で、落ち着いて勉学に励みたい人
理由:キャンパスは富士山や南アルプスを望む、自然に恵まれた場所にあります。都会の喧騒から離れ、静かで穏やかな環境で6年間じっくりと医学と向き合いたいと考える人には適した環境です。
山梨大学医学部が向いていない可能性がある人
都市部の華やかなキャンパスライフに強い憧れがある人
理由:玉穂キャンパスの周辺は、都心部の大学のような賑やかな繁華街ではありません。落ち着いた環境である反面、刺激的な学生生活やアルバイト先の多様性を最優先に考える人にとっては、物足りなさを感じる可能性があります。ただし、自動車を持つことで行動範囲は大きく広がります。
完全に受動的な学習スタイルを好む人
理由:前述の通り、チュートリアル教育など学生の主体性を重んじる教育方法が取り入れられています。講義を聴いて知識をインプットするだけの学習を望む人にとっては、グループでの議論や発表が負担に感じられるかもしれません。
山梨大学医学部は、深い人間愛と科学的探求心を持ち、地域社会に貢献する志を持つ医師を育てるための、質の高い教育プログラムと恵まれた環境を提供しています。ここでの学びは、単に医師国家試験に合格するための知識だけでなく、医師として生涯にわたって成長し続けるための礎を築くものとなるでしょう。医師としての人間性と実践力を共に育てたい人にとって、非常に魅力的な選択肢となるはずです。
📚出典
- 山梨大学公式サイト. キャンパスマップ. https://www.yamanashi.ac.jp/campusmap
- 山梨大学公式サイト. (PDF) https://www.yamanashi.ac.jp/wp-content/uploads/2016/03/map2016.pdf
- 山梨大学医学部公式サイト. アクセスガイド. https://www.med.yamanashi.ac.jp/access/map
- 大学ポートレート. 教育課程|医学部(医学科)|山梨大学. https://portraits.niad.ac.jp/faculty/academic-program/0500/0500-4M02-01-01.html
- 山梨大学医学部公式サイト. 教育理念・目的. https://www.med.yamanashi.ac.jp/igakubu-3/rinen
- 山梨大学医学部公式サイト. 医学科の教育課程編成・実施方針. https://www.med.yamanashi.ac.jp/igakubu-3/policy/policy-3
- 山梨大学公式サイト. 梨大生インタビュー(医学部). https://www.yamanashi.ac.jp/campuslife/50084
- 山梨大学医学部公式サイト. サークル紹介. https://www.med.yamanashi.ac.jp/campus/circle
- 山梨大学公式サイト. 大学案内2025. https://web-pamphlet.jp/yamanashi/2025p/pageindices/index73.html
- 山梨大学公式サイト. (PDF) https://www.eng.yamanashi.ac.jp/wp-content/uploads/2021/09/igakubumap-1.pdf
- 山梨大学医学部公式サイト. 在校生のメッセージ. https://www.med.yamanashi.ac.jp/cat_message/student
- 山梨大学医学部公式サイト. 今まで名前しか知らなかった様々な疾患のことを非常に興味深く学んでいます。. https://www.med.yamanashi.ac.jp/post_message/cat_news/2599