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以下の記事は2015年時の記事です。
Vol.09 「医療事故と医療過誤」
2014年12月26日、山梨大学医学部付属病院にて、すべからざる薬品投与によって一人の老女性が亡くなった。通常起こりえない事故であった。看護師の薬品投与過誤による事故であったという。この事故の原因については調査中であるが、単なる薬品の取り違いの失態であるとの報告もあった。信じられないこの事故は何故起こったのか。普通に考えると、技術の未熟性、注意力の散漫という結論に至るのだろうけれど、ここには、医療従事者の過酷な労働勤務の実態がある。医師だけではない、看護師も、介護士も、更にはカウンセラーやリハビリトレーナーをも含めた医療に関わる全ての人々の余りに加重な労働条件である。この現実を改善しない限り医療過誤は後を絶たないであろう。医療従事者に対する温かい支援と理解とが要求されているといっても過言ではないのである。医師の見定める患者への医療的判断は、術後の縫合手術でハサミやメスを腹腔内に置き忘れたまま縫い合わせてしまったなどの過誤はお話にならないが、誤認や誤看護が起きても不思議ではない場合も多い。そのような認識の上で、患者は単なる要求の為の要求ではない誠実さが必要であろう。
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