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大阪医科薬科大学 一般選抜 出題傾向 生物

大阪医科薬科大学の生物は、大問4題構成で形式が非常に安定しています。難易度は標準〜やや難で、教科書レベルの知識を深く問う良問が中心です。最大の特徴は、論述問題の解答欄が非常に狭く、極めて高い要約力が求められる点にあります。

傾向と対策の概要

医学部らしく体内環境(ホルモン・免疫・神経)や代謝に関する出題頻度が高く、特に糖尿病やインスリンに関する話題は繰り返し出題されています。2025年度もこの傾向は維持されており、植物ホルモンや眼の構造など、幅広い分野から標準的な知識の定着を問う出題が続いています。

試験形式の安定性と構成

構成 全年度を通じて大問4題で固定
試験時間 理科2科目で120分(1科目あたり約60分)
主な形式 空所補充(語句)、選択問題(正誤・計算)、計算問題、論述問題、描図問題
  • 空所補充: 語句埋めが中心。
  • 選択問題: 正誤判定や計算結果の選択。
  • 計算問題: 2021年度を除き頻出。
  • 論述問題: 理由説明やメカニズムの説明が多数。
  • 描図問題: グラフ描画(2018年)や抗原抗体複合体の模式図(2024年)など。

試験形式の大きな変化

論述の解答枠の縮小(2022年度〜)

2022年度以降、解答欄が1〜2行と非常に狭い傾向が強まりました。「簡潔に説明せよ」という指示に対し、要点を絞り込んで短くまとめる高度な表現力が必要となっています。

計算・考察問題の再頻出化

2021年度は一時的に減少しましたが、2023年度以降は神経伝導速度や血縁度の計算、2025年度の酸素ヘモグロビンの計算など、再び計算問題が頻出しています。

思考型問題の継続

2025年度の植物ホルモン(ストリゴラクトン)の問題のように、実験結果から物質の移動や合成場所を考察させる論理パズル的な要素も含まれており、知識だけでなく実験考察力が問われています。

出題分野や出題テーマの傾向

人体に関する分野が最優先ですが、植物や生態系もコンスタントに出題されています。

1. 人体・動物生理(最頻出)

  • ホルモン・血糖調節: インスリン、糖尿病は頻出。2022〜2024年と連続して出題。
  • 免疫: 自然免疫・獲得免疫、Toll様受容体(TLR)、ワクチンなど。
  • 神経・受容体: 興奮の伝導、シナプス伝達、眼(視細胞・暗順応)など。2025年度は「眼の発生と調節」が出題。
  • 酸素解離曲線: 計算を含めた深い理解が必要。

2. 代謝・細胞生物学

  • 呼吸・光合成: クエン酸回路、電子伝達系、ミトコンドリアの構造。
  • タンパク質の合成: 転写・翻訳、シグナル配列、分泌経路。

3. 植物生理・発生・生態

  • 植物ホルモン: オーキシン、ジベレリンに加え、ストリゴラクトンなどの新話題。
  • 動物の発生: ウニ、カエル、ニワトリの発生、誘導(形成体)、眼の形成。
  • 生態・進化: 血縁度の計算、生物の多様性、3ドメイン説。

特徴的な傾向

「標準知識」×「高密度論述」

問われる知識は教科書レベルですが、「字数制限内で過不足なく説明する」ことが最大のハードルです。2024年の神経管形成や2025年のミオグロビンの特性などがその典型です。

医学部らしい題材

インスリン製剤とCペプチドの関係や、毒素とインスリンの構造類似性など、臨床や医学研究に関連したトピックが好んで取り上げられます。

対策

1. 「要約記述」の徹底トレーニング

重要用語(頂芽優勢、免疫寛容、競争的阻害など)を30字〜50字程度で簡潔に説明する練習を繰り返してください。キーワードを盛り込み、短くまとめる力が合格のカギです。

2. 図説・資料集の活用

教科書の本文だけでなく、図説に載っている実験装置(ツンベルク管など)や詳細なメカニズム(受容体の構造、シグナル伝達など)まで目を通しておきましょう。

3. 典型計算の習熟

  • 代謝: 呼吸商、アルコール発酵。
  • 生理: 神経伝導速度、腎臓のクリアランス、酸素解離曲線。
  • 遺伝・生態: 遺伝確率、ハーディ・ワインベルグ、血縁度。

4. 人体分野の深掘り

特に「糖尿病・インスリン」「免疫」「神経系」は最重要分野です。単なる用語暗記ではなく、病態(I型糖尿病のメカニズムなど)や薬理的な視点まで関連付けて理解を深めましょう。