獨協医科大学 一般選抜 出題傾向:英語
獨協医科大学の英語入試は、2021年度に試験時間が70分から60分に短縮されました。出題形式(長文読解、会話文、文法・語彙、和文英訳・整序英作文)は維持されていますが、より高度な処理能力と正確な知識が求められます。
傾向と対策の概要
文法・語法問題と和文英訳・整序英作文の配点が高く、解答時間の短縮が求められるため、高度な英文構成力と正確な知識が合否を分けます。出題テーマは社会科学、心理学、文学、自然科学など多岐にわたり、幅広い教養と読解スピードが必要です。
試験形式の安定性と構成
試験形式は全体的に安定しており、主に以下の要素で構成されています。
- 長文読解(A, Bセクション): 学術的な論文やニュース記事が用いられ、空所補充、内容一致、論理展開を問う問題が中心です。
- 会話文/短文読解: 会話形式や、やや短めの文章が出題されます。
- 和文英訳・整序英作文(文法・語彙): 日本文に合う語句の並べ替えや空所補充。正確な文法知識やイディオム、構文の知識が厳しく問われる本学の特徴的な形式です。
試験形式の大きな変化
【重要】試験時間の短縮
2018年度~2020年度:70分 → 2021年度以降:60分
問題量は維持されているため、一問あたりにかけられる時間が減少し、時間配分の重要性が極めて高くなっています。
出題分野や出題テーマの傾向
医学・科学分野に限定されず、学際的かつ抽象的なテーマが好まれます。
| カテゴリー | 具体的な出題例 |
|---|---|
| 社会科学・心理学 | 動物の平等性への反応(2020)、否定的な感情と信頼性(2021)、共感と向社会行動(2023)、魚の自己認識(2024)、レジリエンス(2025)など。 |
| 人文科学・哲学 | 世界の哲学の目的(2021)、エドガー・アラン・ポーの文学論(2023)、ウォルト・ホイットマンの詩(2024)、ウィリアム・バトラー・イェイツ(2025)など。 |
| 科学・環境 | ミュー粒子によるピラミッド調査(2019)、海洋の光害(2024)、SDGsと環境・社会正義(2025)、巨大氷山A23aの移動(2025)など。 |
特徴的な傾向
- 抽象度の高いテーマの採用: 心理学、哲学、文学など、人間の認知や文化の根源に迫るテーマが多く選ばれています。
- 文法・整序英作文の難易度の高さ: 仮定法過去完了の倒置、二重否定、比較構文、分詞構文など、上級レベルの文法知識が頻出します。
- 論理的な読解力の要求: 単なる情報抽出ではなく、逆接や譲歩を用いた筆者の論理展開を正確に把握する力が求められます。
- 医学部受験に特化した文法: がん血液検査(2018)、睡眠と治癒(2020)、ヘモグロビン(2023)など、医療に関連した文脈での出題も見られます。
対策のポイント
1. 時間配分の徹底的な訓練
試験時間が60分と短いため、過去問演習を通じて各設問への時間配分を最適化し、解答スピードを向上させることが最優先事項です。
2. 上級文法と構文の完全な理解
整序問題で頻出する高度な文法(仮定法、比較級、否定表現など)をマスターしてください。特に、和文のニュアンスを正確に伝えるための動詞の語法やイディオムの強化が不可欠です。
3. 学術的テーマの多読
哲学、心理学、社会科学、文学といった幅広いジャンルの英文に慣れ、専門用語や抽象的な議論に動じない読解力を養いましょう。
4. 正確な和訳・英訳の練習
日本語の複雑な表現を正確な英語の構文に変換する練習を積み、空所補充や整序問題の精度を高めます。
比喩的まとめ:獨協医科大の英語は「トライアスロン」
制限時間60分の中で、水泳(広範な学術知識)、自転車(正確な文法エンジン)、ランニング(集中力を要する整序英作文)のすべてを高い水準でこなす能力が求められます。バランスの取れた訓練が成功の鍵となります。