2026 杏林大学の特徴

📌 大学の基本情報・立地
杏林大学は、建学の精神である「眞善美の探究」に基づき、優れた人格と国際的な視野を持つ人材の育成を目指しています。医学部が所在する三鷹キャンパスは、東京都三鷹市に位置し、緑豊かな武蔵野の地にあります。また、隣接する井の頭キャンパスには保健学部や総合政策学部などがあり、多角的な視点を養うための環境が整っています。
キャンパスとアクセス
医学部医学科では、隣接する大学病院との連携を活かし、早期から医療現場に触れる機会を多く設けているのが特徴です。また、都心に近い立地でありながら、落ち着いた学習環境が確保されている点も魅力の一つです。学内には最新の設備が整っており、学生が充実した学習を送れるよう配慮されています。
住所
三鷹キャンパス:〒181-8611 東京都三鷹市新川6-20-2
井の頭キャンパス:〒181-8612 東京都三鷹市下連雀5-4-1
アクセス
三鷹キャンパス
JR中央線「三鷹駅」南口からバス「杏林大学病院前」下車
JR中央線「吉祥寺駅」南口からバス「杏林大学病院前」下車
井の頭キャンパス
JR中央線「吉祥寺駅」南口からバス「杏林大学病院前」下車
京王線「仙川駅」からバス「杏林大学病院前」下車
🌟医学部医学科の教育の特徴
教育理念と目的
杏林大学医学部の理念・目的は、「豊かな人間性の涵養と、医学の発展に対応しうる基礎的及び専門的知識の修得と臨床的技能の修練を通じて、良き医師を養成する」ことにあります。この理念の意味するところは、真理への謙虚な探究心の育成、善なる社会人の養成、そして美しい専門的技量の研磨ということである。
各学年の特徴的な教育内容
- 1年次:医学の基礎を固める重要な時期です。高校時代に学習した物理、生物、化学などの基礎科学を発展させ、医学物理学、生物学、生体化学などの知識を学びます。また、「行動科学Ⅰ」や「生命倫理と医療安全」といった講義を通して、医師に求められる高い倫理観や姿勢を学びます。「早期体験学習Ⅰ」では、病院体験学習や患者体験学習を通じて、社会が医師に求める役割や期待される医師像を早い段階から理解することができます。
- 2年次:基礎医学をさらに深く掘り下げていきます。解剖学実習などを通して人体の構造を詳細に理解し、統合生理学、病態生理学、細胞生物学など、人体の構造と機能を理解する上で不可欠な科目を集中的に学びます。また、「早期体験学習Ⅱ」では、身体診察の基本的な技能習得を目指します。地域の福祉施設や病院での体験学習も行われ、医学生としての自覚を高める機会となります。
- 3年次:基礎医学から臨床医学への橋渡しとなる時期です。薬理学や病理学といった科目を学び、病態や薬剤の作用を考えるための基礎を築きます。また、臨床系科目の履修も始まり、臨床医学総論や消化器科内科、外科学などの講義を通して、より専門的な知識を習得します。
- 4年次:4年次の後半から、本格的な臨床実習に向けた準備が始まります。臨床に不可欠な知識や技能を習得するための講義や実習が増えてきます。学生は病気や治療法について体系的に学び、附属病院での実習を通して、実際の医療現場の雰囲気に触れ始めます。
- 5年次、6年次:附属病院や関連施設での「診療参加型臨床実習」が中心となります。学生は指導医の監督のもと、診療チームの一員として診療に参加し、実践的なスキルと知識を習得します。この実習を通じて、医師としての自覚と責任感を養います。
このように、杏林大学医学部では、講義や実習に加えて、地域の医療・福祉現場における体験学習や、少人数グループによる能動的学習(アクティブラーニング)など、多様な教育方法を取り入れています。単に知識を詰め込むだけでなく、自ら考え、問題解決能力やコミュニケーション能力、そしてチームワークを培う教育を展開していることが大きな強みです。
🏠学生生活・施設環境
部活動
杏林大学には、医学部ならではの部活動が数多く存在します。多くの学生が部活動に参加しており、学業と両立させながら豊かな学生生活を送っています。同じ目標を持つ仲間と出会い、切磋琢磨することで、生涯にわたる人間関係を築くことができます。
大学の周辺環境
三鷹キャンパスは、都心にありながらも緑豊かな環境に恵まれています。最寄りの駅からはバスでアクセスでき、近隣には井の頭公園や三鷹の森ジブリ美術館など、文化的な施設も充実しています。落ち着いた雰囲気の中で学習に集中できる一方で、休日は都心へのアクセスも良く、多様な過ごし方が可能です。
先輩後輩の関係
部活動やグループワークを通じて、先輩後輩の結びつきが強いのが杏林大学の特徴です。学業や学生生活について気軽に相談できる環境があり、先輩から後輩へ知識や経験が伝えられています。このような密なコミュニケーションは、学生生活を円滑に進める上で大きな支えとなります。
医学に関係した学習環境
医学部付属病院と隣接したキャンパスは、医学を学ぶ上で非常に恵まれた環境です。早期から病院の雰囲気を感じられるだけでなく、実習などで最新の医療現場に触れる機会が多くあります。また、図書館には医学関連の書籍が豊富に揃っており、長時間学習できるスペースも充実しています。免震構造の校舎や、無線LANが整備された環境など、学習を支援する設備も整っています。
🩺 在学生・卒業生の声
実際に杏林大学医学部医学科で学ぶ学生たちや卒業生からは、大学の教育や環境についてどのような声が上がっているのでしょうか。公式サイトに掲載されたインタビューから、一部をご紹介します。
在学生の声
「早期から医療現場に触れられる環境」
1年次から医師の先生方の講義があり、早い段階から医療への意識を持つことができます。体験学習も充実しているので、医学生としての自覚が高まります。
「立地が良く、落ち着いて学べる」
都心に近い立地でありながら、緑が多く落ち着いた環境で勉強に集中できます。国立大学が第一志望でしたが、杏林大学の立地の良さは想像以上でした。
「真摯に向き合ってくれる先生方」
講義の内容は難しいですが、先生方が学生一人ひとりに真摯に向き合ってくださるので、学習へのモチベーションを保つことができます。
卒業生の声
「教育体制がしっかりしている」
大学病院が隣接しているため、教育体制が非常にしっかりしています。新人の頃は厳しい指導もありましたが、それが今の自分を支える土台になっています。
「協力して物事を達成する経験」
学生時代に仲間と協力して一つのことを成し遂げた経験は、社会に出た今でも役立っています。杏林大学で学んだことは、医師としての人生を豊かにしてくれます。
「先輩後輩の繋がりが強い」
大学時代に築いた友人や先生方との関係は、卒業後も続いています。困った時に相談できる存在がいることは、とても心強いです。
🌱 どのよう医師を目指す人に向いているか
以上の特徴を踏まえると、杏林大学医学部医学科は次のような志望者に特に適した環境と言えるでしょう。
高い倫理観と豊かな人間性を持ちたい人
1年次から生命倫理や行動科学を学び、医療現場での体験学習を通して、患者さんや社会に真摯に向き合う姿勢を養います。
早期から医療現場に触れたい人
隣接する大学病院や地域の医療・福祉施設での体験学習が充実しているため、早い段階から医師の仕事やチーム医療を肌で感じたい人に適しています。
自律的な学習姿勢を身につけたい人
講義だけでなく、自学自習やアクティブラーニングを重視しており、自ら学びを深める意欲のある人に向いています。
チーム医療に貢献したい人
多職種連携を意識した教育が展開されており、将来的に医療チームの一員として円滑なコミュニケーションを取りながら働きたいと考える人に適しています。
向いていない可能性がある人
受け身の学習を好む人:アクティブラーニングや自学自習が重視されるため、与えられた知識を一方的に学ぶことを好む人には、その学習スタイルが合わない可能性があります。
実践よりも座学に特化したい人:早期から体験学習や臨床実習が豊富にあるため、ひたすら座学で知識を深めることだけを望む人には、カリキュラムが手厚すぎると感じるかもしれません。
杏林大学医学部医学科は、「信頼される医師」「地域医療に貢献する姿勢」「豊かな人間性」「自律的な学習」を重視する人に非常に向いています。一方で、受動的な受け身の学びや専門特化だけに重きを置く志向の人にはスタイルが合わない可能性があります。ここでの学びは、医師としての人間性と実践力を共に育てたい人にとって、魅力的な舞台となるでしょう。