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2026年度 医学部入試まで、

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2026 滋賀医科大学 医学部 の特徴

滋賀県大津市

琵琶湖のほとりで育む、地域と世界に貢献する医療人への道

滋賀県大津市、日本最大の湖である琵琶湖を望む風光明媚な地に、滋賀医科大学はあります。1974年の開学以来、地域医療への貢献と世界レベルの医学研究を両輪に、数多くの優れた医師や研究者を輩出してきました。緑豊かな単一キャンパスに医学部と看護学部が集い、学年や学科を超えた密な交流が生まれる環境が特徴です。この記事では、そんな滋賀医科大学医学部医学科が持つ独自の魅力や教育の特徴、学生生活の様子などを、大学公式サイトの情報のみをもとに詳しくご紹介します。

📌 大学の基本情報・立地

キャンパスとアクセス

滋賀医科大学は、滋賀県大津市の南東部に位置する瀬田の丘陵地に広大なキャンパスを構えています。豊かな自然に囲まれ、落ち着いて学問に集中できる環境でありながら、少し足を延せば歴史と文化の都・京都へもアクセスしやすい利便性を兼ね備えています。キャンパスは医学部、看護学部、そして附属病院がすべて一つの敷地内に集約されたワンキャンパスであることが大きな特徴です。これにより、学部間の連携がスムーズに行えるだけでなく、低学年のうちから医療の現場を身近に感じることができます。春には桜が咲き誇り、秋には紅葉が彩る美しいキャンパスは、学生たちの学びの場であると同時に、憩いの場ともなっています。大学周辺は閑静な住宅街が広がっており、穏やかな雰囲気の中で日々の生活を送ることができます。琵琶湖までは自転車で行ける距離にあり、休日には湖岸での散策やレジャーを楽しむ学生も少なくありません。また、大学から最寄り駅のJR瀬田駅周辺には、学生向けの飲食店やスーパーマーケットなどが揃っており、生活に不便を感じることは少ないでしょう。学問への集中と、潤いのある暮らしを両立できる恵まれた立地環境が、滋賀医科大学の魅力の一つです。

  • 住所

    • 〒520-2192 滋賀県大津市瀬田月輪町

  • アクセス

    • JR琵琶湖線「瀬田」駅下車、帝産バスまたは近江鉄道バス「滋賀医大」方面行きに乗車(約15分)、「滋賀医大西門」または「滋賀医大」下車

🌟医学部医学科の教育の特徴

滋賀医科大学医学部医学科は、単に知識や技術を教えるだけでなく、豊かな人間性と高い倫理観を備え、生涯にわたって自己研鑽を続けることができる医療人の育成を目指しています。

教育理念と目的

滋賀医科大学では、その教育の根幹として以下の理念・使命を掲げています。

理念

地域に支えられ、地域に貢献し、世界に羽ばたく大学として、医学・看護学の発展と人類の健康増進に寄与する。

使命

  1. 豊かな教養、確かな倫理観、高い専門的知識を有する信頼される医療人を育成する。

  2. 研究倫理と独創性を有する研究者を養成し、特色ある研究を世界に発信する。

  3. 信頼と満足を追求するすぐれた全人的医療を地域に提供し、社会に貢献する。

教育理念と教育目標

豊かな教養と高い専門的知識及び技能を授けるとともに、確固たる倫理観を備え、科学的探究心を有する医療人及び研究者を養成する。

  1. 課題探求、問題解決型学習を通して、適切な判断力と考察する能力を養う。

  2. 豊かな教養を身につけ、医療人としての高い倫理観を養う。

  3. コミュニケーション能力を持ち、チーム医療を実践する協調性を培う。

  4. 参加型臨床(地)実習を通して、基本的な臨床能力を習得する。

  5. 医学・医療の進歩に対応し、さらに貢献できる能力を養う。

  6. 地域医療の特性を理解し、その向上に貢献する態度を養う。

  7. 国際的視野を持ち、医学・医療の発展に寄与する態度を養う。

各学年の特徴的な教育内容

6年間のカリキュラムは、基礎から臨床、そして実践へとスムーズに移行できるよう、緻密に設計されています。

  • 1年次:医師になるための土台作りとして、数学、物理学、化学、生物学といった自然科学系の科目や、人文・社会科学系の教養科目を幅広く学びます。同時に、早期から医療に触れる機会として「早期体験実習」が設けられており、附属病院や地域の医療・福祉施設を訪問し、医療人としての心構えや倫理観を育みます。

  • 2年次:本格的に基礎医学の学習が始まります。解剖学、生理学、生化学など、人体の正常な構造と機能をミクロからマクロまで深く探求します。特に解剖学実習は、人体の神秘と生命の尊厳を学ぶ重要な機会となっています。この時期から、基礎医学の知識を統合し、臨床へと繋げるための演習も取り入れられ始めます。

  • 3年次:薬理学、病理学といった基礎医学を継続しつつ、臨床医学の各論へと学びを進めます。全身の臓器別に、疾患の原因、病態、診断、治療法について系統的に学習します。講義形式だけでなく、少人数でのグループ学習(チュートリアル教育)も多く取り入れられ、主体的な問題解決能力を養います。

  • 4.年次:臨床医学の講義に加え、共用試験(CBT・OSCE)に向けた学習が本格化します。これは、全国の医学生が臨床実習に進む前に、知識と技能が一定の基準に達しているかを確認するための試験です。試験合格後、いよいよ診療参加型臨床実習(クリニカル・クラークシップ)が始まります。学生はStudent Doctorとして医療チームの一員となり、指導医のもとで実践的な経験を積み始めます。

  • 5年次:4年次から続く臨床実習が中心となります。附属病院のほぼ全ての診療科をローテーションし、様々な疾患や患者さんと向き合います。指導医や上級医から直接指導を受けながら、診断や治療計画の立案に参加し、医師としての思考プロセスと実践的スキルを磨きます。

  • 6年次:臨床実習の集大成の時期です。選択制の臨床実習では、自分の興味や将来の進路に合わせて、附属病院の診療科や地域の協力病院、さらには海外の提携大学で実習を行うことができます。これにより、より専門的な知識を深めたり、地域医療や国際医療の現場を体験したりすることが可能です。実習後は、医師国家試験に向けた総まとめの学習期間となります。

このように、滋賀医科大学では、低学年からの早期体験実習や、学年が上がるにつれて比重が増すPBL(Problem-Based Learning)チュートリアル教育、そして診療参加型の臨床実習を通じて、学生が主体的に学ぶ姿勢を育んでいます。知識の習得にとどまらず、自ら課題を見つけ、解決策を探求する能力、そしてチーム医療に不可欠なコミュニケーション能力を6年間かけて着実に育成する教育プログラムが展開されています。

🏠学生生活・施設環境

部活動

単科大学でありながら、学生の課外活動は非常に活発です。体育会系、文化系合わせて多くの部活やサークルがあり、多くの学生が所属しています。特に西日本医科学生総合体育大会(西医体)は、多くの運動部にとって最大の目標であり、日々の練習に熱が入ります。学年や学科の垣根を越えた部活動での交流は、縦と横の強固な繋がりを育む絶好の機会です。同じ目標に向かって努力する中で生まれる仲間との絆は、在学中はもちろん、卒業後も医師として働く上で大きな財産となります。体育館や武道場、グラウンド、テニスコートなどの施設も整備されており、学生は勉学の合間にリフレッシュし、心身ともに健康な学生生活を送っています。

大学の周辺環境

キャンパスは「瀬田の唐橋」で知られる瀬田川や琵琶湖に近く、豊かな自然環境に恵まれています。大学周辺は落ち着いた雰囲気で、勉学に集中するには良好な環境です。一方で、JR瀬田駅から電車に乗れば、京都駅まで約17分、大阪駅まで約47分と、大都市へのアクセスも容易です。休日には、歴史的な寺社仏閣が点在する京都を散策したり、大阪でショッピングやグルメを楽しんだりするなど、オンとオフを切り替えて充実した時間を過ごすことができます。自然と都市の魅力、その両方を享受できるのが、この場所で学ぶ大きな利点と言えるでしょう。

先輩後輩の関係

滋賀医科大学は、1学年の学生数が約100名と比較的少人数であるため、学生同士や教員との距離が近いアットホームな雰囲気が特徴です。特に部活動やサークル活動を通じて、先輩と後輩の密接な関係が築かれています。同じ道を志す先輩からは、履修や試験対策に関する具体的なアドバイスをもらえるだけでなく、実習や部活動、私生活の悩みについても親身に相談に乗ってもらえます。このような縦の繋がりは、新入生が大学生活にスムーズに溶け込むための大きな助けとなります。卒業後も、多くの卒業生が滋賀県内や近隣の医療機関で活躍しており、研修先や勤務先で大学の先輩後輩として再会することも少なくありません。この強固なネットワークは、将来のキャリアを考える上でも心強い支えとなります。

医学に関係した学習環境

学生の学習をサポートする施設が充実しています。附属図書館は、医学・看護学の専門書や学術雑誌を豊富に所蔵しており、静かな環境で自習に打ち込めます。オンラインデータベースも充実しており、国内外の最新の研究論文にアクセスすることが可能です。そして、医学教育の核となるのが、キャンパス内に併設された附属病院です。特定機能病院として高度な医療を提供するだけでなく、地域医療の最後の砦としての役割も担っています。学生は低学年のうちからこの病院で実習を行い、最先端の医療現場の空気に触れることができます。4年次からの臨床実習では、この附属病院が主な学びの場となり、豊富な症例を経験しながら実践的な臨床能力を養います。基礎研究棟や臨床研究棟もあり、研究マインドを持った学生が自主的に研究活動に参加できる環境も整えられています。

🩺 在学生・卒業生の声

大学公式サイトに掲載されているメッセージから、在学生や卒業生が滋賀医科大学にどのような思いを抱いているかをご紹介します。

卒業生の声

  • 人生の宝物となった6年間

    滋賀医大開学50周年おめでとうございます!! 広いキャンパスで温かく楽しい友人達と過ごした6年間は人生の宝物です。医師として充実した人生を送れているのは母校のおかげです。滋賀医大の益々の発展を祈念しております。(医学科卒)

  • 多様性の中で育まれた経験

    50周年おめでとうございます! 滋賀医科大学は、単科大学という狭い世界でありながら、年齢やバックグラウンドが様々な学生の集う刺激の多い学舎でした。そのような滋賀医科大学の個性を大事にしつつ、さらなる発展をしていくことを期待しております。(医学科卒)

  • 母校と共に地域医療へ貢献

    ST. 下見もせずに本番の入試に帝産バスでやってきてヤンマー坂を登り左折した瞬間に”これはえらいところに来てしまった!”と後悔してから(笑)もう40年以上 微力ながら滋賀県の医療のため母校とともに頑張りたいと存じます。100年に向け益々のご発展をお祈りします。(医学科卒・2期生)

その他の声

  • 研究への道を開く環境

    臨床医として患者さんに向き合う中、何故効果に差があるのか疑問に感じ、それを解決し多くの患者さんに最善の治療を届けたいと思い大学院へ進学しました。現在生化学・分子生物学講座(分子生理化学部門)でプロフェッショナルの先生方の指導を受けながら癌免疫の研究をしています。臨床だけでは得られない様々な技術、経験、発想を得ることができ、毎日充実しています。生まれた疑問を解決するために、いつでも十分に研究できる環境が本学にはあります。(大学院医学系研究科 博士課程)

     

これらの声からは、温かい人間関係の中で充実した学生生活を送り、卒業後も母校や地域への強い愛着を抱いている様子がうかがえます。また、臨床だけでなく、研究にも打ち込める環境が整っていることも大きな魅力として感じられているようです。

🌱 どのよう医師を目指す人に向いているか

滋賀医科大学医学部医学科は、その教育理念や立地環境、学生生活の様子から、特定の志向を持つ学生にとって非常に魅力的な学びの場であると言えます。一方で、個人の価値観によっては、その特徴が合わないと感じる可能性も考えられます。

 

どんな医者を目指している人に向いているか

 

  • 地域医療に強い関心を持ち、将来的に地域に貢献したい人

    • 理由:大学の理念として「地域に支えられ、地域に貢献し」と明確に掲げられています。カリキュラムには地域医療体験実習が組み込まれ、附属病院も地域医療の中核を担っています。滋賀県や近隣地域に根ざした医療を学び、実践したいという意欲を持つ人にとって、理想的な環境が整っています。

  • 協調性を大切にし、チーム医療を実践したい人

    • 理由:少人数教育やグループ学習、活発な部活動などを通じて、学生同士の強固な絆が育まれる環境です。ワンキャンパスに医学科と看護学科があるため、日常的に多職種連携の素地が養われます。他者と協力し、コミュニケーションを取りながら医療に取り組む姿勢を重視する人に向いています。

  • 落ち着いた環境で、じっくりと学問と向き合いたい人

    • 理由:琵琶湖を望む自然豊かなキャンパスは、都会の喧騒から離れて勉学に集中できる静かな環境を提供しています。学問に没頭し、自分自身と深く向き合う6年間を過ごしたいと考える人には適しています。

  • 研究にも興味があり、臨床と研究の両立(リサーチマインド)を目指したい人

    • 理由:大学院や研究施設が充実しており、学部生のうちから研究室に所属して研究に触れる機会があります。卒業生の声からも、臨床現場での疑問を解決するために大学院に戻り、研究に打ち込める環境があることがわかります。将来的に臨床研究や基礎研究にも携わりたいという視野を持つ人にとって、その第一歩を踏み出しやすい土壌があります。

 

向いていない可能性がある人

 

  • 大都市の華やかなキャンパスライフに強い憧れを持つ人

    • 理由:キャンパスは自然に囲まれた郊外にあり、いわゆる「都会の大学」のイメージとは異なります。もちろん京都や大阪へのアクセスは良好ですが、日々の生活の中心は落ち着いた環境になります。刺激的で賑やかな都市型の学生生活を最優先に考える人には、少し物足りなく感じるかもしれません。

  • 完全に個人主義で、他者との関わりを最小限にしたい人

    • 理由:学生数が少なく、教員との距離も近いアットホームな校風です。グループ学習や実習、部活動など、学生同士が密に関わる機会が多くあります。良くも悪くも「顔の見える関係」が基本となるため、徹底して個人で学習を進めたいタイプの人には、こうした環境が窮屈に感じられる可能性があります。

  • 入学当初から超専門分野に特化した学習のみを望む人

    • 理由:6年間のカリキュラムは、まず総合的な臨床能力を持つ医師を育成することを基本としています。もちろん専門性を深める機会はありますが、低学年から特定の専門分野だけに絞って学ぶというよりは、幅広い教養と基礎医学、全般的な臨床医学を体系的に学ぶことが重視されます。

滋賀医科大学医学部医学科は、「地域への貢献」「チーム医療」「落ち着いた学習環境」「リサーチマインドの育成」といったキーワードに魅力を感じる人にとって、医師としての人間性と実践力を共に育むための素晴らしい舞台となるでしょう。一方で、都市型の環境や個人主義的な学びを重視する人にとっては、その特性が自身の望むスタイルとは異なるかもしれません。ここでの学びは、人々と深く関わり、地域社会と共に歩む医療人を目指す人にとって、かけがえのない6年間をもたらすはずです。

📚出典