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久留米大学 一般選抜 出題傾向 英語

傾向と対策の概要

久留米大学医学部の英語入試は、例年90分間の試験で実施されており、読解力、語彙力、英文法の知識、そして文章の論理的構成を理解する力を総合的に測る形式を維持しています。

特に2020年度以降は、短い自由英作文(要約)と日本語による要点まとめを含む大問が導入され、内容を正確に把握し、指定された語数/字数で簡潔にまとめるアウトプット能力の重要性が増しています。

出題テーマは、医学・科学分野の専門的な内容や、現代社会が直面する健康問題、環境問題など、アカデミックかつ時事的な話題が中心です。

試験形式の安定性と構成

試験時間(90分)は一貫して安定しています。2020年度以降、試験の構成は以下の大問6題でほぼ定着しています。

  • 大問1:語彙・文法(空所補充) 高度な語彙力や熟語、文法知識を問う問題です。
  • 大問2:不要文削除 文章の論理的な一貫性を問う問題です。
  • 大問3:英文整序 複雑な文構造やイディオム、論理的なつながりに関する知識を問います。
  • 大問4・5:長文読解 医学・科学系および社会・文化系のテーマが出題され、内容理解、語彙の空所補充、内容一致などを問います。
  • 大問6:要約・作文 短い日本語の要約(50字程度)と英作文(20~30語程度)が課されます。

試験形式の大きな変化

発音問題の廃止(2018年→2019年)

2018年度まで出題されていた大問7の「発音問題」は、2019年度以降、確認された資料には含まれていません。

文法問題(誤文訂正)の形式変更(2018年→2019年)

2018年度の誤文訂正は、10個の英文の中から誤りを含む5つを選ぶ形式でしたが、2019年度では4つの英文の中から正しいものを2つ選ぶ形式に変化しました(3セット実施)。

和訳・英訳問題の廃止と要約問題の導入(2019年→2020年)

2018年度および2019年度にあった大問3の和訳・英訳の記述式問題は、2020年度以降、独立した大問としては確認されていません。代わりに、2020年度からは大問6として短文の要約や作文を求める形式が導入されました。

これは、文章全体の要点を日本語(50字程度)または英語(20~30語程度)で簡潔にまとめる、実践的なアウトプット能力を重視する形式です。

不要文削除問題の導入(2020年度)

2020年度から大問2として「不要文削除」が導入され、論理的な流れを理解する力が問われるようになりました。

出題分野や出題テーマの傾向

出題テーマは、全体を通して医療、健康、科学技術、社会問題に関するアカデミックな内容が多いのが特徴です。

出典は、専門的な学術雑誌(Nature, Medicine & Science in Sports & Exercise, Current Biologyなど)や、信頼性の高いニュースメディア(The Japan Times, Los Angeles Times, BBCなど)から取られており、アカデミックな英文読解力が求められます。

分野・カテゴリ 詳細・出題例
医療・健康 公衆衛生・神経科学
  • アメリカの肥満問題(2018)
  • 抗生物質耐性の危険性(2021)
  • スポーツにおける脳震とう(2020)
  • AIによる脳腫瘍診断(2021)
  • 嗅覚喪失と神経変性疾患(2022)
  • 外傷性脳損傷(TBI)のリスク(2023)
  • 更年期障害への社会の無理解(2025)
基礎研究 生物学
  • ACLY酵素(がん細胞増殖に関与)の構造解明(2020)
  • 動物における山火事と血栓症の関連(2024)
  • 睡眠不足と利他行動(2025)
社会・文化 心理・制度
  • 塩の歴史的役割(2019)
  • 成人の日(2018)
  • 日本の医療制度(2021/2022)
  • 戦略的無能(Weaponized Incompetence)という心理特性(2024)
国際情勢・経済
  • 世界大学ランキングの日本の凋落(2019)
  • 海面上昇の予測(2023)
  • 秘密保持とデータ収集の問題(2023)

特徴的な傾向

高度な語彙力と文法知識の重視

大問1(または長文中の空所補充)では、文脈に合った適切な語句を選択する問題が多数出題されます。選択肢の語彙レベルが高く、類義語やコロケーションの知識が深く問われます。

出題される語彙レベルの例: relevant(関連のある)、mortality(死亡率)、preventing(予防する)、adverse(有害な)、galvanized(活気づける)、decipher(解読する)、unconventional(型破りな)など

論理的思考力の要求

英文整序(大問3)は、6つの選択肢を並べ替えて正しい英文を完成させ、指定された位置(1番目、3番目、6番目)の記号をマークする形式で一貫しています。また、2020年度以降の不要文削除(大問2)も、パラグラフの主題を深く理解し、論理的に無関係な文を見抜く力を要求します。

アウトプット形式の導入

2020年度以降の大問6で導入された短文要約/作文は、要点を過不足なく、指定された語数/字数内に収めるという、高い要約力と表現力が求められる特徴的な形式です。

対策

アカデミックな長文読解の訓練

医学、生物学、環境科学、心理学など、出題傾向の高い分野の専門的な英文を日頃から読み込み、内容を迅速かつ正確に把握する練習が必要です。特に、論理的な接続や段落ごとの主題を意識しながら読む訓練が、内容一致問題や不要文削除問題に有効です。

ハイレベルな語彙力と文法知識の徹底

語彙の空所補充問題に備え、医学・科学系の専門用語や、文脈に応じた適切な動詞・形容詞を選ぶための高度な語彙力、およびコロケーション(語の自然な結びつき)を習得することが必須です。

また、英文整序問題に対応するため、仮定法や比較構文、関係代名詞の非制限用法など、複雑な文法事項を完全に理解し、迅速に文構造を組み立てられるように練習する必要があります。

要約・作文スキルの習得

大問6の要約・作文問題は、短い制限の中で情報を凝縮する技術が求められます。

  • 日本語要約(50字程度):長文やパラグラフの主題を把握し、簡潔な日本語で過不足なく表現する訓練が必要です。
  • 英語要約/作文(30語程度):与えられた日本語の内容を正確に伝えつつ、文法的に正しい英文を簡潔に構成する練習が不可欠です。

総評

久留米大学医学部の英語は、単に知識を問うだけでなく、複雑な情報を論理的に処理し、的確に表現する能力、すなわち「情報処理能力」と「アウトプット能力」を重視していると言えます。これは、将来、臨床現場で専門的な情報を取り扱い、他者とコミュニケーションをとる上で不可欠な能力を試しているとも解釈できます。

比喩的な表現を用いるとすれば、久留米大学の英語入試は、「情報の森」を、高度な「文法という地図」と「語彙という羅針盤」を使って論理的に進み、最終的に「要約というコンパクトな宝物」を作り出す能力を求めていると言えるでしょう。