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東京女子医科大学 一般選抜 出題傾向 英語

傾向と対策の概要

東京女子医科大学医学部の英語試験は、試験時間60分で大問IからIVまでの構成が極めて安定しているのが最大の特徴です。 求められる能力は、高度な英文読解力に加え、論理的思考力、多岐にわたる分野の背景知識、そして正確な情報処理能力です。特に、長文読解(大問I)に付随する記述式解答(和訳および意見記述)の精度、および図表や会話文(大問III、IV)から情報を統合して解答する能力が、合否を分ける重要ポイントとなっています。

出題テーマは、公衆衛生、先端科学技術(AI、ラボ培養肉)、環境問題、社会心理学、社会統計など、現代社会の重要な議論や医学・医療と関連性の高い論説文が中心です。

試験形式の安定性と構成

2018年度から2025年度まで、試験の基本的な大問構成(I〜IV)と試験時間(60分)は一貫して保たれています。

大問 内容 形式 出題年度(2018〜2025)
I 長文読解(論説文) 選択式(内容、語彙、指示語)+記述式(和訳、意見記述) 毎年出題
II 文挿入問題 選択式(論理的整合性) 毎年出題
III 図表・統計データに基づく空所補充 選択式(内容理解、データ分析) 毎年出題
IV 会話文+実用的な図表(地図やマニュアル) 選択式(情報処理、会話表現) 毎年出題

試験形式の大きな変化

全体としての試験形式の大きな変更はありませんが、大問Iの記述式解答の語数制限に変動が見られます。

  • 2018年度、2019年度は「25語以内」の独自の理由を英語で記述することが求められました。
  • 2020年度から2023年度にかけては「30語以内」に微増しました。
  • 2024年度、2025年度の最新の傾向として、「30語から40語」と語数の幅が拡大しました。

この語数制限の拡大は、受験生に対して、以前よりも詳細で多角的な理由付けや提案を、指定された短い字数の中で正確に行う能力を求めていることを示唆しています。

出題分野や出題テーマの傾向

出題分野は幅広く、常に現代的な社会の動向や科学的議論を反映しています。

公衆衛生・社会心理学系

  • 栄養と学業的成功(2018)
  • 睡眠不足と経済損失(2019)
  • スマートフォン使用とストレスホルモン(2022)
  • ユーモアのスタイルと精神衛生(2023)
  • 熱波の健康影響と公衆衛生(2024)
  • ソーシャルメディアがティーンに与える影響と親の懸念(2025)

先端技術・科学倫理・環境系

  • 自壊するプラスチック(2019)
  • AIによる事業効率化(配送、飲食など)(2021)
  • ラボ培養肉(Cultivated Meat)の経済性、倫理、環境への影響(2025)

社会構造・データ分析系

  • 辰年生まれの子供の成功要因(2018)
  • 高齢旅行者への適応と対策(2020)
  • リーダーシップにおける男女差(2020)
  • 食糧不安の主要因(紛争、気候変動)(2021)
  • 人口減少と出生率低下(2024)

医学部入試として、人々の健康や社会生活、そして科学的進歩に関わるトピックが継続的に出題されています。

特徴的な傾向

記述問題の厳格な要件(大問I)

意見記述は、設問で提示された主張(例:日本の高校は全生徒に無料の昼食を提供すべきか)や、医学の現場で望ましい資質に対し、「独自の理由」を本文からのコピー禁止という制約のもと、短い語数で論理的に述べる必要があります。 2024年度以降、語数が増えたことで、より論理的に構成された文章が求められます。

高度な情報処理能力(大問III, IV)

大問IIIの空所補充問題は、グラフや統計データ(例:睡眠不足による経済損失、Twitterユーザーの属性、人口動態)を正確に読み解き、その内容を文章の流れに適合させる能力を試します。 大問IVは、会話文と実用的な視覚情報(地図、マニュアル、パンフレット、グリッド図)を同時に参照し、情報を統合して処理する能力を要求します。

論理的整合性の重視(大問II)

文挿入問題は、文脈上の指示語(this, those, they, the team then... など)や論理接続(also, however, converselyなど)を詳細に分析し、文章全体の構造と論理的な流れを深く理解しているかを測ります。

対策

安定した試験形式と、重視される能力に基づいて、以下の対策が効果的です。

多分野の英文読解と背景知識の習得

公衆衛生、環境、AI、社会倫理など、幅広い分野の論説文を読み慣れ、専門性の高い語彙を習得してください。これにより、読解速度と内容理解の確実性が向上します。

記述式解答の反復練習

特に30語から40語の制限内で、文法的に正確で、簡潔かつ説得力のある意見を構成する練習を徹底してください。本文の表現を避け、自分の言葉で論理を構築することが重要です。

データ分析と情報統合の訓練

大問IIIおよびIV対策として、グラフや表の数値、傾向を読み取る練習を積んでください。特に「割合(percentage)」、「対比(compared with)」、「増加(rise/spike)」、「減少(fall/plunge)」などの表現を正確に理解し、英文の記述と照合する訓練が必要です。

論理構造の把握

大問IIの文挿入問題に対応するため、代名詞、指示語、接続詞に特に注意を払い、文脈が時間的・論理的にどのように展開しているかを常に意識しながら読む訓練が不可欠です。

東京女子医科大学の英語試験で成功するためには、単なる語学力だけでなく、情報を正確に分析し、それを論理的に表現する統合的な思考力が求められています。これは、複雑な患者情報や研究データを扱う将来の医療従事者に求められる資質を試す試験設計だと言えるでしょう。