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川崎医科大学 一般選抜 出題傾向 英語

傾向と対策の概要

川崎医科大学の英語入試は、試験時間80分で一貫しており、安定した形式で実施されています。求められる能力は、医学・生命科学、心理学、社会倫理といった高度なアカデミックテーマに関する英文読解力と、応用的な文法・語法、慣用表現に関する正確な知識です。

合格のポイント:
特に長文読解における論理構造の深い理解と、整序英作文で問われる複雑な構文の正確な組み立て能力が重要です。

試験形式の安定性と構成

試験形式は2018年度から2025年度にかけて極めて安定しており、大問I(文法・語彙)、大問II(整序英作文)、大問III/IV(読解問題)という構成が維持されています。

大問 形式 傾向と内容(2018~2025年度) 備考
I 選択式補充問題
(12〜18問)
文法、語彙、イディオム、語法の知識を問う。特に応用的な慣用表現や句動詞が多出。 基礎から応用まで幅広い知識が問われる。
II 整序英作文
(5〜7問)
複雑な構文の並べ替え(倒置、比較、強調構文、関係詞、分詞構文など)。 文脈理解と正確な構文知識が必須。
III/IV 読解問題
(2題)
医学・倫理、社会科学、心理学に関するアカデミックな長文。
内容把握、空所補充、意味把握などが多岐にわたる。
時間 80分 変更なし。

試験形式の大きな変化

2018年度以降、試験形式(80分、大問構成)に大きな変更は確認されていません。難易度の高いアカデミックなテーマが安定して出題されています。

出題分野や出題テーマの傾向

読解問題のテーマは、医学教育や医療倫理、そして現代社会における科学と人間の関係性に深く関連しています。

医療・健康・倫理

  • 菜食主義の健康・環境への影響(2018年度)。
  • 終末期医療における患者の希望と医師の役割(2019年度)。
  • 座りっぱなしの行為(Sedentary behavior)の健康リスクと公衆衛生(2020年度)。
  • 文化的能力のある医療システム(Culturally Competent Healthcare)と人種・言語による医療格差(2021年度)。
  • 終末期医療における医学生の視点:時間と信頼関係の重要性、パンデミックの影響(2022年度)。
  • 医師自身の健康問題と長寿(Longevity)の科学、生活習慣病リスク(2024年度)。

心理学・社会学

  • 携帯電話の使用による不作法と社会規範(2018年度)。
  • 人口増加と資源の持続可能性(技術楽観論 vs. 終末論的環境保護論)(2019年度)。
  • リストとチェックボックスの効用(生産性と認知負荷)(2020年度)。
  • 説得の技術における文化(ドイツとアメリカの比較)(2021年度)。
  • 先延ばし(Procrastination)の心理とその克服法(時間管理ではなく気分管理の問題)(2022年度)。
  • 情動伝染(Emotional Contagion)のメカニズムと幸福の伝播(2023年度)。
  • 才能(Talent)と努力(Effort)の関係(Gritの概念)(2023年度)。
  • 認知のプライミング効果(思考や行動の無意識な連鎖)とイデオモーター効果(2025年度)。

特徴的な傾向

  • 慣用表現・語法の重視:
    大問Iでは、高度な語彙やイディオム、特定の文法構造の正確な知識が求められます。例として、take into account(〜を考慮に入れる)、Had it not been for(〜がなかったら)、It is surprising that S should do(〜するとは驚きだ)、there is no doing(〜できない)、live from hand to mouth(その日暮らしをする)、in that SV(〜という点で)、cannot... too much(いくら〜してもしすぎることはない)、That being said(そうはいっても)、what little money(なけなしのお金) などが出題されています。
  • 複雑な構文の整序英作文:
    大問IIでは、単なる単語の並べ替えではなく、倒置構文(no earlier than... so that、So accustomed was he...)や比較級の応用(~ times more likely to do)、付帯状況を表す表現(made even harder with a mask hiding your smile)など、高度な文法知識と柔軟な思考力を要する問題が頻出しています。
  • 読解における論理構造の理解:
    長文では、抽象度の高い議論(例:礼儀の規範は「書き換える必要がある」、政治は不作法の「結果」である、才能は成果を「保証しない」)を正確に把握し、内容一致や空所補充(論理接続語など)に適用する力が求められます。
  • 医学部受験に特化したテーマ:
    終末期医療、公衆衛生、医療格差、医師自身の健康など、受験生が将来関わる可能性の高い専門的なテーマが継続的に採用されています。

対策

この傾向を克服するために、以下の対策が推奨されます。

  • 文法・語法・イディオムの徹底的な暗記と理解:
    慣用表現、句動詞、特殊な文法構造(倒置、仮定法、準動詞の慣用表現)に焦点を当て、知識を抜け漏れなく定着させます。特に、動詞の語法(例:inform A of B、charge A B for 〜)や、名詞の不可算性(furniture, confusion)にも注意が必要です。
  • 整序英作文のための応用構文の訓練:
    過去問や難度の高い問題集を用いて、大問IIで頻出する複雑な構文(強調構文、比較、関係詞の非制限用法、分詞構文)を自力で組み立てる練習を積みます。特に、文の核となるS+Vを把握した後、修飾要素を正確に配置する能力を養うことが重要です。
  • 専門分野の英文読解トレーニング:
    医療倫理、心理学、社会科学分野の専門的な論説文を選び、多読と精読を行います。文章の論理展開(対比、原因と結果、主張の根拠)を意識し、筆者の意図や結論を素早く把握する訓練が必要です。特に、終末期医療や文化的能力など、過去に出題実績のあるテーマの背景知識を深めておくと有利です。
  • 正確な論旨把握のための訓練:
    単語の意味だけでなく、文脈全体から派生的な意味(例:absent presence(不在の在)、tough pill to swallow(受け入れがたい事実))を推測する練習を行います。読解の設問数が多いため、80分間の時間配分を意識し、スピードと正確性を両立させる訓練が必須です。