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慶應大学 一般選抜 出題傾向 数学

慶應義塾大学医学部の数学は、例年、非常に高いレベルで推移しており、受験生には高度な計算力、論理的思考力、そして幅広い分野の知識が要求されます。難易度は年によって変動していますが、2025年度には難易度が再び大幅に上昇し、大問Iの小問数増加や記述・証明問題の導入など、傾向に変化が見られます。

傾向と対策の概要

合格点を確保するためには、基礎から標準レベルの問題(通常、大問Iの小問や大問II・IIIの導入部分)を確実に完答することが重要であり、その上で、難易度の高い問題にどれだけ食らいつけるかが合否を分けます。

試験形式の安定性と構成

試験形式は比較的安定しており、以下の構成で出題されています。

  • 試験時間: 100分
  • 大問数: 基本的に4題構成(大問I、II、III、IV)
  • 解答形式: ほとんどが空欄補充形式で、一部に証明問題や図示問題が含まれる
  • 大問I: 複数の分野からなる小問集合。基礎的または典型的な問題が出題される

試験形式の大きな変化

2025年度において、以下の顕著な変化が見られました。

  • 大問Iの小問数増加と記述要求: 小問数が従来の3問程度から5問に増加。(5)のように思考過程の記述や証明を求める問題が導入され、論理構成力を問う傾向が強まっています。
  • 新課程分野の本格的な導入: 2021年度に「データの分析」(相関係数)、2025年度に「統計的な推測」(正規分布、確率密度関数)が出題されており、出題分野の拡大が見られます。

出題分野や出題テーマの傾向

出題分野は幅広く、微積分、ベクトル、複素数平面、確率・数列の漸化式が特に頻出です。

分野 傾向と特徴 出題例 (年度)
確率 大問IIとして定番。状態遷移を伴う確率漸化式との融合問題が中心で、誘導形式が多い。 2018, 2019, 2024, 2025
微積分 ほぼ毎年出題。関数の増減、極値、曲線の長さ、面積、回転体の体積、極限を扱う。 2018, 2020, 2024
図形と方程式/軌跡 複雑な条件を満たす点の軌跡や存在範囲を求める問題が多い。二次曲線や接線条件がテーマ。 2019, 2021, 2023
ベクトル/空間図形 空間ベクトルや立体図形(多面体の切断面、体積)が出題される。計算が煩雑になる傾向。 2018, 2024
複素数平面 ド・モアブルの定理や、複素数の幾何学的解釈を利用した図形問題。三角関数との融合。 2018, 2020, 2023, 2025
統計/データ分析 2021年度に相関係数、2025年度に正規分布が出題。今後、新課程の内容が本格化する可能性。 2021, 2025

特徴的な傾向

分野融合型の問題構成

複数の数学分野をまたいだ融合問題が非常に多く、特に大問 III, IVで顕著です。例えば、「微分・積分と図形・方程式」や、「確率と漸化式」は定番です。

計算の複雑さ

誘導形式であっても、後半の計算量が膨大になることが多く、正確な計算力と処理速度が合否に直結します。特に2019年度大問IVや2021年度大問IIIは受験生にとって大きな負担となりました。

高度な思考力を要求する問題

大問IVは特に難易度が高く、差がつく問題となります。カテナリー曲線に接する円の中心の軌跡(2021)や座標空間での折れ線と反射(2025)など、発想力と論理的積み重ねが要求されます。

対策

慶應医学部の数学で得点するためには、以下の対策が不可欠です。

1. 標準レベルまでの徹底的な対策

  • 基礎固めの徹底: 大問Iや各問の導入部分など、標準問題をミスなく解き切る能力を養うことが最重要です。
  • 頻出分野の重点強化: 「確率・漸化式」は確実に得点源にする必要があります。微積分、ベクトル、複素数平面も応用力を磨きます。

2. 高度な計算力と論理性

  • 正確かつ迅速な計算練習: 100分間で解ききるための処理能力を過去問で鍛えます。
  • 記述・証明対策: 2025年度の傾向に基づき、計算の根拠などを明確に言語化・記述する練習が必要です。

3. 新課程分野への対応

「データの分析」や「統計的な推測」についても、基本的な定義や計算を確実に理解し、取りこぼしのないように準備しておく必要があります。

慶應医学部の数学は、まさに「総合力」が試される試験です。単なる知識だけでなく、粘り強く正確に計算し続ける体力が、合格に不可欠な要素となります。