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獨協医科大学 一般選抜 出題傾向 化学

2018年度~最新入試の傾向と対策

傾向と対策の概要

獨協医科大学医学部の化学の入試は、大問形式の長文読解問題と小問集合からなる安定した構成を特徴としています。出題内容は理論化学、無機化学、有機化学、高分子・生化学の全分野にわたります。特に計算能力を要する理論化学や、反応経路の推定と構造決定を問う有機化学、および生化学分野の難度の高いテーマが頻出しており、広範かつ深い知識が要求されます。

試験形式の安定性と構成

試験の形式は年度を通じて非常に安定しています。

構成

  • 大問1が小問集合(多肢選択式)であり、主に知識問題や比較的簡単な計算問題が10問出題されます。
  • その後、文章読解形式の大問(文章題)が4〜5題続きます。これらの大問は、特定のテーマに基づいた詳細な説明文と、それに続く複数の設問で構成されており、複雑な計算や論理的な思考力を要するものが中心です。

時間

  • 2018年度から2020年度までは「2科目 100分」で実施されていました。
  • 2021年度以降、試験時間は「2科目 120分」に変更されています。

試験形式の大きな変化

最も明確な形式の変化は試験時間の延長です。2021年度以降は「2科目 120分」へと変更されました。これにより、化学に割くことができる時間が増えた可能性がありますが、出題量が維持または増加している場合、引き続き時間的なプレッシャーは大きいと考えられます。

出題分野や出題テーマの傾向

出題はバランスが取れていますが、特に計算と複雑な有機反応が重視されます。

分野 主な出題テーマ・傾向
理論化学
  • 気体の法則と蒸気圧: 蒸気圧曲線を利用した計算(2019, 2021, 2025年度)や気液平衡。
  • 溶液の性質: 浸透圧(2024年度)、凝固点降下、溶解度積(2023, 2025年度)。
  • 化学平衡・反応速度: 圧平衡定数と解離度、活性化エネルギー。
  • 酸塩基と滴定: 逆滴定、モール法などの分析化学的手法。
有機化学
  • 構造決定: 燃焼分析や反応順序からの推定(2018, 2020, 2023, 2024年度)。
  • 芳香族化合物: 合成経路($p$-アミノ安息香酸など)や分離フローチャート。
  • 立体異性体: 旋光性、シス-トランス異性体、光学異性体の有無。
高分子・生化学
  • アミノ酸・タンパク質: 等電点、ペプチドの配列決定、呈色反応。
  • 糖類・核酸: DNAの塩基組成計算、複合糖質(キチンなど)、ラフィノースの構造決定。
無機化学
  • 周期表の性質、金属の反応性(両性金属)、工業的製法(オストワルト法等)、実験室的製法。

特徴的な傾向

  • 医学関連テーマの組み込み: ペニシリン、プロドラッグ(オルサラジン)の合成、体内の酵素(ペプシン、トリプシン)など、生命科学に関連する題材が頻出。
  • 実験操作の確認: ビュレットやホールピペットの使用方法、共洗い、廃液処理など、基本的な操作の正誤が問われる。
  • 知識と計算の融合: 単なる暗記ではなく、理論的背景や実験結果の考察を伴う計算問題が多い。

対策

1. 計算力の徹底強化

理論化学(気体、溶液、平衡、反応速度)における複雑な計算を迅速かつ正確に処理できるように訓練することが不可欠です。特に有効数字や近似計算の扱いにも注意が必要です。

2. 有機化学の反応経路を網羅

芳香族化合物、エステル、アミノ酸など、主要な官能基を持つ化合物の命名、反応、構造決定を体系的に学習します。実験結果から構造を推定する逆算的な思考への慣れが重要です。

3. 生化学分野への重点投資

医学部入試の特徴として、アミノ酸、ペプチド、糖類に関する深い知識が求められます。特に電離平衡、加水分解反応、複雑な糖質の構造については、過去問を通じて徹底的に対策する必要があります。

4. 実験操作と基本知識の確認

周期表の基本性質や工業的製法に加え、正確な実験器具の取り扱い(共洗い、指示薬の選定など)を確認しておきましょう。

例えるなら、獨協医科大の化学は、短距離走(小問集合の基礎知識)と長距離走(大問の複雑な計算と論理展開)の両方が要求されるマラソンレースのようです。単に速いだけでなく、持久力(計算力)と正確なナビゲーション(構造決定、実験知識)がなければ完走は難しいと言えるでしょう。