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以下の記事は2016年時の記事です。

Vol.18 「SFTS 重症熱性血小板減少症候群」

重症熱性血小板減少症候群(SFTS:Severe fever with thrombocytopenia syndrome)は、屋外に生息するマダニが媒介するウイルスが引き起こす感染症で、日本でも九州を中心に、近畿以西の16県で感染が確認されている。

SFTSは2011年に中国の研究者らによって発表されたブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新しいウイルスによるダニ媒介性感染症である。2013年1月に国内で初めて報告され、それ以降他にもSFTS患者が確認されるようになった。

SFTSウイルス(SFTSV)に感染すると6日~2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)が多くの症例で認められ、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こす。致死率は6.3~30%と報告されている。

感染経路はマダニ(フタトゲチマダニなど)を介したものが中心だが、血液等の患者体液との接触により人から人への感染も報告されている。治療は対症的な方法しかなく、有効な薬剤やワクチンはない。

マダニ類は、固い外皮に覆われた比較的大型(吸血前で3~4mm)のダニで、主に森林や草地などの屋外に生息している。広くアジアやオセアニアに分布し、日本でも全国的に分布している。マダニ類の多くは、ヒトや動物に取りつくと皮膚にしっかりと口器を突き刺し、数日から長いもので10日間も吸血する。無理に引き抜くとマダニの口器が皮膚内に残ってしまい悪化するため、吸血中のマダニに気づいたときは専用ピンセットで取り去るか、周囲の皮膚ごと切除する。他の感染症も考え、できるだけ病院で処置する必要がある。

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