2026 北里大学の特徴

📌 大学の基本情報・立地
北里大学医学部は、神奈川県相模原市にキャンパスを構えています。広大な敷地内に、医学部の校舎、研究施設、そして大学病院が集約されており、学生は学習と実践の場をシームレスに行き来できる環境にあります。相模原キャンパスは、医学部以外にも、理学部、看護学部、医療衛生学部、薬学部の一部が所在する医療系総合大学の利点を活かしたキャンパスです。周囲は豊かな自然に囲まれており、落ち着いた環境で勉学に励むことができます。また、近隣には学生向けの民間アパートも多く、比較的経済的な家賃で生活できる点も魅力です。
キャンパスとアクセス
大学の周辺は、大学病院があるためレストランや書店、カフェなどはありますが、全体的には工場や研究施設が多く、落ち着いた雰囲気です。キャンパス内には、学生食堂やコンビニエンスストアがあり、日々の生活に不便はありません。部活動やサークル活動も盛んで、広々としたグラウンドや総合体育館が利用可能です。
住所
〒252-0373 神奈川県相模原市南区北里1-15-1
アクセス
小田急線「相模大野駅」から神奈川中央交通バスで約25分、「北里大学」下車
JR横浜線「相模原駅」から神奈川中央交通バスで約25分、「北里大学」下車
JR相模線「原当麻駅」から神奈川中央交通バスで約10分、「北里大学病院・北里大学」下車
🌟医学部医学科の教育の特徴
教育理念と目的
北里大学は、「いのちを尊び、生命の真理を探究し、実学の精神をもって社会に貢献する」という理念を掲げています。 北里大学医学部の教育研究上の目的は、(1)人間性豊かで優れた医師の養成 (2)学際領域を含む医学研究の推進 (3)国際貢献の推進と地域医療への協力 (4)予防医学の推進、の4項目をあげ、教育の基本理念としています。
建学の精神
北里大学の建学の精神は、「事を処してパイオニアたれ〔開拓〕。 人に交わって恩を思え〔報恩〕。 そして叡智をもって実学の人として〔叡智と実践〕、不撓不屈の精神を貫け〔不撓不屈〕。」です。
各学年の特徴的な教育内容
北里大学医学部では、独自の「6年間一貫教育」が実践されており、膨大な医学知識の暗記に留まらず、問題解決能力や思考過程、そして実際に診療を行うための技術や態度を重視した教育が行われています。特に、人体の器官系ごとに学ぶ「器官系別総合教育」が特徴的です。
1年次 医師をめざす者としての自覚と熱意を育むため、新入生全員を対象とした「病院体験当直」を実施しています。これは、入学直後から実際の医療現場に触れ、生命を預かる責任感を早期に自覚することを目的としています。また、専門科目の基礎となる「医学原論」や「医用化学」などの授業が始まるほか、広い視野と豊かな人間性を育むための教養科目が充実しています。
2年次 基礎医学の学習が本格化します。人体の構造と機能を深く理解するための解剖学実習や生理学、生化学などの授業が中心です。多職種連携を学ぶ「チーム医療教育プログラム」もこの時期から始まり、医学部以外の医療系学部の学生たちと共に、将来のチーム医療に不可欠な知識と態度を身につけます。
3年次 「器官系別総合教育」が中心となり、臨床的な視点を身につけていきます。器官系ごとに疾病のメカニズムや診断・治療法について集中的に学びます。この時期から、臨床医学の診断学や各論の講義が始まり、臨床医に必要な基礎知識を修得します。また、基礎医学と臨床医学の関連性を再認識できるよう、教育内容が構成されています。
4年次 臨床実習に向けた準備期間となります。講義で得た知識を実際の診療に結びつけるための「症例検討」や「臨床診断学」などの授業が増えます。医学研究に触れる機会として、基礎研究室に配属され、研究テーマに取り組む「医学研究入門」も実施されます。
5年次、6年次 いよいよ臨床実習が中心となります。大学病院や関連病院で、指導医のもと診療チームの一員として診療に参加し、実践的なスキルと知識を習得します。患者さんとのコミュニケーションや、倫理的な問題についても深く学び、医師としての責任感を養います。
このように、北里大学では、学生が主体的に学ぶ「アクティブラーニング」を重視しており、講義だけでなく、実習やグループワークを積極的に取り入れています。単に知識を詰め込むだけでなく、自ら考え、問題解決能力やコミュニケーション能力、そしてチームワークを培う教育を展開していることが大きな強みです。
🏠学生生活・施設環境
部活動
北里大学には、運動系、文化系ともに多くの部活動やサークルがあります。全学で活動するクラブやサークルも多く、医学部の学生だけでなく、他学部の学生との交流も盛んです。野球、サッカー、テニスなどの一般的なスポーツから、弓道や剣道、さらには合唱や軽音楽、ボランティア活動を行う団体まで、多種多様な活動が存在します。相模原キャンパスには、広々とした総合グラウンドや、トレーニングルームを備えた総合体育館があり、授業の合間や放課後に体を動かすことができます。部活動は、勉強の息抜きになるだけでなく、学年や学部を越えた人間関係を築く貴重な場となっています。
大学の周辺環境
相模原キャンパスは、大学病院に隣接しており、病院内にはレストランや書店、カフェがあります。一方で、キャンパス周辺は工場や研究施設が多く、都会のような賑やかさはありません。しかし、その分、静かで落ち着いた環境で学習に集中できるという利点があります。コンビニエンスストアやスーパーマーケットも近くにあり、日常生活には困りません。また、学生向けの民間アパートが多数点在しており、家賃相場も比較的安価であるため、一人暮らしの学生にとって経済的な負担が少ないです。
先輩後輩の関係
医療系総合大学である北里大学では、医学部以外の学生と交流する機会が多く、多角的な視点を養うことができます。特に、チーム医療教育プログラムでは、看護学部や医療衛生学部の学生と共に学ぶため、専門職としての相互理解を深めることができます。部活動やサークル活動でも、学年や学部を越えたつながりが強く、先輩から後輩へと勉強や学生生活のアドバイスが受けられる文化があります。このような縦のつながりは、医師として働く将来を見据える上で大きな助けとなります。
医学に関係した学習環境
北里大学医学部では、学習環境が非常に充実しています。特に、大学病院が隣接しているため、実際の医療現場を身近に感じながら学習できることは大きな強みです。実習室や研究室も整備されており、学生は各自の興味に応じて深く学ぶことができます。図書館には医学専門書が豊富に揃っており、自習室も完備されているため、集中して勉強に取り組める環境です。また、2024年4月には新校舎が完成し、最新の実習室や自習室、学生ラウンジなどが整備され、より快適な学習環境が提供されています。
🩺 在学生・卒業生の声
実際に北里大学医学部医学科で学ぶ学生たちや卒業生からは、大学の教育や環境についてどのような声が上がっているのでしょうか。公式サイトに掲載されたインタビューから、一部をご紹介します。
在学生の声
「チーム医療の重要性を実感」
チーム医療教育プログラムは、看護やリハビリテーションの学生と一緒に学ぶため、医師以外の医療職の役割や考え方を理解する貴重な機会になっています。将来、円滑なチーム医療を実践するために、早い段階から学べるのは北里大学の大きな魅力だと感じています。
「先生との距離が近く、質問しやすい」
大規模な大学でありながら、先生方が親身になって相談に乗ってくださいます。授業で分からなかった点を質問したり、進路について悩んでいるときも、熱心に話を聞いてくださる先生が多く、安心して学生生活を送れています。
「落ち着いた環境で勉強に集中できる」
キャンパスは自然豊かで、静かな環境です。誘惑が少ないため、勉強に集中しやすいのが良い点です。また、新しい校舎ができて、自習室やラウンジがとてもきれいで快適になり、モチベーションが上がりました。
卒業生の声
「臨床現場に強い医師になれた」
北里大学は、臨床実習の期間が長く、早い段階から実際の医療現場に触れる機会が豊富です。そのため、卒業後もスムーズに医師としてのキャリアをスタートさせることができました。大学病院での実習を通して、実践的なスキルと知識を身につけられたことが、現在の自分の土台になっています。
「パイオニア精神が今も生きている」
北里柴三郎先生の「実学」の精神が教育全体に根付いており、単なる知識の詰め込みではない、実践的な学びを重視する姿勢は、社会に出た今でも役立っています。常に新しいことに挑戦し、自ら道を切り開く「パイオニア精神」は、医師として成長し続ける上で欠かせないものだと感じています。
🌱 どのよう医師を目指す人に向いているか
以上の特徴を踏まえると、北里大学医学部医学科は次のような志望者に特に適した環境と言えるでしょう。
「実学」の精神を重んじ、実践的な学びを求める人
北里大学は、建学の精神にもある「実学」を重視し、早い段階から臨床現場に触れる機会を豊富に提供しています。座学だけでなく、実際に手を動かし、目で見て学ぶことを通して成長したいと考える人には、非常に適した環境です。
多職種連携を重視し、チーム医療に貢献したい人
医療系総合大学の強みを活かしたチーム医療教育プログラムは、他職種の学生と協働する機会を設けています。将来、円滑なチーム医療を実現するためのコミュニケーション能力や協調性を身につけたい人にとって、この教育は大きなメリットになります。
探究心があり、自ら課題を発見・解決したい人
「器官系別総合教育」や「医学研究入門」など、自ら考え、問題を解決する力を養うための教育が特徴です。受け身の学習ではなく、能動的に学びたいという意欲のある人に適しています。
向いていない可能性がある人
都会の賑やかな環境で学生生活を送りたい人 キャンパス周辺は、自然が多く落ち着いた環境です。都市部のような商業施設や娯楽施設を求めている人にとっては、少し物足りなく感じるかもしれません。
座学中心の学習スタイルを好む人 北里大学は、早い段階から実習やグループワークを積極的に取り入れています。座学中心の受動的な学習スタイルを好む人には、アクティブラーニングが中心となる教育スタイルが合わない可能性があります。
北里大学医学部医学科は、北里柴三郎先生の「実学」と「パイオニア精神」を継承し、人間性豊かで実践力のある医師の育成を目指しています。多職種と協働しながら、社会に貢献する医師になりたいと考える人にとって、北里大学での学びは大きな成長の機会となるでしょう。