「渋谷駅」から徒歩3分 / 専用寮あり

2026年度 医学部入試まで、

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2026 東京女子医科大学の特徴

東京女子医科大学

📌 大学の基本情報・立地

東京女子医科大学(略称:女子医大)は、明治33年(1900年)に吉岡彌生によって創立された東京女醫學校を前身とし、長い歴史と伝統を持つ女性医師教育の名門大学です。キャンパスは東京都新宿区河田町に位置し、都営地下鉄大江戸線・新宿線など複数の路線や都バスでアクセス可能な都心にあります。大学敷地内には最先端の高度医療を提供する附属病院が整備されており、都市型キャンパスでありながら、最新の医療現場と直結した学習環境が整っています。

🌟医学部医学科の教育の特徴

東京女子医科大学医学部医学科では、高度な医学知識・技能とともに「至誠と愛(誠実さと思いやり)」の精神を備えた医師を育成することを教育理念としています。6年間一貫の医学教育課程は、基礎から臨床まで統合的に学べるよう工夫され、生涯にわたり学び続ける力と豊かな人間性を養うことを目標としています。本学は1990年に日本で初めて少人数グループによるテュートリアル教育(問題基盤型学習=PBL)を導入し、その後も2011年のカリキュラム改革など先進的な医学教育を牽引してきました。学生自身が主体的に課題を発見し解決する「自学自習」「自己開発」の姿勢を重視し、講義に加えてグループ討論や実習を豊富に取り入れた教育体制が敷かれています。これらにより、医学知識の修得にとどまらず、問題解決能力やコミュニケーション力、倫理観までも涵養する独自のプログラムが展開されています。

統合型カリキュラムと段階的学習

 1年次から4年次前半までは人体の基本構造・機能から臓器別・全身・ライフサイクルへと段階的に学び、基礎医学と臨床医学を結びつけたセグメント制カリキュラムを採用しています。4年次後半には「臨床入門」として公衆衛生や医療制度・法医学など社会的側面も学び、5~6年次には附属病院や地域病院での診療参加型臨床実習(いわゆるクリニカル・クラークシップ)を行い、指導医の下で実際の診療に参加します。卒業までに基本的診療能力と慈しみの心を備え、自ら考え行動できる医師となるよう段階的に訓練されています。

少人数PBLテュートリアル教育

 本学の特徴であるテュートリアル教育では、6~8人の学生グループに症例課題が提示され、学生が自ら問題点を見つけ出し、調査・討論して解決策を導きます。教員チューターは答えを教えるのではなく議論をサポートし、学生の自主的学習を促します。1~4年次の学習の約4分の1がPBLに充てられており、「自分で考え、人と話し合い、教え合いながら学ぶ」という積極的姿勢が求められます。このPBLを通じて、単なる暗記ではなく臨床現場で必要となる問題解決能力やチームワークを養っています。

早期からの多彩な臨床体験

 本格的な臨床実習が始まる前の1~4年次にも、段階に応じた実習機会が設けられている点も特色です。例えば、1年次には附属病院の外来患者さんの付き添い実習、2年次には病棟での看護体験実習があり、低学年のうちから患者ケアの現場に触れます。3年次には地域医療に携わる卒業生医師の下での研修、4年次には臨床検査科・放射線科での実習や希望者対象の地域診療所での夏季研修など、学年が進むごとに実践の場を広げながら臨床力を培っていきます。これらに加え、医学部5年次からは学内外の医療施設で本格的な臨床実習が始まり、診療科を4週間ごとにローテーションして様々な症例を経験します。6年生の在学生も「本学の病院実習の特徴は、様々な手技や技能を実際に経験できることです」と語っており、外科では手術に助手として加わり、内科では患者模擬診察やプレゼンテーションを行うなど、教科書にはない学びを実践から得ているといいます。このように早期から段階的に臨床経験を積める環境が、女子医大の大きな魅力です。

充実した研究環境と少人数指導

 医学科の教員数は約1,300名にも上り、基礎から臨床まで幅広い分野の専門家による指導が受けられます。3年次には全員が学内の研究室に所属して研究に取り組む機会があり、各学生に対して教員が1対1で丁寧に指導します。初めての研究でも、自ら設定した課題を解決し新たな発見をする喜びを学べると在学生も述べており、自身の進路を考える契機にもなっています。こうした学部教育段階での研究体験に加え、キャンパス内には先端生命医科学研究所(TWIns)など最先端の研究施設が併設され、バイオマテリアルや再生医療、最新医療機器開発に関する高度な研究も行われています。医学科生も希望すれば先端研究に触れることができ、探究心を伸ばすには絶好の環境です。

国際交流とグローバルな学び

 東京女子医大はグローバルな視野を持った医師の育成にも力を入れており、海外研修の機会が豊富です。5年次・6年次には希望者が欧米やアジアの提携大学病院で交換留学実習を行う制度があり、近年は参加する学生も一層増えています。実際にイギリスの大学で臨床実習を経験した学生や、6年次に熱帯医学の海外実習(選択必修)に参加した学生もおり、異なる文化や医療システムに触れることで自身の将来像を具体化する助けとなったと語られています。公式サイトでも「本学で得られる様々なチャンスを有意義に活用して将来に役立ててほしい」と在学生・卒業生へエールが送られており、海外研修や国際交流の経験が視野を広げる大きな財産になっています。

女性医師のロールモデルとキャリア支援

110年以上にわたり女性医師を輩出してきた伝統から、女子医大には卒業後もキャリアを継続する風土が根付いています。附属病院や関連施設には多くの女性医師が勤務しており、学生にとって身近なロールモデルとなっています。講義や特別セミナーで活躍中の先輩医師の話を聞く機会も設けられており、「女性医師が継続して医療に携わり社会貢献を果たす」ためのキャリア教育にも力を入れています。大学全体でも結婚・出産後も働き続けやすい職場環境づくりや、女性医療人キャリア形成センターによる支援を行っており、医学生が将来のライフイベントを見据えながらキャリアプランを描けるようサポートしています。こうした手厚い教育・指導体制の下、知識と技能に加えて高い倫理観とリーダーシップを持つ女性医療人の育成を目指している点が、女子医大医学科の大きな特徴です。

🏠学生生活・施設環境

東京女子医科大学では、学業を支える施設環境や学生生活のサポートも充実しており、学生が安心して勉学に励めるよう工夫されています。都会の真ん中にありながら落ち着いたキャンパスには、最新設備の揃った教育・医療施設が集約されており、快適かつ実践的な学習空間が提供されています。

キャンパスと附属医療施設

 新宿・河田町キャンパス内には大学附属の東京女子医科大学病院があり、講義棟と病院が隣接する恵まれた環境です。キャンパス自体が**「最先端の高度医療施設を有する」「専門的な知識と実践力を身につけるのに最も適した場」**と紹介されているとおり、学生は日常的に高度医療の現場に触れながら学ぶことができます。また、新宿という都心に位置しつつも、キャンパス内には緑も配置され落ち着いて勉強できる空間が確保されています。

最新の教育棟と図書館

 2020年には医学部・看護学部の新校舎「彌生記念教育棟」が完成し、図書館本館もその1階に移転しました。新しくなった図書館は明るく開放的な学びの空間を提供しており、医学・看護学の専門書や電子ジャーナルを豊富に所蔵しています。自習スペースやグループ学習エリアも充実しており、学生は授業の合間や放課後に自由に利用できます。最新設備の整った教育棟では、医・看両学部の学生が交流しながら学べる合同講義室も設けられており、将来のチーム医療を見据えた学修環境が整っています。

臨床スキルラボ(統合教育学修センター)

 河田町キャンパス内には統合教育学修センターが設置されており、ここでは臨床技能研修室(スキルスラボ)を運営しています。スキルスラボには診察手技や救急処置、各種医療技能をトレーニングできるシミュレータや機材が備わっており、学内の学生・教職員が自由に練習できる環境となっています。実習前に十分なシミュレーションを行えるため、学生は自信を持って臨床現場に臨むことができます。チーム医療トレーニングの場としても活用されており、安全に配慮した中で技術習得に励める貴重な施設です

巴女子学生会館(学習支援施設)

キャンパス内には巴(ともえ)女子学生会館と呼ばれる学生施設もあります。館内には①多目的講義室、②テュートリアル室、③自習室、④学生健康管理センター(保健室)、⑤医療人統合教育学習センター(前述のスキルラボ等)が設置されており、在学生の学習を多角的に支援しています。学部生から大学院生まで垣根を超えて協働学習できるスペースや、eラーニング教材に対応したインフラ、そして学生が24時間利用可能な自習環境も整備されています。女性学生が安心して自学自習に取り組めるよう安全性にも配慮されており、夜間でも落ち着いて勉強できる点は女子大学ならではの強みです。都心にありながら学生寮を併設した大学ではありませんが、遠方出身者向けには民間の学生寮・マンションの紹介制度もあり、一人暮らしの不安をサポートする体制が用意されています。また、学生健康管理センターでは校医の先生方が健康面の相談に応じてくれるなど、学生生活を全般的にバックアップしています。

クラブ活動・イベント

勉強だけでなく学生生活を豊かにする課外活動も盛んです。医学科には体育系・文化系問わず多数の部活動・サークルが存在し、医療系大学ならではの医局対抗のスポーツ大会や医学展(文化祭)なども毎年開催されています。授業や実習で忙しい医学科生も上手に時間をやりくりしてクラブ活動に励んでおり、先輩・後輩の縦の繋がりも強いです。国際交流やボランティア活動に参加する学生も多く、6年生の在学生は「勉強だけでなくクラブ活動や課外活動、国際交流の機会も沢山あるので、とても充実した学生生活が送れます」と女子医大でのキャンパスライフについて語っています。年間行事では新入生オリエンテーションや医学科体育祭、病院実習を経てのケース発表会、卒業前の国家試験対策合宿など学年ごとのイベントも用意されており、仲間と協力し合い支え合いながら6年間を過ごせる環境です。

🩺 在学生・卒業生の声

在学生の声

在校生の声として印象的なのは、**「6年間を通して、本当に恵まれた教育体制であったことに感謝しています」**という言葉です。6年生の学生は、女子医大の病院実習では実際に様々な手技を経験でき、外科手術に助手として加わったり、自分で患者を診察して発表したりと、実践的に学べる点を特筆しています。討論し教え合う機会も多く、単なる試験勉強では身につかないコミュニケーション能力や課題発見能力まで養えたと振り返っており、「議論・意思伝達・研究・コミュニケーション能力に至るまでしっかり習得することができる」と自信を持って語っています。

4年生の在学生も、「女子医大の魅力のひとつはとても勉強しやすい環境です」と述べ、効率よく知識を吸収できるカリキュラムや、少人数グループで問題解決に取り組むテュートリアルでの学びを高く評価しています。3年次の基礎・臨床配属で初めて研究に挑戦した際も、マンツーマンの指導で新発見する喜びを知り、自分の将来を考える良い機会になったといいます。さらに「カリキュラムをしっかりこなせば自然と医師として必要な能力が身につく」「勉強と自分のやりたいことを両立できるところも女子医大の魅力です」と語り、ハードな勉強だけでなくクラブ活動や留学も楽しめる充実した学生生活を送れているようです。在学生の声からは、女子医大が学生の主体性を尊重し、多面的な成長を促す学び舎であることが伝わってきます。

卒業生の声

卒業生の活躍も女子医大の誇るべき財産であり、彼女たちの声からは本学での学びが如何に将来につながっているかが窺えます。一例として、救急医として第一線で活躍する卒業生は「何でも診られる医者になりたい」という思いで救命救急の道に進み、過酷な勤務を乗り越えながらも海外留学を経験し、国連の会議で日本政府代表としてスピーチを行うなどグローバルに活躍されています。在学中から生命倫理や人の生死観に強い関心を抱き、「生まれ変わっても救急医を選ぶだろう」と語るその姿は、患者一人ひとりに真摯に向き合う本学の精神が息づいている証と言えるでしょう。

また、国際保健分野で研究者として活躍する卒業生は、中学生の頃から途上国に関心があり、医学部6年時に参加したアフリカでの熱帯医学実習が転機になったと語っています。村でのマラリア調査に参加し現地の人々と寝食を共にした体験から熱帯医学への志を固め、卒業後も「いつかは途上国へ」というモチベーションを持ち続ける原動力になったそうです。彼女は「在学時よりも今の学生の方が海外留学の機会が増えている」と述べ、5年次の英国留学や6年次の熱帯医学実習で世界の多様な医療に触れた経験が自分の将来像を具体化する助けになったと振り返っています。「本学で得られる様々なチャンスを有意義に活用してほしい」というメッセージは、後輩たちへの力強いエールとなっています。

さらに、脳神経外科医として活躍する卒業生の声からは、女子医大で培った粘り強さと周囲の支えを得てキャリアを継続する姿が伝わってきます。6年次の臨床実習で脳外科に出会い、その直感を信じてこの道に進んだ彼女は、結婚・出産を経ても最先端のガンマナイフ治療に従事し続けています。産後に当直中の緊急手術を任された際のエピソードでは、命の危機にある母親と赤ちゃんの姿を前にしながらも必死で乗り越えた経験を語り、「医師になり、母になり、周りの理解と協力のおかげで今も充実した日々を送れている」と綴っています。女性医師として仕事と家庭を両立させながら医療に貢献する姿は、本学が育む「困難に直面してもキャリアを諦めない強さ」を体現しているでしょう。多くの卒業生たちが医師として国内外で活躍し続けている事実は、東京女子医科大学の教育が単に知識や技術を教えるだけでなく、医療人としての使命感や継続力までも培っていることを物語っています。

🌱 どのよう医師を目指す人に向いているか

東京女子医科大学医学部医学科は、高い知識と技能、そして病める人を思いやる「至誠と愛」の精神を兼ね備えた医師を育てることを使命としています。創立者・吉岡彌生先生の理念に基づき、精神的・経済的に自立し社会に貢献できる女性医療人の輩出を目標として掲げており、そのための教育・研究・臨床のすべての場で誠実さと慈愛を重んじる校風が息づいています。6年一貫のカリキュラムを通じて学生は医学の基礎から応用まで体系的に学ぶとともに、問題解決能力やコミュニケーション力、倫理観など医師として不可欠な態度を磨き上げます。卒業時には「医の実践力」と「慈しむ心の姿勢」を備え、基本的診療能力から自主的学習能力、生涯にわたり社会に貢献し続ける意思まで身につけた医師となることが求められます。

こうした教育目標から明らかなように、女子医大が育てようとしているのは知性と人間性のバランスが取れた真のプロフェッショナル医師です。最新の医学知識や技術を修得するだけでなく、患者一人ひとりに寄り添い、その悩みに向き合って解決できる実践力と優しさを持った医療人こそ、本学の理想とする卒業生像と言えるでしょう。事実、110年以上にわたる歴史の中で女子医大は、臨床・研究の様々な分野でリーダーとして活躍し続ける多くの女性医師を世に送り出してきました。卒業生の多くが結婚や出産後もキャリアを中断せず医師として研鑽を積み、社会に貢献し続けていることは、本学の教育と支援体制が女性医療人の生涯にわたる活躍を後押ししている証と言えるでしょう。

東京女子医科大学医学部医学科は、向上心があり主体的に学ぶ意欲を持つ学生に特に向いている大学です。自ら課題を見つけ仲間と討論しながら解決策を導くアクティブ・ラーニングに積極的に参加できる人、自分の手で未来を切り拓こうとするバイタリティのある人にとって、本学の環境はこれ以上ないほど恵まれた舞台となるでしょう。そして何より、「人の役に立ちたい」「患者さんに寄り添う優しい医師になりたい」という高い志と優しさを持った人に、本学は門戸を広く開いています。女子医大の学びは厳しくも温かく、同じ志を持つ仲間たちと切磋琢磨し合いながら成長できる6年間が待っています。使命感と情熱を胸に、この伝統ある学び舎で医師への第一歩を踏み出したいと願う学生にとって、東京女子医科大学医学部医学科はまさに理想的な選択肢となるでしょう。女性医療のパイオニアとしての誇りと最新医学教育が融合した本学で、大いなる夢とともに充実した学生生活を送り、未来の医療を担う人材へと飛躍してみませんか。