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2026年度 医学部入試まで、

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2026 信州大学医学部の特徴

武田信玄

雄大なアルプスのもと、人間性と実践力を備えた地域医療人への道

 信州大学は、日本アルプスの麓、歴史と文化が息づく城下町・松本にキャンパスを構える国立大学です。その医学部は、この恵まれた自然環境を背景に、単なる知識や技術の習得にとどまらない、全人的な医療教育を実践しています。地域医療への強いコミットメントと、学生の自主性を重んじるカリキュラムを通じて、深い人間性と確かな実践力を兼ね備えた医師の育成に定評があります。ここでは、信州の雄大な自然と地域社会に育まれながら、未来の医療を支える温かな心を持った医療人への道が拓かれています。

📌 大学の基本情報・立地

キャンパスとアクセス

信州大学医学部は、長野県松本市に位置する松本キャンパスにあります。松本市は、国宝松本城を中心とした歴史と文化が薫る街でありながら、北アルプスの雄大な自然に囲まれた風光明媚な場所です。学問に集中するための落ち着いた環境と、心身をリフレッシュできる豊かな自然が共存しているのが大きな魅力です。

キャンパスの周辺は、スーパーマーケットや飲食店、書店などが揃っており、学生生活を送る上で不便を感じることは少ないでしょう。また、少し足を延せば、上高地や美ヶ原高原など、日本を代表する景勝地へアクセスでき、登山やスキー、温泉といった信州ならではのアウトドア活動を存分に楽しむことができます。

都市の利便性と豊かな自然環境が絶妙なバランスで融合した松本市は、6年間の医学修学において、学業だけでなく人間的にも大きく成長できる環境を提供してくれます。地域とのつながりも深く、医療を学ぶ上で地域住民との交流を肌で感じる機会も多くあります。

  • 住所: 〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1

  • アクセス:

    • 電車をご利用の場合:

      • JR篠ノ井線「松本駅」で下車。

    • バスをご利用の場合:

      • JR松本駅お城口(東口)のバスのりばから、アルピコ交通の「信大横田循環線」または「浅間線」に乗車し、「信州大学前」バス停で下車(約15分)。

      • 「北市内線・西まわり」に乗車し、「信大病院玄関前」バス停で下車(約20分)。

    • お車をご利用の場合:

      • 長野自動車道「松本IC」から約20分。

🌟医学部医学科の教育の特徴

信州大学医学部では、豊かな人間性と高い倫理観を基盤に、科学的探究心と問題解決能力を備えた医師・医学者の育成を目指しています。その教育カリキュラムは、基礎医学から臨床医学、そして地域医療や国際的な視野までを網羅する、体系的かつ実践的なものとなっています。

教育理念と目的

信州大学医学部医学科は、以下のような理念と目標を掲げています。

基本理念

豊かな人間性、広い学問的視野と課題探求能力を身につけた臨床医、医療技術者や医学研究者などを育成するとともに、高度で個性的な医科学研究を行います。また医科学の教育・研究と医療活動を発展させることによって地域貢献を果たし、国際交流に寄与します。

教育理念

高い倫理観を持ち、病めるものの痛みがわかる医師を育てます。 患者や家族と十分な意思疎通を図りつつ、患者の身体的並びに心理的状態を科学的に評価し、医療チームの一員として疾病の診断と治療を適切に行うことのできる医師を育てます。 医学・医療の進歩に貢献する科学的探究心と生涯にわたり自己学習を続ける意欲に富む医師を育てます。 地域医療に貢献する姿勢を涵養し、地域住民の健康と福祉の増進に貢献できる医師を育てます。 移植医療やゲノム診療、再生医療など世界最先端の医療に関する情報を収集し、活用できる医師を育てます。

各学年の特徴的な教育内容

信州大学医学部では、6年間を通じた一貫教育の中で、段階的に専門性を高めていくカリキュラムが組まれています。

  • 1年次: 全学の学生と共に学ぶ共通教育科目を中心に、幅広い教養と人間性を育みます。同時に、「医学概論」や早期体験実習などを通じて、早い段階から医療に触れ、医師としての心構えや倫理観を学び始めます。専門科目の基礎となる生物学や化学などの知識も深めていきます。

  • 2年次: 本格的な基礎医学の講義・実習が始まります。特に解剖学実習は、人体の構造を深く理解し、生命の尊厳を学ぶ重要な機会です。生理学、生化学といった人体の機能やメカニズムに関する学問を体系的に学び、医学の土台を築き上げます。

  • 3年次: 前期までに基礎医学の主要科目を修了し、後期からは臨床医学の講義が中心となります。各臓器の疾患や病態について学び、基礎医学で得た知識を臨床へと結びつけていきます。また、学生が自らテーマを設定して研究を行う「自主研究」の期間が設けられており、研究マインドを涵養します。

  • 4年次: 臨床医学の講義が続くとともに、共用試験(CBT、OSCE)に備えます。この試験に合格することで「スチューデント・ドクター」として認定され、臨床実習への参加資格を得ます。後期からは、いよいよ附属病院での臨床実習(クリニカル・クラークシップ)が始まります。

  • 5年次・6年次: 臨床実習が中心となります。学生は診療チームの一員として、指導医のもとで実際の患者さんの診療に参加します。内科、外科をはじめとする多くの診療科をローテートし、実践的な知識、技能、そして医師としての態度を習得します。地域医療実習やへき地医療実習も組み込まれており、長野県の医療が抱える課題を肌で感じることができます。また、選択制の臨床実習では、国内外の医療機関での研修も可能で、多様なキャリアパスに対応しています。

このように、信州大学医学部では、基礎的な知識の習得から始まり、自主的な研究活動を経て、実践的な臨床実習へとスムーズに移行できるカリキュラムが構築されています。単に知識を学ぶだけでなく、自ら課題を見つけて探求する能力や、チーム医療を実践するためのコミュニケーション能力を育むことを重視した教育が展開されています。

🏠学生生活・施設環境

部活動

医学部の学生の多くは部活動に所属しており、その活動は非常に活発です。特に体育系の部活は、東日本医科学生総合体育大会(東医体)での上位入賞を目指して日々練習に励んでおり、多くの部で輝かしい成績を収めています。同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨し、心身を鍛える経験は、将来医師として必要となる協調性や忍耐力を養う上で大きな糧となります。 文化系の部活動も盛んで、音楽や学術など、多様な分野で学生たちが自主的に活動しています。また、信州大学の特色ある活動として、医学部山岳部が運営する北アルプス・常念岳の夏山診療所があります。学生たちは医師や看護師と共に、登山者の安全と健康を守る活動に参加し、山岳医療という特殊な環境下での医療を体験する貴重な機会を得ています。

大学の周辺環境

キャンパスが位置する松本市は、学業とプライベートを両立させるのに適した環境です。国宝松本城の城下町として栄えた歴史ある街並みが残る一方で、生活に必要な商業施設も充実しており、暮らしやすいコンパクトシティとして知られています。 最大の魅力は、やはり豊かな自然環境です。北アルプスの麓に位置するため、週末には気軽に登山やハイキングに出かけることができます。冬には国内有数のスキーリゾートでウィンタポーツを満喫することも可能です。このような自然に親しむ経験は、多忙な医学の勉強の合間のリフレッシュとなり、豊かな感性を育むことにも繋がります。

先輩後輩の関係

部活動などを通じて、学年を超えた縦のつながりが築かれています。同じ部活の先輩からは、勉強の進め方や実習の乗り越え方、国家試験対策など、実体験に基づいた具体的なアドバイスをもらえる機会が多くあります。こうした緊密な人間関係は、学習面での不安を解消する助けとなるだけでなく、卒業後も続く医師としてのネットワークの基盤となります。大学全体として、学生同士が支え合い、共に成長していく雰囲気が醸成されています。

医学に関係した学習環境

学内には、学生が学習に集中できる環境が整備されています。医学部図書館は、医学専門書や学術雑誌が豊富に揃っており、静かな環境で自習に打ち込めます。グループ学習室なども設けられ、仲間と議論しながら学習を進めることも可能です。 最先端の医療を提供する特定機能病院である信州大学医学部附属病院がキャンパスに隣接していることは、最大の学習環境と言えるでしょう。低学年のうちから医療現場を身近に感じることができ、臨床実習では多くの症例を経験することができます。また、卒後臨床研修センターも併設されており、卒業後のキャリア形成まで見据えたサポート体制が整っています。

🩺 在学生・卒業生の声

公式サイトに寄せられた在学生の声を基に、信州大学医学部のリアルな魅力をご紹介します。

在学生の声

  • やりたいことを、とことんやれる場所

    信州大学は、自分がやりたいことを追求できる場所だと感じています。将来のために勉強を頑張ることはもちろん、休日に友達と遊びに出かけたり、東医体を目指して部活動に打ち込んだりと、大学生としての時間を自由に、そして多様に使うことができます。特に、厳しい練習を乗り越え、チーム一丸となって勝利を目指す部活動の経験は、かけがえのないものです。信州の豊かな自然の中で、仲間と共に過ごす毎日は非常に充実しています。(医学科 先輩の声より要約)

  • 仲間との絆が深まる学生生活

    医学部での6年間は長く、決して楽な道のりではありません。しかし、信州大学には同じ志を持つ仲間がたくさんいます。講義や実習で共に学び、時には励まし合いながら試験を乗り越えていく中で、深い絆が生まれます。部活動やサークル活動も活発で、学年を超えた交流が盛んです。楽しいことも辛いことも分かち合える仲間との時間は、とても貴重だと感じています。受験生の皆さんも、大学で何をしたいかイメージして、ワクワクしながら入学してきてほしいです。(医学科 先輩の声より要約)

🌱 どのよう医師を目指す人に向いているか

信州大学医学部は、豊かな自然環境、充実した教育カリキュラム、そして活発な学生コミュニティが融合した、魅力的な学びの場です。これまでの情報を総合的に判断し、どのような医師を目指す人に適しているか、また、どのような人には合わない可能性があるかをまとめました。

 

信州大学医学部が向いている人

 

  • 自然豊かな環境で学びたい人

    • 理由: 北アルプスの麓という絶好のロケーションにあり、登山やスキーなどのアウトドア活動を楽しみながら、心身ともに健康的な学生生活を送ることができます。勉強の合間のリフレッシュを重視する人には良い環境です。

  • 地域医療やへき地医療に関心がある人

    • 理由: 長野県という広大な県土の医療を支える大学として、地域医療教育に力を入れています。臨床実習では、へき地の診療所などでの実習も経験でき、地域が抱える医療課題を実践的に学ぶことができます。

  • 仲間との協調性やチームワークを大切にしたい人

    • 理由: 部活動が非常に活発で、学生の多くが所属しています。東医体などの共通の目標に向かって仲間と努力する経験を通じて、チーム医療に不可欠な協調性やコミュニケーション能力を自然と育むことができます。

  • 基礎研究にも興味を持ち、探究心を深めたい人

    • 理由: 3年次に「自主研究」の期間が設けられており、学生が主体的に研究活動に取り組む機会があります。臨床医だけでなく、将来的に研究医(リサーチマインドを持った医師)としてのキャリアも視野に入れている人にとって、早い段階から研究に触れられるのは大きな利点です。

 

向いていない可能性がある人

 

  • 大都市での刺激的な学生生活を最優先したい人

    • 理由: キャンパスのある松本市は暮らしやすい都市ですが、首都圏のような多様なエンターテインメントや商業施設が集積しているわけではありません。都市ならではの華やかさや利便性を最も重視する人には、少し物足りなく感じる可能性があります。

  • 完全に受動的な学習スタイルを好む人

    • 理由: 「自主研究」や活発な部活動に見られるように、学生の自主性や主体性を重んじる校風があります。自ら目標を設定し、積極的に行動することが求められる場面が多いため、講義を聴くだけの受け身の姿勢では、大学の魅力を最大限に活かせないかもしれません。

  • アウトドア活動や自然に全く興味がない人

    • 理由: 信州大学の大きな魅力の一つは、豊かな自然環境です。この環境を活かした活動(山岳部の診療所など)も特徴的であり、自然に興味が持てないと、大学生活の魅力が半減してしまう可能性があります。

まとめ 信州大学医学部は、**「豊かな人間性と探究心を持ち、地域社会に貢献する医師」**を目指す人にとって、素晴らしい教育環境を提供しています。雄大な自然の中で仲間と切磋琢磨しながら、実践的な臨床能力と研究マインドをバランス良く養うことができます。一方で、都市型のライフスタイルを強く望む人や、自主的な活動に苦手意識がある人には、その環境が必ずしも合致しない可能性も考えられます。ここでの6年間は、医師としての知識や技術だけでなく、人としての深みを育むための貴重な時間となるでしょう。

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