「渋谷駅」徒歩5分 / 寮と一体型の校舎

・「渋谷駅」徒歩5分
・ 寮と一体型の校舎
・ 自由に質問可能

藤田医科大学 一般選抜 出題傾向 英語

傾向と対策の概要

藤田医科大学(2018年度は藤田保健衛生大学)の英語入試は、90分の試験時間(全年度一貫)で実施されます。 本学の英語入試は、基礎的な知識(マークシート方式)の確実な習得と、高度な読解力および記述力(記述方式)の両方を要求するバランスの取れた形式です。

【注意】足切り基準について 特に、2020年度の入試情報では、英語・数学のマークシート方式のいずれかの得点が基準点に満たない場合は不合格となる可能性が明記されており、基礎学力の徹底が合否の前提であることが示されています。
【記述式の重要性】 記述式の問題では、長文の内容を詳細かつ正確に日本語で説明する能力や、複雑な日本語を自然で適切な英語に翻訳する能力が、得点源として非常に重要となります。

試験形式の安定性と構成

試験時間は2018年度から最新の2025年度に至るまで、一貫して90分です。 大問構成は以下の主要な要素から成り立っており、その役割は安定しています。

  • 第1問:語彙・文法・語法(マークシート) 空所補充形式が中心です。
  • 第2問:整序英作文(マークシート) 日本語の意味に合うように語句を並べ替えます。
  • 読解問題(マークシート) 長文の内容把握や空所補充を行います。
  • 読解問題(記述) 長文読解に基づいた和訳や、日本語による内容説明が中心です。
  • 和文英訳(記述) 日本語の文章を英語に翻訳します。

試験形式の大きな変化

最も明確な形式の変更は2022年度に導入されました。

期間 マークシート方式 記述方式
2018年度〜2021年度 第1問〜第3問 第4問(長文読解・記述)、第5問(和文英訳)
2022年度〜2025年度 第1問〜第4問 第5問(長文読解・記述)、第6問(和文英訳)

この変更により、マークシート方式の読解問題(旧 第3問)と記述式の読解問題が分離され、マークシート形式の出題比重が形式上増えました。 また、記述形式の和文英訳については、2021年度までは設問が4つ含まれていましたが(例:2020年度は問1~問4)、2022年度以降は設問数が3つに減少しています。

出題分野や出題テーマの傾向

長文読解のテーマは、医学、環境科学、認知科学、国際社会、歴史、生物学など、多岐にわたる学術的な内容から選ばれており、受験生に幅広い教養と専門知識への関心を求める傾向があります。

具体的な出題テーマの例

  • 医学・健康・生物学: ブルーリ潰瘍(皮膚感染症)、マヌカハニーの効能と局所適用、運動時の発汗メカニズムと臭い、医療におけるAIの課題と倫理、アゲハチョウの尾の進化(防御機構)、近視抑制眼鏡の仕組み、食物アレルギーの発症要因(遺伝と環境)、オメガ3脂肪酸の心血管系への効果。
  • 社会科学・言語・歴史: 言語の消失とバイリンガリズム、遺伝子が言語変化に与える影響、条約翻訳の齟齬と北方領土問題、ポリネシア人とアメリカ先住民の接触、成人発達学研究(幸福な人生の要因)、ヴァイキングの角つき兜の神話、発話と音楽の音響システム。
  • 環境・物理科学: エアロゾルと地球温暖化、マヤ文明ティカルの衰退(水銀汚染と藻類異常発生)、アマゾンのアラパイマ保護(地域社会との協働)、屋内での靴の使用と汚染(鉛や病原体)、太陽フレアの木の年輪への記録。

特徴的な傾向

高度な語彙・構文知識の要求

第1問および第2問(整序英作文)では、難易度の高い語法やイディオムが頻出します。

  • beyond recognition(識別できないほどに)
  • what is worse still(さらに悪いことに)
  • within his means(収入の範囲内で)
  • come close to doing(もう少しで〜するところ)
  • hinder A from doing(Aが〜するのを妨げる)
  • lest(〜しないように)
  • Just because... doesn't mean(〜だからといって...ではない)
  • Not a day passes that he doesn't(〜しない日はない)

詳細な日本語記述(内容説明)の重視

読解後の記述問題では、単なる和訳ではなく、本文の内容に即して複雑な現象の過程や論理的な関係を日本語で正確に説明する力が求められます。

出題例:
  • AIが透明性、信頼性、説明可能性に欠ける理由を記述させる問題。
  • マヤ文明ティカルの貯水池が水銀と藻類で汚染された過程を順序立てて説明させる問題。

文化・社会テーマの和文英訳と表現力

和文英訳の設問では、日本の文化(お盆、和紙、陶器)や、日常的・社会的なテーマ(利き手、食事の習慣)が題材となる傾向があります。ここでは、日本語の曖昧な表現を補完し、適切な英語の構文(例:関係代名詞の非制限用法、分詞構文、it to do 構文など)を用いて自然で正確に表現する能力が不可欠です。

対策

1. 基礎力(マークシート)の強化と基準点のクリア

  • 語彙・語法・イディオムの徹底: 第1問や第2問で求められる高度なイディオムや文法項目(例:仮定法、倒置、分詞構文、特定動詞の語法など)を重点的に習得する必要があります。マークシート方式の基準点(合格の前提条件)を確実にクリアするため、基礎知識の抜け漏れを防ぐことが重要です。
  • 整序英作文の構文訓練: 第2問は、難易度の高い構文(例:too... to...、hate for A to do、with + O + C、倒置)を含むため、多様な構文パターンに対応できるように反復練習を積む必要があります。

2. 記述対策(読解・内容説明)の重点化

  • 論理的な読解と要約練習: 医学・科学系の長文(例:AI、近視、環境)を精読し、筆者の主張、現象の原因・結果、手順やプロセスといった論理的な構成要素を的確に把握する訓練を行います。
  • 正確な日本語表現: 設問の要求に応じて、本文の内容を正確に過不足なく、かつ簡潔な日本語でまとめ上げる記述練習を徹底します。

3. 和文英訳の習熟

  • 日本語の構造分析と英語への転換: 日本語特有の主語の省略や受動態表現を、英語として自然な形(主語や目的語の補完、能動態への変換など)に置き換える訓練が必要です。
  • 文化・日常テーマへの対応: 和紙やお盆など、日本の固有文化に関連する用語や概念を、外国人に伝わるように英訳する練習が有効です。

4. アカデミックなテーマの学習

出題テーマが多岐にわたるため、日頃から科学、医療、社会学などの分野におけるアカデミックな英文に触れ、専門用語や背景知識を増やし、長文への抵抗感を減らしておくことが推奨されます。

【まとめ】 この試験は、受験生が医学を学ぶ上で必須となる高度な言語理解力と論理的な思考力を、基礎知識の上に構築できているかを測る「総合力テスト」であると捉えられます。採掘された鉱石(基礎知識)を精錬し、精密な部品(論理的な記述)へと加工する技術が求められる、と言えるでしょう。