「渋谷駅」徒歩5分 / 寮と一体型の校舎

・「渋谷駅」徒歩5分
・ 寮と一体型の校舎
・ 自由に質問可能

帝京大学 一般選抜 出題傾向 生物

傾向と対策の概要

帝京大学医学部の生物は、基本的な知識の定着に加え、詳細な実験データを分析・考察する能力や、最新の生物学的な知見や医療応用に関する応用力を重視する傾向があります。特に、穴埋めや正誤問題だけでなく、計算問題や字数制限のある短い記述問題が多く、知識の正確性および論理的な説明能力が求められます。

試験形式の安定性と構成

試験形式は安定しており、例年「生物①」と「生物②」の2部構成で出題されています。

問題構成

各部とも複数の大問(通常4題程度)から成り立っています。

出題形式

  • 空欄補充:語群選択が多い形式です。
  • 正誤判断:複数の選択肢から正しいもの/誤っているものをすべて選ぶ形式が多く見られます。
  • 計算問題:濃縮率、光合成速度、遺伝子多様性、細胞周期などが問われます。
  • 記述・論述問題:ひらがな、カタカナ、字数制限(例:20文字以内30文字以内など)が細かく指定されます。

試験形式の大きな変化

大枠の形式(2部構成、大問数、基本的な設問タイプ)に大きな変更は見られませんが、出題内容のトレンドとして、最新のバイオテクノロジーや医療技術に関する詳細な実験考察を問う問題の比重が高まっています。

例えば、以下のような出題がなされています。

  • 2018年度:ゲルシフトアッセイの原理と実験結果の分析
  • 2022年度:新型コロナウイルスのワクチンやPCR検出に関する定量的分析
  • 2023年度:DNA複製やPCR法の詳細なしくみ
  • 2025年度:CRISPR-Cas9システムを用いたゲノム編集の機構と実験結果の考察

このように、最先端の応用知識を深く問う傾向が顕著です。

出題分野や出題テーマの傾向

出題は生物学の主要分野から幅広く行われますが、特に「ヒトの体内の恒常性・応答」と「分子生物学」が中心です。

分野 頻出テーマ(例) 該当年度(一部)
生体防御・免疫 アレルギー反応、ワクチンと二次応答、抗体の構造と多様性、抗体薬、T/B細胞の機能、抗原提示、自然免疫と獲得免疫 2018, 2019, 2020, 2021, 2022, 2024, 2025
代謝・エネルギー論 酵素反応と阻害(競争的・非競争的)、細胞呼吸(解糖系、クエン酸回路、電子伝達系)、ATP合成の仕組み 2018, 2021, 2022, 2023, 2025
恒常性・器官機能 腎臓の構造と濃縮率の計算、肝臓の機能と血液循環、ホルモンによる血糖・体温・水分調節 2018, 2019, 2020, 2021, 2023, 2024, 2025
分子生物学 DNA複製(半保存的複製、岡崎フラグメント)、転写・翻訳、遺伝子発現調節(RNAi、転写因子)、PCR法、遺伝子組換え技術 2018, 2019, 2020, 2021, 2022, 2023, 2025
発生・細胞 細胞分化、ES/iPS細胞、眼の発生(誘導)、細胞周期と計算、細胞接着 2019, 2020, 2022, 2024, 2025
多様性・環境 遷移、バイオーム(暖かさの指数)、植物ホルモンによる環境応答(光周性、重力屈性、防御反応)、窒素同化 2018, 2020, 2022, 2023

特徴的な傾向

医学・生命科学の応用テーマ重視

  • 疾患と分子メカニズム:糖尿病、黄疸、鎌状赤血球貧血症、アナフィラキシーなど、疾病の原因や治療法を生物学的に考察させる問題が非常に多いです。
  • 最新技術の採用:CRISPR-Cas9、次世代シーケンサー、mRNAワクチンなど、社会的に注目される技術が、その原理(分子レベル)まで含めて深く問われます。

定量的分析と計算能力の要求

単なる暗記問題に留まらず、グラフや表から数値を読み取り、濃縮率ATP合成効率PCR増幅本数細胞周期の長さなどを計算させる問題が頻出します。図表の読み取りが正確にできていないと解答できない構造になっています。

微細構造と連携機能の理解

細胞内小器官(ミトコンドリア、葉緑体)の構造と機能連携、細胞膜の物質輸送(ポンプ、チャネル、輸送体)、複雑な器官の微細構造(肝小葉、腎ネフロン)における血液や物質の流れなど、生体構造と機能が密接に関連した問題が出されます。

対策

帝京大学医学部の生物で高得点を取るためには、単なる知識の暗記に終始せず、多角的な対策が必要です。

基礎知識の完璧な定着と深化

  • 主要分野の分子メカニズム理解:特に、代謝(呼吸・光合成)、遺伝情報発現、免疫、ホルモン作用については、各物質が細胞内のどこで、どのような分子の働きによって制御されているかを深く理解することが重要です。
  • 用語の正確な定義付け:空欄補充や記述問題で、専門用語の正確な意味や、ひらがな・カタカナ、字数制限といった細かい指定に合わせて解答できる訓練が必要です。

実験データに基づく考察力の養成

  • 図表解析の訓練:毎年出題される実験考察問題に対応するため、示されたグラフや実験結果を、基礎知識と結びつけて論理的に推論する力を養います。特に、阻害剤や変異体を用いた実験結果の分析は必須です。
  • 計算問題への対応:濃縮率やATP生産量、細胞周期など、生物特有の計算問題を解くための公式や手順を習得し、正確かつ迅速に計算できるようにしておく必要があります。

応用テーマ(医療・技術)への対応

免疫や分子生物学の知識を、最新の医療技術(ワクチン、遺伝子治療、抗体療法)の原理に結びつけて学習します。特に、試験当時の社会的な関心事(例:新型コロナウイルス関連の技術)は背景知識として押さえておくことが有効です。

例として、知識の定着を固めることは、料理人がレシピ(知識)を覚えることに似ていますが、帝京大の入試で求められるのは、さらにそのレシピを応用し、与えられた食材(実験データ)の質や量に応じて調理法(考察や計算)を変え、完璧な一皿(正確な解答)を提供する能力と言えます。