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順天堂大学 医学部

一般選抜

入試問題の傾向と対策

順天堂大学

医学部予備校 レクサス教育センターが分析した入試傾向と対策を公開します。是非お役立てください。

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数学

順天堂大学 一般選抜 出題傾向 数学

傾向と対策の概要

順天堂大学医学部の数学は、例年通り、小問集合(大問 I)を含む大問3題構成という形式が定着しています。試験時間は70分で、解答はマーク形式(穴埋め)が中心です。

全体の難易度は年度によって変動がありますが、概して計算量が非常に多く、煩雑な計算が合否を分けるポイントとなる傾向があります。特に2020年度は高得点勝負となった一方で、2023年度や2024年度は計算が煩雑である点が指摘されています。

数学Ⅲからの出題比重が高いことも特徴であり、微積分や複素数平面、極限などが頻出テーマです。

試験形式の安定性と構成

大問数 2018年度以降、一貫して大問3題構成が維持されています。
試験時間 70分で安定しています。
構成
  • 大問 I:複数の分野からの出題を含む小問集合
  • 大問 II・III:特定のテーマを深く掘り下げる構成

試験形式の大きな変化

試験の全体構造に大きな変化はありませんが、大問 I の小問数に微細な変動が見られます。

年度 小問集合(I)の変化
2018年度 小問数が4問から3問に減少
2019, 2020年度 3問構成が継続
2021年度 小問数が4問に増加
2022年度 再び小問数が3問に減少
2024, 2025年度 小問数が4問に戻り、定着

出題分野や出題テーマの傾向

特定の分野が繰り返し出題されており、医学部入試で頻出のテーマが中心です。

数学Ⅲ(微積分、複素数平面、極限)

  • 微積分:極限と接線の本数に関する問題、積分方程式、定積分と漸化式など。
  • 曲線と図形:円の伸開線と曲線の長さ(2018)、リサージュ曲線(2019)、サイクロイド状の曲線(カーディオイド)(2020)など、幾何学的な運動によって描かれる曲線の長さや面積を扱う問題が頻出。
  • 複素数平面:z7=1や正三角形の条件など頻出テーマ(2019)、複素数平面上の点の回転と軌跡(2021, 2023)。

ベクトル

  • 平面ベクトル:三角形の重心と外心が一致する条件(2018)といった幾何学と関連付けた問題。
  • 空間ベクトル:四面体の内接球の中心を求める問題(2022)や、特定の平面上の点の軌跡と面積(2025)など、難易度の高いテーマも含まれます。

整数問題と確率

  • 整数:合同式を用いた余りに関する問題(2018)、ユークリッドの互除法に関する定義・定理(2019)、抽象的な整数論(p進付値に関連する論理)(2021)。
  • 確率:「破産の確率」のような難易度の高い問題(2018)、条件付き確率(2022)、サイコロの試行確率(連続回数)(2024)。

その他

  • 数列・漸化式:極限との融合問題(2019)、無限級数に関する問題(2023, 2024, 2025)。
  • 関数とグラフ:3次関数の変曲点に関する対称性の利用(2021)、4次関数と直線で囲まれた面積の条件(2022)。
  • 幾何学(図形と計量・空間図形):正五角形や正二十面体の外接球の半径を求める問題など、計算は煩雑だが誘導が丁寧な問題(2021)。

特徴的な傾向

  • 数学Ⅲの重要性:毎年、微積分(特に曲線や面積、体積)や複素数平面から、高いレベルの理解と計算力を要求する問題が出題されています。
  • 証明・定義の理解を問う問題:2019年度のユークリッドの互除法、2021年度の整数論の論理、2023年度の整式に関する証明問題など、単なる計算力だけでなく、数学的な定義や定理の背景を問う出題が散見されます。
  • 誘導の利用が鍵となる難問:一見して難解な問題(例:リサージュ曲線、正二十面体の外接球)も、小問の誘導に沿って丁寧に解き進めることで完答できるよう設計されています。医学部入試では典型的な曲線(サイクロイドなど)も出題されるため、頻出問題は完答を狙うべきです。
計算の煩雑さに注意:
近年の傾向として、解法自体は既知でも、結果が複雑になったり、多段階の計算が必要になったりする問題が多く、正確な計算能力が決定的に重要です。

対策

順天堂大学医学部の数学で高得点を取るためには、以下の対策が推奨されます。

数学Ⅲの徹底的な学習

微積分:面積、体積はもちろん、媒介変数表示された曲線(特に医学部頻出のサイクロイドやカーディオイドなど)の長さや面積を求める演習を重ね、計算に慣れておく必要があります。
複素数平面:軌跡や回転移動、特定の性質(例:zn=1)に関する問題は頻出であり、完答を目指すべきです。

分野横断的な対策

ベクトルと幾何学、微積分と数列の融合など、複数の分野を組み合わせた問題に慣れることが重要です。空間ベクトルでは、四面体の内接球など典型的な問題は確実に解けるようにしておく必要があります。

【重要】計算力と正確性の向上
70分という限られた時間で、煩雑な計算をミスなく行う能力が求められます。日頃から、途中式を省略せずに丁寧に計算し、検算を心がけるなど、正確で迅速な計算処理能力を養うことが最重要です。

難問への対応力を高める演習

「破産の確率」や、抽象的な定義を用いた証明問題など、慣れていないと時間を要する問題は、一度はしっかり勉強しておき、解法のパターンを身につけておくべきです。

過去問を用いた時間配分のシミュレーション

比較的解きやすい問題(例:2020年度の全体、小問集合の解きやすい設問)を優先して確実に得点し、計算量の多い問題や証明問題に時間を割くという戦略的な時間配分を過去問演習を通じて確立することが望まれます。

💡 たとえ話:設計図作成コンペとしての数学試験
順天堂大学医学部の数学試験は、時間制限付きの高度な設計図作成コンペに似ています。要求される設計(解答)は、微積分やベクトルといった専門分野(特殊な工具)を使って組み立てられます。
問題自体には丁寧な手順書(誘導)がついていることが多いものの、求められる構造(最終的な解)は非常に複雑で、少しの寸法のズレ(計算ミス)が全体の完成度を大きく左右します。
高得点を取るには、工具を使いこなす技術(分野の知識)はもちろんのこと、迅速かつ正確な作業(計算力)が不可欠です。
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英語

順天堂大学 一般選抜 出題傾向 英語傾向と対策の概要

順天堂大学医学部の英語試験は、大問5題構成(読解問題4題、自由英作文1題)という形式が2018年度から2025年度まで一貫して安定しています。

試験時間は80分で、読解問題の小問数は毎年合計約40問と問題量が非常に多いのが最大の特徴です。そのため、速読能力と、設問に必要な情報を素早く見つけ出すスキミングの技術が必須となります。

出題テーマは医学・生命科学に関連する専門的な内容が多く、社会性や倫理性を問う意見論述型の自由英作文が毎年課されます。自由英作文には約25分の時間を確保することが推奨されています。

試験形式の安定性と構成

  • 大問数と内訳: 2018年度以降、大問は必ず5題で構成されており、内訳は長文読解が4題、自由英作文が1題です。
  • 試験時間と問題量: 試験時間は基本的に80分です。読解問題の小問数は概ね合計40問であり、問題の密度が高い状態が続いています。
  • 自由英作文の要件: 英作文(V)は、序論、本論、結論の構成で完全なエッセイとして書くことが求められ、量と質の両面から評価されます。

試験形式の大きな変化と注意点

2020年度にはA方式とは別にB方式(120分、小論文併用)が存在しましたが、現在は読解4題と自由英作文1題を80分で解答する形式(A方式またはそれに類するもの)が主流であり、形式の安定性が際立っています。

【注意】英作文の指示の抽象化(2024年度)

大問数や小問数に大きな変更はありませんが、2024年度の自由英作文では「集団との関係がアイデンティティ形成にどう貢献するか」というテーマが出題されました。指示内容が例年よりもやや抽象的であり、解答の構成を練るのに時間がかかる可能性が指摘されています。

出題分野や出題テーマの傾向

出題される長文の内容は、医学部入試の特性を反映し、科学的・専門的な内容が中心です。特に実験結果や研究の論旨を詳細に論じた記事が多く、論理的な読解力が求められます。

分野 頻出テーマ例
医学/生命科学
  • プラセボ効果の生物学的根拠
  • 遠隔診療(テレメディシン)の活用と問題点
  • がん研究と遺伝子(クジラのがん抑制遺伝子、化学工学の応用)
  • 脳神経科学・認知症(前頭側頭型認知症、子どもの健康状態と成人期の認知機能)
  • 体内時計(サーカディアンリズム)の調整の重要性
  • ビタミン(栄養素)の発見と欠乏
技術・社会科学
  • 航空安全の教訓を医療に応用する議論
  • ソーシャルテクノロジーと孤独
  • 人口増加、気候変動、食物廃棄といった地球規模の課題
  • 目標達成のための行動科学(目標を書き出す効果)
  • AIの医療応用(2024年度)
  • 宇宙開発と法律、所有権
行動心理学/生理学
  • 独り言の機能と効果
  • あいまいな表情の読み取り
  • 先延ばし行為(プロクラスティネーション)の分析
  • 時間貧困と幸福
  • 笑いが健康に及ぼす影響

特徴的な傾向

  • インタビュー記事の多用: 長文の多くが、著名な専門家やCEO(例:イーロン・マスク氏、J.K.ローリング氏、ビル・ゲイツ氏、ロバート・ランジャー氏、ジェニファー・ダウドナ氏)へのインタビュー記事から出題されています。単なる記事ではなく、質問と回答の連続した流れを理解する必要があります。
  • 語彙レベルの高さと文脈依存: 専門性の高い単語や難解な語彙が含まれますが、設問では語句の同義語選択が多く出題され、その多くは文脈を考慮すれば正解を導き出せるようになっています。
  • 自由英作文の社会的・倫理的テーマ: 自由英作文のテーマは「医療分野以外の世界を変える力」、「大量破壊兵器の回避」、「遺伝子操作の是非」 など、社会倫理や人類の生存に関わる重厚なテーマが出題される傾向があります。

順天堂大学 英語の対策

1. 制限時間内の処理能力向上

大量の英文を80分で処理するため、速読技術の習得と、設問の要求に応じて必要な箇所のみを読み取る(スキミング)練習が必須です。

2. 専門分野の背景知識習得

頻出する医学、生命科学、行動科学、社会倫理に関する英語記事を日常的に読み、テーマに対する理解を深めておくことが、論旨の迅速な把握に役立ちます。特に科学的な研究の論理展開(実験目的、方法、結果、結論)を追う練習が重要です。

3. 自由英作文の徹底対策

  • 構成の定着: 意見論述エッセイの基本である序論・本論・結論の構成(イントロダクション、メインボディ、コンクルージョン)を必ず守る練習をします。
  • 時間配分: 構想を含め、解答時間全体で25分程度を目安に時間を区切って練習します。
  • 論理的な説得力と量: 自分の立場を明確にし、その根拠を論理的に展開します。評価は質と量の両方で行われるため、200語以上(解答欄の約20行程度、250~300語程度が目安)を目標に記述できる練習が必要です。
  • 語彙力と文脈推測力: 難度の高い単語が多いものの、すべてを知る必要はありません。文脈や類義語選択肢から意味を推測し、文章の全体像を掴む能力を養います。

合格へのイメージ

順天堂大学の英語試験は、時間というタイマーが作動する中で、4つの異なる高度な科学セミナー(読解)に参加し、最後に自分の専門的な見解(自由英作文)を発表するようなものです。全てのセミナーに完璧に参加し、詳細を覚えるのは難しいかもしれませんが、各セミナーの要点(設問箇所)を押さえ、最後の発表(英作文)で論理的な結論を出すことが、合格への鍵となります。

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化学

順天堂大学 一般選抜 出題傾向 化学

傾向と対策の概要

順天堂大学医学部の化学入試は、理論化学、無機化学、有機化学の全分野からバランスよく出題される傾向にあります。試験形式は主にマークシート方式の小問集合(大問3~4問)と、記述式または数値解答の大問(1~2題)の組み合わせで構成されています。

出題される問題の難易度は標準レベルの基本事項が中心ですが、一部に応用的な理論問題や、煩雑な数値計算を伴う問題が含まれており、制限時間内に全てを完答することは難しい年度が多いと評価されています。したがって、高得点を獲得するためには、基礎知識の確実な定着に加え、複雑な計算を処理する能力、そして問題の取捨選択と適切な時間配分が極めて重要となります。

試験形式の安定性と構成

試験時間 2科目 120分(化学と他科目の合計時間)
解答形式 マークシート方式 + 記述式

問題形式の構成

  • 大問は主に3問から4問のマークシート形式の小問集合と、1題から2題の記述式形式の問題から構成されています。
  • マークシート問題:各分野の基本知識や標準的な計算力を試す内容が多い傾向にあります。
  • 記述問題:論述、構造式、計算過程不要の数値解答などが含まれ、より深い理解や思考力、実験操作の知識を要するテーマ(中和滴定、構造決定、平衡の応用など)に割り当てられています。

試験形式の大きな変化と近年の動向

記述式の定着と多様化が進んでいます。

  • 2018年度:記述式問題としてペプチドの構造決定と論述が出題されました。
  • 2019年度:前年度に比べて量・質ともに易化したとの評価がありましたが、計算が複雑な問題も含まれていました。
  • 近年:記述問題のテーマが実験操作や応用的な理論に特化する傾向が見られます。

近年の具体的な出題例:

  • 2020年度:芳香族化合物の分離実験と分配係数
  • 2024年度:電離平衡と中和滴定曲線
  • 2025年度:溶解度積を用いたモール法(沈殿滴定)の応用

これらは単なる知識の確認以上の詳細な実験理論の理解が求められています。

出題分野や出題テーマの傾向

全分野から満遍なく出題されますが、特に以下のテーマが頻出または難度が高くなっています。

理論化学

  • 化学平衡と反応速度:気体反応の平衡定数($K_c$や$K_p$)の計算、反応速度定数、平衡移動(ルシャトリエの原理)、気体の平均分子量や密度を絡めた計算など、応用的な問題が多いです。
  • 溶液の性質:浸透圧、沸点上昇・凝固点降下、混合溶液の蒸気圧(ラウールの法則)など、計算中心の出題が頻繁です。
  • 酸・塩基/電気化学:中和滴定の応用的な計算、溶解度積と共通イオン効果、濃度電池、アミノ酸や多塩基酸の電離平衡(二段階平衡)に関する問題。
  • 熱化学:格子エネルギーや結合エネルギーを用いた計算問題も出題されています。

無機化学

  • 元素の性質と反応:周期表の基本知識、同位体、アルミニウムや鉄などの金属の性質。
  • 気体関連の製造と反応:アンモニアの性質と製造、塩素の製造と定量(COD、さらし粉)。

有機化学

  • 構造決定:エステル、アルコール、カルボン酸、アルケン、芳香族化合物、アミノ酸・ペプチドなど、多様な化合物の構造決定が毎年出題されています。
  • 異性体:幾何異性体や光学異性体を含めた異性体の数え上げを求める問題が特徴的に出題されています。
  • 高分子:セルロースの誘導体計算、アミロペクチンの構造決定、油脂の構造決定(オゾン分解利用)など、出題分野が広範です。

特徴的な傾向と注意点

計算負荷の高さと正確性要求

全体を通して計算量が極めて多い印象があります。特に理論化学や化学平衡、構造決定における定量計算では、煩雑な数値計算をミスなく正確に処理する能力が合否を分けます。

実験理論と論述の重視

実験操作(例:COD測定における$Cl^-$イオンの除去、抽出操作、滴定の終点判定)の理論的意味や目的を問う問題、および化学現象の理由を簡潔に説明する論述問題(60字~80字程度)が定期的に出題されています。

医学部らしいテーマ設定と応用モデル

  • アミノ酸、ペプチド、高分子化合物、油脂といった生化学・生命科学に関連の深い有機分野の出題が目立ちます。
  • COD(水質汚濁指標)やメタンハイドレートなど、現代的な化学テーマも取り上げられています。
  • 濃度電池や、水溶液中の溶解度平衡計算(共通イオン効果やモール法)、気体の混合物や平衡状態における詳細な計算など、教科書の発展的な内容を含む応用問題が出題されます。

対策

順天堂大学の化学を攻略するための具体的な対策は以下の通りです。

重要対策:計算力とスピードの向上
複雑な数値計算を速く正確に行う練習が必須です。計算問題の演習量を増やし、電卓なしで有効数字を意識した計算処理に慣れる必要があります。また、過去問を活用し、時間内に解ける問題と解けない問題を見極める訓練も重要です。
  • 基礎固めの徹底(教科書レベル):教科書レベルの知識を幅広く、正確に定着させることが、マークシート問題での確実な得点につながります。特に基本知識については、ミスを減らすよう丁寧に確認すべきです。
  • 応用的な理論テーマの演習:化学平衡(特に気体、濃度)、溶液の性質(浸透圧、蒸気圧降下、沸点上昇)、電気化学(電池、電気分解)などの応用的なテーマについては、原理を深く理解し、類題演習を積むことが得点源となります。
  • 構造決定と異性体の対策:エステル、油脂、アミノ酸など、出題頻度の高い有機化合物の構造決定問題に対応できるよう、反応と生成物の関係を整理し、立体異性体や幾何異性体の数え上げの練習を徹底する必要があります。
  • 論述・実験対策:実験操作の目的や化学現象の理由を、字数制限内で的確に説明する練習が必要です。過去の論述テーマを参考に、知識の背景まで理解を深めておきましょう。

化学反応を戦場に例えるならば、順天堂の試験は、基本戦術(基礎知識)を忠実に実行しつつ、予期せぬ複雑な地形(複雑な計算)を迅速に乗り越え、さらに敵の砦(応用的な理論や記述問題)を正確に攻略する能力が求められる、バランスの取れた総力戦と言えるでしょう。正確な知識と徹底した計算練習が勝利の鍵となります。

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物理

順天堂大学 一般選抜 出題傾向 物理

傾向と対策の概要

順天堂大学医学部の物理は、例年大問2題の出題形式が継続しています。難易度は概ね標準的とされています。

しかし、物理・化学の2科目で120分という試験時間設定(1科目あたり60分目安)に対して、問題数が多く、計算量も多いため、全問に余裕をもって取り組むのは難しいという点が共通の傾向です。出題形式や分野に大きな偏りはなく、基礎知識と論理的思考力の両方を問う総合的な物理の力をみる良問が出題されています。

試験形式の安定性と構成

  • 安定性:2018年度以降、形式は極めて安定しており、大問2題構成が継続しています。
  • 時間:2科目(物理・化学)で120分です。
  • 構成要素:
    • 大問I(または第1問):複数の小問からなるマークシート形式が主流です。
    • 大問II(または第2問/第3問に相当する後半の記述):考え方と途中の式を解答用紙の所定の欄に記す記述式がほぼ毎年出題されています。

試験形式の大きな変化

出題分野や解答形式に偏りがなく、大きな形式変更は観察されていません。一貫して基礎知識と論理的思考力を試す標準的な問題が出題されています。

出題分野や出題テーマの傾向

出題分野は幅広く、特定の分野に偏りはありませんが、力学、電磁気学、熱力学、波動(光学、原子物理を含む)がバランスよく出題されています。

分野 主な出題テーマ (2018-2025) 該当年度の例
力学 剛体のつり合い(棒、台)、単振動(ばね、おもり、近似計算)、円運動/人工衛星/ケプラーの法則、運動量保存則/衝突、非慣性系 2018, 2019, 2020, 2021, 2022, 2023, 2024, 2025
電磁気学 誘導起電力(磁場中を動くコイル/導体棒)、交流回路(RLC、相互誘導)、荷電粒子の運動(電場・磁場中)、静電場(点電荷、電場、電位、誘電体) 2018, 2019, 2020, 2021, 2022, 2023, 2024, 2025
熱力学 理想気体の状態変化(定積、定圧、断熱)、熱気球/浮力、気体分子運動論(ピストンとの衝突、圧力)、石けん膜の熱力学 (特異テーマ)、熱機関の効率 2018, 2019, 2020, 2021, 2022, 2023, 2024, 2025
波動 光の干渉(ニュートンリング、くさび形、誘電体)、音波/ドップラー効果/うなり、気柱の共鳴/定常波、回折格子 2018, 2019, 2021, 2022, 2023, 2024, 2025
原子物理 原子構造/エネルギー保存則、光電効果、物質波(ド・ブロイ波)、放射性崩壊(炭素年代測定)、核反応(質量欠損) 2018, 2019, 2020, 2022, 2023, 2024

特徴的な傾向

  • 難解な誘導問題:見た目が難しそうなテーマ(例:一様でない磁場中のコイルの落下、石けん膜の熱力学など)でも、問題文に丁寧な誘導(ヒントとなる途中式や考え方)が含まれていることが多いです。誘導の流れに乗ることが完答の鍵となります。
  • 計算力の要求:近似計算(例:単振動の近似、断熱変化の近似)や、複雑な式の代入・整理をミスなく行う能力が求められます。特に後半の記述問題では、煩雑な計算処理が要求される傾向があります。
  • 非標準的な題材:教科書では深く扱われない、あるいは設定が異なる問題が出題されます。例として、熱力学における石けん膜の内部エネルギー変化や、気体分子運動論における反発係数や分子の衝突を細かく扱う問題などが挙げられます。
  • 電磁気学・波動の奥深いテーマ:RLC回路の交流解析(並列回路含む)、自己誘導と相互誘導を組み合わせた回路、ケプラーの法則や楕円軌道の詳細な解析など、物理法則を深く理解していないと対処できない問題が含まれます。

対策

  • 基礎の徹底と迅速な処理:全ての問題は基礎知識や論理的思考力を見る標準的な問題であるため、基礎的な法則(力学の運動方程式、熱力学第一法則、電磁誘導など)の立式を徹底し、手際よく解き進める練習が必要です。
  • 誘導を利用した応用力の養成:難しそうな問題でも、出題者が用意した誘導に乗り、確実にステップを踏んで解き進める訓練を積んでください。これは、未知の現象に対する応用力と冷静さの訓練にもなります。
  • 記述式の練習と近似への習熟:大問IIで求められる記述形式では、結果だけでなく考え方と途中式を示す必要があります。また、近似式(二項定理の近似など)を正確に適用する練習や、煩雑な計算を最後までミスなくやり遂げる計算習慣を身につけることが不可欠です。
  • 時間配分のシミュレーション:2科目120分という制約の中で、物理に割り当てる時間を決め、その時間内でどこまで得点できるか、過去問を通してシミュレーションすることが非常に重要です。捨て問の見極めも必要となります。

例え話

順天堂大学医学部の物理試験は、まるで「時間制限のある複雑な設計図作成」のようなものです。個々の部品(基礎知識)は標準的なものですが、部品を組み合わせて巨大で複雑な機械(難問)を完成させる際、設計図(問題文の誘導)に沿って、かつ精密な測定と計算(代数処理)を時間内に完了しなければなりません。一つでも計算ミスや工程の誤りがあると、全体の設計が崩れてしまいます。したがって、基本的なツール(公式)を完全に使いこなすだけでなく、複雑な構造全体を把握し、冷静に工程管理(時間配分)を行う能力が求められます。

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生物

順天堂大学 一般選抜 出題傾向 生物

傾向と対策の概要

順天堂大学医学部の生物は、基礎的・標準的な知識を問う問題が土台にありながらも、難度の高い計算、複雑な実験解析、および深い考察力を要求する問題が混在している点が特徴です。

特に、分子生物学、遺伝、生態学の分野において、与えられたデータや数式、グラフを正確に読み取り、結論を導き出す高度な応用力が試されます。一般的な知識問題で確実に得点しつつ、これらの応用問題で差をつけることが合格の鍵となります。また、医学部入試ならではのヒトの生理や病理に関連するテーマ(糖尿病、免疫、循環など)も詳細に問われる傾向があります。

試験形式の安定性と構成

  • 試験時間・科目: 2科目120分という形式は一貫して維持されています。
  • 構成: 2018年度〜2024年度の出題構成は、大問3題または大問 I と大問 II の形式をとることが多く、それぞれが独立したテーマで構成されています。
  • 解答形式: 多くの問題は選択式ですが、記述式解答用紙を用いて詳細な説明や実験の考察、計算結果を記入させる問題(特に大問 II で見られる)も含まれます。記述問題には40字以内などの字数制限が付されることが多いです。

試験形式の大きな変化

大枠の試験形式(大問数、時間)に大きな変化は見られませんが、出題内容において計算・考察の難化が顕著です。

  • 実験考察問題の高度化: 2020年度の遺伝子Xの構造解析や2024年度のPCRによる変異遺伝子解析など、実験結果図(電気泳動図など)と複数の付帯情報を総合的に分析し、遺伝子の塩基配列や構造を推定させる問題が出題されています。
  • 数理モデルの導入: 2022年度には、被食者と捕食者の個体数変動を扱うロトカ・ヴォルテラの方程式を用いた数理モデルが出題されました。これは非常に難解で、合否を分けた可能性があります。
  • 生態学における計算増加: 2025年度には、栄養段階ごとのエネルギー収支に関する複雑な計算問題(総生産量、純生産量、エネルギー効率の算出)が出題されています。

出題分野や出題テーマの傾向

出題範囲は「生命現象と物質」「生殖と発生」「生物の環境応答」「生態と進化」の全分野にわたりますが、特に以下のテーマが目立ちます。

分野 頻出テーマ(年度例) 特記事項
分子生物学・遺伝 PCR法(原理、応用、計算)、遺伝子解析(変異、構造)、連鎖と組換え(複雑な計算)、原核生物の遺伝子発現調節(オペロン) 毎年出題され、計算・考察難度が高い。
細胞・代謝 呼吸・光合成の電子伝達系、カルビン・ベンソン回路の炭素数計算、細胞周期。 代謝系の詳細なメカニズム(電子の供与体・受容体)や物質収支計算が問われる。
生理学・恒常性 ヒトの循環、血流量の比較、筋収縮、血糖値調節と糖尿病、消化とホルモン(セクレチン)、視覚。 ヒトの生理機能や病理学の基礎知識を問うものが目立つ。
免疫 自然免疫・適応免疫の仕組み、MHC分子、HIV、アレルギーの実験考察。 細かい知識と複雑な実験考察力が同時に要求される頻出分野。
生態 窒素循環、個体群生態(縄張り、密度効果)、エネルギー収支(純生産量、計算)、捕食・被食関係(数理モデル)、バイオーム。 標準的な知識に加え、数理モデルや詳細なエネルギー計算が加わり、応用力が試される。
発生・進化 ウニ・両生類の発生、眼の誘導、動物の陸上進出、人類の進化。 古典的な発生学のテーマ(誘導、細胞分裂様式)は安定して出題される。

特徴的な傾向

  • 実験データ/グラフの読み取りの重視: グラフや図(縄張りと労力、エネルギー収支図、PCR電気泳動図、アレルギー実験)を元に、最適な解釈や結論を選択させる問題が多い。特に、最適な縄張りの大きさの決定のように、利益と労力の差が最大となる点を求める経済学的な視点を含む問題も出題されています。
  • 数理的な能力の要求: 遺伝の組換え価の算出、PCRの増幅断片数の計算、生態系のエネルギー効率の計算、さらにはロトカ・ヴォルテラモデルの解析など、計算力と数式の理解が不可欠な問題が多いです。
  • 医学関連知識の導入: 糖尿病の病態生理(I型・II型の違い、インスリン抵抗性)や、ヒトの視覚経路における視野の欠損、免疫応答におけるアレルギーやHIVの影響など、医学的素養を試す詳細な問題が見られます。
  • 詳細な知識の要求(古典的テーマ): 植物ホルモンが複数の機能を持つことの理解や、生体内での窒素化合物の分子構造レベルでの理解、ウニと両生類の卵割の細かい違いなど、教科書の隅々まで確認が求められるテーマも含まれます。

対策

  • 基礎知識の徹底: 典型的な問題(循環器系の基本構造、細胞分裂のプロセス、窒素循環の基本など)を短時間で正確に解答できるように、標準的な知識を盤石にする必要があります。
  • 計算・数理解析の特訓: 遺伝計算(特に連鎖と組換えの計算)や、生態系のエネルギー収支、PCRの増幅曲線に関する計算問題に時間を割いて取り組み、複雑な数式やデータ解析に慣れることが重要です。
  • 実験考察力の強化: 分子生物学や免疫の分野で頻出する、実験結果図(ゲル電気泳動など)と実験の前提条件を紐づけて考察する練習が必須です。
  • 短文記述の練習: 記述問題では、問われている論点に対する核心を捉え、指定された字数(40字以内など)に収める簡潔で正確な表現力が求められます。セクレチン分泌のフィードバック調節や、DNA鑑定の原理など、頻出テーマの記述解答を事前に準備しておくと効果的です。
  • 医学関連分野への注力: 恒常性維持機構(ホルモン)や免疫、ヒトの生理機能について、病態生理の基礎まで含めた深い理解を目指しましょう。

順天堂大学の生物の入試対策は、基本的な知識を「ツール」として、それを応用し、複雑なデータを読み解き、論理的な結論を導く能力を磨くことが、最も有効な戦略となります。これは、生物学の知識を使いこなす科学者のような思考力を試されている、と言えるでしょう。

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更新情報

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小論文

試験時間

120分

配点

非公表

文字数

600~800字以内

問題例

【一 般 A】
この写真は 1945 年の鹿児島で任務 30 分前に撮影された。特攻隊の写真に写る特攻隊員の立場になって家族への手紙を書き、その手紙を書いたときの気持ちを 800 字以内で述べなさい。 (2023 年)

添付の写真を見て、あなたがアザラシだったら何を思うか。800 字以内で述べなさい。 (2021 年)

(迷彩服を着た兵士が体育座りをして抱えた子猫に餌をやっている写真を見て)あなたが兵士から食事を与えられている子猫だとしたら、何を思うでしょうか。800 字以内で述べなさい。 (2017 年)

【一 般 B】
(浜辺に羊と思われる動物の群れがおり、海水が端に描かれ、浜辺には木造の小屋、濃い青の空が全体の半分描かれている写真を見て)この写真は下記の詩を添えて出版されています。詩の内容を踏まえてあなたがこの地を歩いて思うことを 600 字以内で述べなさい。
The sky hangs low and paints new colors on the earth. (2017 年) 

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面接試験

試験時間

20~30分

配点

非公表

面接形式

個人
面接官4人 / 受験生1人

よく聞かれる質問

◆小論文について(何をイメージして書いたか)
◆家族構成
◆浪人した原因
◆併願校について
◆部活について
◆希望の診療科について
◆医師志望理由・順天堂大学志望理由
◆自分の性格の長所・短所
◆発言した内容について
◆自分の今までの体験から得たものは?
◆家族と医療の話はするか?
◆一次試験の小論文の内容に関する質問

自分に勝とう

レクサスくん(マスコットキャラクター)

自分に厳しく