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東京医科大学 一般選抜 出題傾向 英語

傾向と対策の概要
東京医科大学の英語は、一貫して60分の試験時間の中で、高いレベルの語彙力と短時間での情報処理能力を要求する傾向にあります。2023年度以前はアクセント問題に代表されるような基礎的な知識の正確さが重視されていましたが、近年(2023年度以降)はアクセント問題が姿を消し、より実戦的な語彙・読解力へと重点が移っている可能性があります。しかし、整序英作文では日本語訳なしで高度な構文構築力が試され続けており、長文読解では本文の厳密な理解と選択肢の正確な吟味が合否を分けます。

試験形式の安定性と構成

試験時間は60分で安定しています。大問構成の主要な要素は以下の通りです。

大問 分野 傾向・内容
Q1 アクセント / 語彙 2018〜2022年度はアクセント問題が出題されましたが、2023年度以降は語彙の空所補充問題が中心となっています。
Q2 文法・語彙・熟語 比較的平易な文法・熟語問題で構成され、確実に得点源とすべき分野です。
Q3 / Q2 整序英作文 毎年出題され、構文構築力が問われます。
長文読解 読解総合 通常2題構成であり、分量が多めで、内容真偽や空所補充、語彙の意味などが問われます。

試験形式の大きな変化

  • アクセント問題の終了(2023年度以降)
    2018年度から2022年度にかけて継続していたアクセント問題が、2023年度以降の資料では確認できず、Q1が語彙問題(空所補充)に置き換わったと見られます。
  • 長文読解における設問形式の多様化
    2020年度の長文読解(Q5)では、文章の要旨を日本語で3つ記述させるという、これまでにない新傾向の設問(B)が出題されました(各20字以内)。
  • 長文の分量と設問の調整
    2022年度の長文問題では、内容真偽を問う選択肢の数が例年に比べて半分ほどに減少しているという変化が見られました。また、2024年度の長文では、英文の分量が例年から半減したと評価されています。

出題分野や出題テーマの傾向

出題テーマは多岐にわたり、社会的なトピックや科学、医療に関連するものが中心です。

科学・テクノロジー・医療

年度 出題テーマ
2018年度 インターネットとサイバー空間の誕生、情報共有による力
ヒマワリの概日時計(サーカディアン・クロック)と追日運動
2020年度 海洋プラスチック汚染と環境問題
2021年度 コロナ禍における聴覚障害者のコミュニケーション困難と遠隔医療(チャット診療)
2022年度 ナイルティラピアの養殖技術革新と食料安全保障
2023年度 海洋プラスチック汚染と環境問題
2025年度 トラウマ性脳損傷患者における「暗黙の気づき (covert awareness)」/脳機能障害

社会・文化・生活

年度 出題テーマ
2019年度 スティーブン・ホーキング博士の生き方、AIや宇宙論に関する見解
働き方改革と睡眠の質改善の重要性
2020年度 日本のアクセシビリティ(バリアフリー)の問題とクラウドソーシング技術の活用
2022年度 日本のマスク着用の歴史(明治時代からコロナ禍まで)
2023年度 国際子ども食堂の取り組み
2024年度 公衆浴場(銭湯)の復活と文化
子どもの体力・運動能力の低下
2025年度 自治体職員の子連れ出勤制度

特徴的な傾向

1. 高水準の語彙要求

Q1および長文読解の設問において、難易度の高い語彙(例:parole(仮出獄), crucial(不可欠な)、improvise(即興でつくる)など)の知識が不可欠であり、基礎学力だけでなく、医系を含む多様なテーマの語彙習得が求められます。

2. 高度な構文構築力の要求(整序英作文)

整序英作文では、日本語訳(ヒント)が添えられていないことが多く、受験生自身の構文構築力と熟語知識が厳しく問われます。特に、慣用表現(例:far from being finished「全く終わっていない」、came home to「〜に痛切に感じられる」)や、倒置構文(例:So beautiful a view was it that...、Not until...)を含む複雑な構造が出題されています。

3. 読解の厳密性(内容真偽)

長文読解の設問は、本文の語彙や表現を別の語彙で言い換える(パラフレーズ)傾向が強く、単なるキーワードの照合では正解できません。本文の記述と選択肢を細部にわたり照合する厳密な判断力(時制、数字、範囲、修飾関係など)が要求されます。

4. 理系テーマと社会テーマのバランス

科学や医学に関するテーマ(プラスチック汚染、チャット診断、脳機能障害など)だけでなく、社会制度や文化(働き方改革、バリアフリー、子連れ出勤など)に関するトピックも多く、幅広い分野への関心が必要です。

対策

基礎の確実な定着とハイレベル語彙の強化

Q2のような平易な文法・熟語問題は、確実に満点を目指すべきです。加えて、長文読解やQ1の空所補充に対応するため、ハイレベルな単語集を用いて語彙力を徹底的に強化する必要があります。2022年度まで重要だった発音やアクセントの知識も、語彙学習の一環として継続的に確認することが望ましいです。

構文構築力の集中的な訓練

整序英作文対策として、基本的な文法・熟語知識に加え、日本語訳に頼らずに複雑な文構造を組み立てる練習を徹底します。特に、動詞の語法、慣用表現、および倒置構文といった変則的な文型に慣れることが重要です。

速読と精読のバランス

試験時間60分に対して英文量が多いため(ただし2024年度は半減したが、全体の情報処理量は依然多い)、速読力の強化が必須です。また、内容真偽問題では精読力も求められるため、英文をただ読み流すだけでなく、事実関係や論理構造を正確に把握する訓練が必要です。

設問への慎重な対応と消去法の活用

特に内容真偽問題において、選択肢が本文の内容をパラフレーズしている場合や、時制や数の違いなど、細かなニュアンスで誤りとなる場合が多いです。解答の候補を絞り込む際には消去法を有効に使い、本文の対応箇所と選択肢の記述を厳密に照合する慎重な姿勢が求められます。2020年度のような日本語記述式の要約問題にも対応できるよう、文章の重要ポイントを抽出する練習も必要です。

まとめ
東京医科大学の英語は、医師として必要な高度な知識と言語運用能力を総合的に試す構造を維持しています。知識を細部まで正確に整理し、それを時間内にアウトプットする能力が試される入試と言えるでしょう。これはまるで、外科手術において、術野の細かな血管や神経を正確に識別し、迅速かつ正確に処置を施す能力を試されているかのようです。