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川崎医科大学 医学部
一般選抜

入試問題の傾向と対策

川崎医科大学附属病院 外観

医学部予備校 レクサス教育センターが分析した入試傾向と対策を公開します。是非お役立てください。

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数学

川崎医科大学 一般選抜 出題傾向 数学

傾向と対策の概要

川崎医科大学の数学入試は、形式の安定性と、高い計算処理能力および正確な解答記入能力を要求する点が最大の傾向です。制限時間80分で大問3題という構成が一貫しており、出題分野は数IIIを含む広範囲に及びます。

特に、微積分、ベクトル/幾何、数列/確率といった主要分野において、煩雑な計算過程や詳細な場合分けを要する問題が出題されます。解答はマークシート方式ですが、既約分数、根号の最小化、桁数の指定など、厳密なルールに従う必要があり、計算力と同時に細部への注意力が求められます。

試験形式の安定性と構成

形式の安定性

2018年度から2025年度まで、試験形式は極めて安定しています。

項目 内容
試験時間 80分で一貫しています。
大問構成 大問3題構成が継続しています。
解答形式 マークシート方式(空欄に0から9の数字、または符号(+,-)を記入)

構成上の特徴(解答上の注意)

重要:解答記入の厳密なルール 解答の記入方法には、一貫して以下の厳密なルールが適用されています。

  • 分数: 既約分数とし、分母は正の数で答えます。
  • 整数: 分数形式の解答枠に整数を解答する場合は、分母を1とする形式で答えます。
  • 根号: 根号の中の自然数が最小となる形で解答します。根号を含む分数形では、分子・分母を約分できない形にするなどの指示があります。
  • 桁数: 解答枠の桁数より少ない桁数の整数を解答したいときは、数字を右詰めにし、その前を0で埋める必要があります。

試験形式の大きな変化

資料の範囲(2018年度~2025年度)において、試験時間や大問数といった構造的な形式に大きな変化は見られません。出題分野も主要な数学の概念に一貫していますが、各年度で特定分野の融合度や計算の複雑さが異なります。

出題分野や出題テーマの傾向

出題は、数学II、数学B、数学IIIの各分野から広く行われ、特に数III範囲の比重が高い傾向が続きます。

1. 微積分(数学III中心)

最大の特徴であり、最大値・最小値、面積、体積など、高度な計算力を試す問題が頻出です。

  • 曲線で囲まれる面積/体積: 2019年度では媒介変数表示された曲線で囲まれる面積、2022年度では逆関数を用いた面積計算、2024年度では扇形を回転してできる立体の体積が出題されました。
  • 関数と最大値: f(x)=3xe-ax の最大値問題(2020年度)や、絶対値を含む関数 |x(x-a)| の最大値問題(2018年度)、極大値(2024年度)など、微分を用いた極値・最大値の計算が重要です。
  • 無限級数: 無限等比級数の和の計算(図形問題と融合)(2018年度, 2021年度)や、分数式を利用した無限級数の和(2020年度, 2024年度)が含まれます。

2. ベクトルと幾何

平面および空間ベクトルの両方が出題され、図形的な考察と代数的な計算の両方が求められます。

  • 空間ベクトルと図形: 正四面体に関する内積、点の位置ベクトル、体積計算(2021年度)、球面Kと直線OPの共有点や円錐の体積(2023年度)などが出題されています。
  • 平面図形とベクトル: 円に内接する四角形における内積や線分比の計算(2019年度)、平行四辺形における垂線の足や面積比(2024年度)などが出題されています。

3. 数列と確率

確率漸化式、階差数列、漸化式を満たす数列の一般項の計算が頻出です。

  • 漸化式: 2019年度には箱の球の入れ替えに関する確率漸化式、2020年度には絶対値を含む漸化式、2022年度には階差数列が一次関数となる漸化式が出題されました。
  • ガウス記号を含む和: 2022年度では、一般項が分数の形で与えられる数列のガウス記号([x])を用いた和を計算させる、発想力と計算力が要求される問題が出題されました。

4. 複素数平面

2020年度および2025年度に出題されており、複素数平面の幾何的な性質(中心角、偏角、絶対値の最大値)と、代数的な計算(極形式、複素数の割り算)が求められます。

5. 整数問題

2021年度に出題され、整数解の個数や約数の組の数(素因数分解の知識を利用)、およびピタゴラスの定理を満たす整数の組の探索(不定方程式の解の組数)など、多様な整数論的テーマを扱っています。

特徴的な傾向

  • 計算量の圧倒的な多さ: どの年度においても、解答に至るまでの計算量が非常に多いことが最大の傾向です。特に、微積分、ベクトル、数列の分野で、式の展開、煩雑な約分、または連立方程式の解法など、時間のかかる計算が要求されます。
  • 分野融合型の深い出題: 大問一つの中で、複数の数学的知識や概念(例: 幾何と無限級数、領域と最大値)を組み合わせる問題が多く見られます。
  • マーク形式だが過程を重視: マークシート形式にもかかわらず、最終結果だけでなく、途中の中間的な値や、計算過程を構成するパラメータを答えさせる小問が多数配置されており、論理展開の抜けがないかが厳しくチェックされます。
  • 図形問題における幾何的アプローチの活用: ベクトル解析や座標幾何学だけでなく、初等幾何や三角比の知識を活用できると計算を短縮できる場合があります(例: 2018年度の無限等比級数、2024年度の回転体積計算の一部)。

対策

1. 正確かつ高速な計算力の育成

制限時間80分で大問3題を解ききるには、計算ミスを最小限に抑え、素早く計算を進める能力が必須です。

  • 計算ミスの徹底的なチェック: 演習時、計算ミスをした問題は、単に答えが合わなかっただけでなく、どこでミスが発生したかを詳細に分析することが重要です。
  • 数IIIの習熟度向上: 微積分や複素数平面など、数III範囲の計算を徹底的に反復練習し、部分積分や置換積分、煩雑な分数計算などを迅速に行えるようにします。

2. 過去問演習による時間配分の確立

計算量の多さから、すべての問題を完璧に解くのは困難です。過去問を通じて、どの問題に時間を割き、どの問題は諦めるかという戦略的な判断力を養う必要があります。

対策のポイント 解答形式が特殊なため、過去問演習の際には既約分数、根号の最小化、桁数指定などのマークルールに慣れることが極めて重要です。

3. 分野横断的な知識の整理

主要分野(微積分、数列、ベクトル)の基礎を固めた上で、分野をまたいだ概念の連携を意識した応用問題に取り組みます。特に、幾何、三角関数、無限級数、確率といった分野の融合問題の演習を強化します。

4. 領域の境界、場合分けの訓練

絶対値を含む関数や領域の最大・最小値問題では、境界線上の処理や、定義域やパラメータによる場合分けが非常に重要になります。2018年度の共有点の個数の変化や2025年度の最大値Mのaによる場合分けなど、論理的に隙のない解法を構築する訓練が必要です。

川崎医科大学の数学入試は、「数学の知識を高度に統合し、時間と正確性という二重の制約下で巨大な計算ドミノを倒し切る作業」に似ています。一つでも計算を誤ったり、解答上のルールを無視したりすると、ドミノが途中で倒れてしまい、その後の連鎖的な解答も得られません。知識の深さに加え、最後まで粘り強く正確に処理する力が試されます。

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英語

川崎医科大学 一般選抜 出題傾向 英語

傾向と対策の概要

川崎医科大学の英語入試は、試験時間80分で一貫しており、安定した形式で実施されています。求められる能力は、医学・生命科学、心理学、社会倫理といった高度なアカデミックテーマに関する英文読解力と、応用的な文法・語法、慣用表現に関する正確な知識です。

合格のポイント:
特に長文読解における論理構造の深い理解と、整序英作文で問われる複雑な構文の正確な組み立て能力が重要です。

試験形式の安定性と構成

試験形式は2018年度から2025年度にかけて極めて安定しており、大問I(文法・語彙)、大問II(整序英作文)、大問III/IV(読解問題)という構成が維持されています。

大問 形式 傾向と内容(2018~2025年度) 備考
I 選択式補充問題
(12〜18問)
文法、語彙、イディオム、語法の知識を問う。特に応用的な慣用表現や句動詞が多出。 基礎から応用まで幅広い知識が問われる。
II 整序英作文
(5〜7問)
複雑な構文の並べ替え(倒置、比較、強調構文、関係詞、分詞構文など)。 文脈理解と正確な構文知識が必須。
III/IV 読解問題
(2題)
医学・倫理、社会科学、心理学に関するアカデミックな長文。
内容把握、空所補充、意味把握などが多岐にわたる。
時間 80分 変更なし。

試験形式の大きな変化

2018年度以降、試験形式(80分、大問構成)に大きな変更は確認されていません。難易度の高いアカデミックなテーマが安定して出題されています。

出題分野や出題テーマの傾向

読解問題のテーマは、医学教育や医療倫理、そして現代社会における科学と人間の関係性に深く関連しています。

医療・健康・倫理

  • 菜食主義の健康・環境への影響(2018年度)。
  • 終末期医療における患者の希望と医師の役割(2019年度)。
  • 座りっぱなしの行為(Sedentary behavior)の健康リスクと公衆衛生(2020年度)。
  • 文化的能力のある医療システム(Culturally Competent Healthcare)と人種・言語による医療格差(2021年度)。
  • 終末期医療における医学生の視点:時間と信頼関係の重要性、パンデミックの影響(2022年度)。
  • 医師自身の健康問題と長寿(Longevity)の科学、生活習慣病リスク(2024年度)。

心理学・社会学

  • 携帯電話の使用による不作法と社会規範(2018年度)。
  • 人口増加と資源の持続可能性(技術楽観論 vs. 終末論的環境保護論)(2019年度)。
  • リストとチェックボックスの効用(生産性と認知負荷)(2020年度)。
  • 説得の技術における文化(ドイツとアメリカの比較)(2021年度)。
  • 先延ばし(Procrastination)の心理とその克服法(時間管理ではなく気分管理の問題)(2022年度)。
  • 情動伝染(Emotional Contagion)のメカニズムと幸福の伝播(2023年度)。
  • 才能(Talent)と努力(Effort)の関係(Gritの概念)(2023年度)。
  • 認知のプライミング効果(思考や行動の無意識な連鎖)とイデオモーター効果(2025年度)。

特徴的な傾向

  • 慣用表現・語法の重視:
    大問Iでは、高度な語彙やイディオム、特定の文法構造の正確な知識が求められます。例として、take into account(〜を考慮に入れる)、Had it not been for(〜がなかったら)、It is surprising that S should do(〜するとは驚きだ)、there is no doing(〜できない)、live from hand to mouth(その日暮らしをする)、in that SV(〜という点で)、cannot... too much(いくら〜してもしすぎることはない)、That being said(そうはいっても)、what little money(なけなしのお金) などが出題されています。
  • 複雑な構文の整序英作文:
    大問IIでは、単なる単語の並べ替えではなく、倒置構文(no earlier than... so that、So accustomed was he...)や比較級の応用(~ times more likely to do)、付帯状況を表す表現(made even harder with a mask hiding your smile)など、高度な文法知識と柔軟な思考力を要する問題が頻出しています。
  • 読解における論理構造の理解:
    長文では、抽象度の高い議論(例:礼儀の規範は「書き換える必要がある」、政治は不作法の「結果」である、才能は成果を「保証しない」)を正確に把握し、内容一致や空所補充(論理接続語など)に適用する力が求められます。
  • 医学部受験に特化したテーマ:
    終末期医療、公衆衛生、医療格差、医師自身の健康など、受験生が将来関わる可能性の高い専門的なテーマが継続的に採用されています。

対策

この傾向を克服するために、以下の対策が推奨されます。

  • 文法・語法・イディオムの徹底的な暗記と理解:
    慣用表現、句動詞、特殊な文法構造(倒置、仮定法、準動詞の慣用表現)に焦点を当て、知識を抜け漏れなく定着させます。特に、動詞の語法(例:inform A of B、charge A B for 〜)や、名詞の不可算性(furniture, confusion)にも注意が必要です。
  • 整序英作文のための応用構文の訓練:
    過去問や難度の高い問題集を用いて、大問IIで頻出する複雑な構文(強調構文、比較、関係詞の非制限用法、分詞構文)を自力で組み立てる練習を積みます。特に、文の核となるS+Vを把握した後、修飾要素を正確に配置する能力を養うことが重要です。
  • 専門分野の英文読解トレーニング:
    医療倫理、心理学、社会科学分野の専門的な論説文を選び、多読と精読を行います。文章の論理展開(対比、原因と結果、主張の根拠)を意識し、筆者の意図や結論を素早く把握する訓練が必要です。特に、終末期医療や文化的能力など、過去に出題実績のあるテーマの背景知識を深めておくと有利です。
  • 正確な論旨把握のための訓練:
    単語の意味だけでなく、文脈全体から派生的な意味(例:absent presence(不在の在)、tough pill to swallow(受け入れがたい事実))を推測する練習を行います。読解の設問数が多いため、80分間の時間配分を意識し、スピードと正確性を両立させる訓練が必須です。
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化学

川崎医科大学 一般選抜 出題傾向 化学

傾向と対策の概要

川崎医科大学の化学は、基礎から応用まで広範囲な知識を要求し、特に理論化学における複雑で正確な計算処理に重点が置かれています。解答形式は一貫してマーク式と数値記入式(右詰め)が採用されており、迅速かつ正確な処理能力が合否を分けます。

出題テーマには、医科大学特有の生命科学や医療分野に関連する有機化合物や高分子、生体分子(アミノ酸、酵素、ホルモン)が頻出する傾向が見られます。

試験形式の安定性と構成

安定性

2018年度から2025年度まで、試験形式は極めて安定しています。

  • 科目・時間: 化学は他の1科目と合わせて120分で実施されます。
  • 解答形式: すべての問題が、選択肢の番号・符号をマークする形式、もしくは計算結果の数値を右詰めでマークする形式(数値記入式)で解答されます。この数値記入式は、解答枠の桁数より少ない場合は空欄を $\Theta$ で埋めるという細則まで一貫しています。
  • 提供される定数: 原子量、アボガドロ定数、ファラデー定数、気体定数、水のイオン積($K_w$)、特定の対数値($\log_{10}2, \log_{10}3, \log_{10}7$)が毎年提供されています。

構成

試験は通常、大問3題で構成されています。

  • 大問1: 物質の構造、性質、物質量、溶液の性質、酸塩基平衡、酸化還元反応など、高校化学の基礎知識や原理を問う小問集合が中心です。
  • 大問2: 理論化学が中心であり、気体、熱化学、溶液の性質(浸透圧、凝固点降下)、化学平衡、電気化学など、計算を要する問題が多く含まれます。
  • 大問3: 有機化学、高分子化学、生体分子の分野に特化した問題が出題されます。

試験形式の大きな変化

前述の通り、試験形式(大問数、解答形式、試験時間)に大きな構造上の変化は見られませんでした。ただし、内容面では、2020年度の試験において、2019年5月20日に発効した物質量(モル)の定義改定に関する知識を問う出題があり、最新の科学知識への対応が求められる一面が示されました。

出題分野や出題テーマの傾向

全範囲からバランスよく出題されますが、特に以下の分野とテーマが頻出しています。

理論化学・計算問題

計算処理の複雑さと要求される精度が高いのが特徴です。

  • 溶液の性質: 浸透圧 ($\Pi$) は、電解質($\mathrm{NaCl}$ など)と非電解質(グルコースなど)の粒子数の違いを考慮する問題(ファントホッフの法則)が頻出します。凝固点降下や沸点上昇の計算、特に会合度を考慮した計算も出題されています。
  • 化学平衡・酸塩基: 弱酸/弱塩基の電離平衡($K_a, K_b$ の式利用)や $\mathrm{pH}$ 計算は必須です。混合塩溶液の液性(酸性塩、正塩の加水分解)を問う問題や、混合水溶液の滴定曲線($\mathrm{NaOH}$ と $\mathrm{Na_2CO_3}$ の混合液)における2段階の中和反応と指示薬の選択が頻出します。
  • 電気化学: 鉛蓄電池や酸化銀電池の放電に伴う質量変化の計算や、電気分解(アルミニウム製錬、析出量計算)の原理が問われています。
  • 熱化学: 生成熱、燃焼熱をヘスの法則を用いて求める問題や、格子エネルギー(ボルン・ハーバーサイクル)の知識が問われています。

無機化学

  • 定性分析: 両性元素($\mathrm{Zn}^{2+}, \mathrm{Al}^{3+}$)や、錯イオンを形成するイオン ($\mathrm{Ag}^{+}, \mathrm{Cu}^{2+}$) の $\mathrm{NaOH}$ 水溶液やアンモニア水に対する挙動が頻出します。
  • 物質の性質: ハロゲンの性質(酸化力、酸の強弱)や、金属のイオン化傾向と反応性、合金の組成など、広範囲の知識が問われます。

有機化学・高分子化学

  • 構造決定・反応: エステルの加水分解と生成物(アルコール、カルボン酸)の性質(還元性、ヨードホルム反応)から元の構造を特定する問題。アルコールの酸化や、アセチレンの反応も重要です。
  • 芳香族化合物: 置換反応(ニトロ化、還元)、酸塩基の性質を利用した混合物の分離操作(フェノール、安息香酸、アニリン、ニトロベンゼン)が頻出します。
  • 生体分子・高分子:
    • アミノ酸とタンパク質: アミノ酸の構造($\alpha$-アミノ酸の定義、鏡像異性体の有無)、等電点の計算、水溶液中の存在比、タンパク質の二次構造($\alpha$-ヘリックス、$\beta$-シート)における水素結合の役割が問われます。
    • 酵素と代謝: 酵素の基質特異性、最適 $\mathrm{pH}$、熱による変性、ホルモン(アドレナリン、セロトニン)の合成経路など、医学に関連するテーマが重要です。
    • 高分子計算: ナイロン66の分子量とアミド結合の数の計算、陽イオン交換樹脂の交換容量計算など、計算を伴う問題も出題されます。
    • 界面活性剤: 陰イオン、陽イオン界面活性剤の構造と両親媒性、ミセルの形成(会合コロイド)に関する知識。

特徴的な傾向

  • 高度な計算力と数値精度: 弱酸の平衡、溶液の浸透圧(電離度や会合度)、熱化学、電気化学など、複数のステップを踏む複雑な計算問題が多く、正確な数値処理能力が求められます。また、解答形式が数値記入式(右詰め)であるため、計算ミスや記入ミスがそのまま失点につながります。
  • 医学・生物学との融合テーマ: アミノ酸、酵素、ホルモン、医薬品(アセチルサリチル酸)、生体内の緩衝作用など、化学を医学的な文脈で理解しているかを確認する問題が非常に多いです。
  • 定性分析と分離操作の重視: 無機化学では金属イオンの定性分析、有機化学では芳香族化合物の酸塩基性を利用した分離・抽出プロセスの詳細な知識が毎年問われています。
  • 基礎事項の確認(大問1): 大問1では、原子の基本構造、周期表、物質の分類(元素/単体、純物質/混合物)、実験器具の正しい使用法など、基礎の定着度を測る問題が安定して出題されています。
注意:数値記入式では、解答枠の桁数より少ない場合は空欄を $\Theta$ で埋めるなどの独自のルールが存在します。計算ミスだけでなく、記入ミスも致命的となるため、過去問を用いた十分な練習が必要です。

対策

テーマ 具体的な対策 根拠となる傾向
計算問題の習熟 溶液(浸透圧、凝固点降下)、熱化学、電気化学、化学平衡の計算問題を数多くこなし、スピードと精度を上げる。特に会合度や複雑な滴定計算など、難易度の高い応用問題にも慣れる。 計算問題の比重が最も高い。
医科大固有テーマの強化 アミノ酸、タンパク質、酵素、ホルモンに関する構造(側鎖の性質、等電点、不斉炭素)、反応、生体内での役割、代謝経路を重点的に学習する。 医学関連テーマの出題が定着している。
有機化学(構造決定・分離) エステル化、加水分解、酸化反応(アルコール、アルケン)、ヨードホルム反応、銀鏡反応など、重要試薬による反応と構造の変化を完全に把握する。酸性度・塩基性度を利用した芳香族化合物の分離操作を完全に理解し、図示できるようにする。 構造決定と分離操作が頻出する。
無機化学(定性分析) $\mathrm{Ag}^{+}, \mathrm{Cu}^{2+}, \mathrm{Zn}^{2+}, \mathrm{Al}^{3+}$ など、主要な金属イオンについて、$\mathrm{NaOH}$ 水溶液とアンモニア水を少量/過剰に加えた際の沈殿生成・溶解反応をパターンとして覚える。 定性分析の出題が多い。
解答形式への慣れ 過去問を用いて、数値記入式の右詰めルール(特に $\Theta$ の使い方)に慣れる。計算結果を有効数字や指定された桁数で正確に記入する訓練を行う。 独特の解答形式が採用されており、正確な記入が必須。
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物理

川崎医科大学 一般選抜 出題傾向 物理

傾向と対策の概要

川崎医科大学の物理の入試は、出題分野が極めて広範であり、力学、電磁気学、波動、熱力学、原子物理の全領域からバランスよく出題されます。問題の難易度は基礎的な知識から、複数の法則を組み合わせて複雑な導出を要する応用レベルまで多岐にわたります。

特に、物理現象の定義や公式の導出過程を深く理解しているかを問う設問が多く、単なる公式の暗記だけでは高得点は望めません。

試験形式の安定性と構成

形式の安定性

2018年度から最新の2025年度まで、試験形式は極めて安定しています。

  • 試験時間と科目数: 物理は他の1科目と合わせて120分で行われています。
  • 解答形式: 全て選択肢から最も適切なものを一つ選ぶマークシート方式(空欄補充形式)です。

【重要】数値の入れ方について 数値解答において、解答枠の桁数より少ない桁数の場合、数字を右詰めで、その前を「◎」で埋めるという特殊な指示が毎年一貫して設けられています。この指示は合否に関わる重要な注意事項です。

構成

年度により大問数は異なりますが(例:2018年度はIからVIまで、2024年度はIからIVまでなど)、力学、電磁気学、波動、熱力学、原子物理の主要5分野から広く出題される構成が継続しています。

試験形式の大きな変化

2018年度以降の提供資料に基づくと、試験時間、解答形式、解答上の注意(特に数値の入れ方)に関して、大きな変更は確認されていません。安定した形式で、受験生の広範な知識と深い理解を測り続けています。

出題分野や出題テーマの傾向

1. 力学 (Mechanics)

  • 剛体と静力学: 棒のつり合い(モーメントの計算)や、支柱から棒が離れる条件など、力のつり合いとモーメントの応用が問われます。
  • 相対運動と衝突: 観測者の速度(重心速度など)を考慮した相対速度の計算や、弾性衝突後の速度の導出が含まれます。
  • 運動量保存則(質量変化系): 雨が降る台車やロケットの噴射など、質量が時間とともに変化する系における運動量保存則の適用と導出が求められます。
  • 振動: ばね振り子の単振動の周期計算や、ばねで連結された2物体系の重心運動と相対運動(単振動)の分析(速度・位置のグラフ化)が出題されています。
  • 万有引力と軌道: ケプラーの法則(面積速度一定、周期と長軸の関係)の原理の理解と、力学的エネルギー保存則を用いた面積速度の導出が出題されています。
  • 慣性力: 加速する箱の中の液面や圧力の解析に慣性力を応用する問題が出題されています。

2. 電磁気学 (Electromagnetism)

  • 複雑な回路と計測: 電流計・電圧計の内部抵抗を考慮した抵抗値の測定誤差の分析と、誤差を小さくするための条件(を小さく、を大きくする)が問われています。
  • 交流回路と共振: RLC直列回路の電圧と電流の位相差、共振周波数 の導出、共振時(電流最大)の周波数特性グラフの選択などが出題されています。
  • LC電気振動: 充電済みコンデンサーとコイルによる電気振動の解析(電圧の時間変化、コイルのエネルギーの時間変化)が出題されています。
  • 磁場とローレンツ力: 複数の直線電流が作る合成磁場や、磁場中の導体棒が受ける力の計算。また、荷電粒子が磁場中で行う円運動の周期や、ローレンツ力による方向変化(フレミングの法則)が出題されています。
  • 静電気力と散乱: 同種の電荷を持つ粒子同士の衝突(反発)における運動量保存則とエネルギー保存則を用いた最接近距離の導出(ラザフォード散乱の基礎)が扱われています。

3. 波動 (Waves)

  • 光の干渉・回折: 複スリットによる干渉条件、回折格子による明線条件 の利用、白色光の入射による虹色の模様(波長分散)の発生が問われています。
  • 薄膜干渉(斜め入射): 薄膜に斜めに入射する光の光路差 の導出や、反射による位相のずれ(屈折率の大小関係 に基づく)を考慮した弱め合いの条件が出題されています。
  • ドップラー効果: 音速測定におけるドップラー効果の応用と、測定限界 が音速 や音源の速度 に与える制約の分析が出題されています。また、音源が動く場合と観測者が動く場合で、波長と振動数の変化が異なることの理解が求められています。

4. 熱力学 (Thermodynamics)

  • 分子運動論と温度: 理想気体の絶対温度 が分子の平均運動エネルギー に比例すること(比例定数 )や、気体の圧力導出の基礎が問われています。
  • 比熱と熱容量: ヒーター加熱による熱量と比熱・熱容量の関係を用いた測定実験の解析が出題されています。
  • 熱力学第一法則の応用: ピストンをばねと外部圧力で拘束した断熱容器内の気体を加熱する際の、仕事 、温度 、内部エネルギーの変化 、および加えられた熱量 を計算させる問題が出題されています。

5. 原子物理 (Modern Physics)

  • 放射性崩壊と半減期: 崩壊と 崩壊による原子核の変化(原子番号、質量数)の追跡や、半減期を用いた原子数の時間変化の計算が頻出しています。
  • コンプトン効果: コンプトン効果のエネルギー・運動量保存則の式、および波長変化の公式 の導出過程が問われ、現象の発見者がコンプトンであることまで問われています。
  • 特殊相対性理論と質量欠損: 質量とエネルギーの等価性 、質量欠損の定義、対消滅による 線のエネルギーや波長の計算など、現代物理学の基礎概念が扱われています。
  • 素粒子: 陽子と中性子のクォーク構成(uクォーク2個、dクォーク1個で陽子; uクォーク1個、dクォーク2個で中性子)など、素粒子物理学の入門的な内容も出題されています。

特徴的な傾向

  • 計算過程の徹底的な確認: 物理量を導出する過程自体が空欄補充の対象となっている問題が多いです。衝突後の温度を比熱 や初速度 を使って導出する問題や、コンプトン効果の波長シフトの式を近似まで含めて導出する問題など、論理的な思考力と正確な代数計算能力が強く要求されます。
  • 融合問題の複雑さ: 異なる分野の知識を組み合わせた応用問題が目立ちます。例えば、力学と熱力学の融合や、力学と静力学の融合などです。
  • 基礎定義の正確さの重視: 絶対温度と平均運動エネルギーの関係、質量欠損の定義、比電荷の定義など、物理量の定義や基本法則を曖昧にせず、正確に理解しているかを問う問題が多いです。
  • 電場中の単振動: 2024年度の電場中の振り子の問題のように、重力と静電気力の合力を見かけの重力として捉え、単振動の周期を求める、典型的な応用パターンも出題されています。

対策

  • 全分野の基礎固めと公式の導出練習: 主要な公式(運動量保存則、力学的エネルギー保存則、ドップラー効果、コンプトン効果、LC回路の周期など)は、単に暗記するだけでなく、その導出過程を自力で再現できるように訓練することが必須です。
  • 複雑な記号計算の精度向上: 解答が具体的な数値ではなく、物理量(記号)の関係式となる設問が多いため、分数の計算や平方根を含む複雑な記号計算をミスなく行う練習を徹底してください。
  • 特殊な現象の原理理解: ケプラーの法則、コンプトン効果、ドップラー効果の測定限界、LC振動、質量変化系(ロケット)など、教科書で深く扱われがちな応用テーマについては、その現象の背後にある原理や保存則の適用方法を重点的に復習します。
  • 過去問を用いた形式への慣れ: 特徴的な数値の入れ方(右詰めで「◎」をマークするルール)は慣れが必要であり、本番で時間を浪費したり、誤答扱いになったりしないよう、過去問を通じて訓練しておくべきです。

総括: 川崎医科大学の物理の試験は、「物理学の全ての道具箱」の中身を熟知し、与えられた複雑な設計図(問題設定)に従って、正確な手順で目的の部品(解答)を作り上げる技術を試しています。一つでも道具(分野知識)が欠けていたり、手順(導出計算)を間違えたりすると、完成に至ることができません。幅広い知識と精密な計算能力の両立が求められます。

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生物

川崎医科大学 一般選抜 出題傾向 生物

川崎医科大学の生物入試は、高校生物の全分野から非常に広範かつ詳細な知識が問われることが最大の特徴です。単純な知識だけでなく、実験データに基づいた論理的な考察力と、高度な定量的分析能力(計算問題)が強く要求されます。

試験形式は一貫してマーク式であり、対策としては基礎知識の盤石化に加え、計算と実験考察に特化した徹底的な演習が必須となります。

試験形式の安定性と構成

試験形式は2018年度から2025年度まで極めて安定しています。

試験時間と科目 2科目で120分
大問構成 例年、I, II, III, IVなどの複数の大問で構成され、各大問は長文のリード文と、それに基づいた詳細な設問群から成り立っています。
解答形式 すべてマーク式。 ・選択肢の番号を選ぶ形式。 ・計算結果などの数値をマークする形式。

【重要:マーク形式の注意点】 数値解答において、解答枠の桁数より少ない桁数の場合は、数字を右詰めで記入し、その前を「◎」で埋める指示が毎回明記されています。この特殊なマーク方法に慣れておく必要があります。

試験形式の大きな変化

2018年度から2025年度までの入試において、試験の基本的な形式、出題傾向(実験・考察・計算重視)、および解答形式(マーク、◎埋め)に大きな変化は確認されていません。受験生は一貫した形式に対する準備が可能です。

出題分野や出題テーマの傾向

出題分野は幅広く、特定の分野に偏りなく、高校生物の全範囲から網羅的に出題されています。特に以下の分野は頻出です。

分子生物学と遺伝情報

  • DNA複製(岡崎フラグメント、原核・真核比較)、セントラルドグマ。
  • 遺伝子の発現調節(ラクトースオペロン)、真核生物の遺伝子発現の違い。
  • 遺伝子解析技術(PCR、SNP、マイクロサテライト、DNAマイクロアレイ)。
  • 分子進化(中立説、分子時計)。
  • コドンとアンチコドン、ゆらぎの仮説(イノシン)といった発展的なテーマ。

生理学と体内環境

  • 血液と呼吸: ヘモグロビンと酸素解離曲線(胎児、ミオグロビン、動物サイズ比較)、呼吸商(RQ)の計算。
  • 腎機能: 鉱質コルチコイドとバソプレシンの作用機序、イヌリンを用いた原尿量や再吸収率の計算。
  • 肝臓: 尿素回路、アルブミン合成、鉄イオン貯蔵。
  • 免疫: 自然免疫、獲得免疫(T細胞成熟臓器、遅延型アレルギー、エイズ)。

細胞生物学と発生

  • 細胞骨格(微小管、アクチンフィラメント)とモータータンパク質(ダイニン、キネシン、ミオシン)。
  • 細胞内輸送(ゴルジ体、オートファジー、エキソサイトーシス、エンドサイトーシス)。
  • ショウジョウバエの前後軸決定(母性効果遺伝子、分節遺伝子による形態形成)。
  • ウニの発生(卵割、予定運命、発生進度の定量的分析)。

生態と進化、実験科学

  • 種間競争と生態的地位(ニッチの分割)(ゾウリムシ、ザリガニ、トゲネズミ)。
  • 進化(工業暗化と自然選択、ハーディ・ワインバーグの法則を用いた遺伝子頻度計算)、ダーウィンフィンチの嘴の進化。
  • 層別刈取法による生産構造の解析。
  • アズキゾウムシの成育阻害物質の同定(有機溶媒抽出実験の考察)。

特徴的な傾向

高度な計算・定量的分析の重視

以下の計算問題は頻出であり、正確な処理能力が求められます。

  • 腎機能の計算(濃縮率、原尿量)。
  • 呼吸商(RQ)の計算(炭水化物、脂質、タンパク質)。
  • 細胞周期の各相の所要時間計算(3Hチミジン法)。
  • 筋収縮におけるサルコメアの長さやフィラメント長の幾何学的計算。
  • 生態学における遺伝子頻度や個体数変動の計算。
  • 植物ホルモンの最適濃度に関するデータ解析。
  • 発生過程の進度を係数を用いて定量的に分析させる問題。

実験設定とデータ解釈の複雑さ

  • 提供される実験結果(グラフ、表)は複雑で、その中から結論を導き出す能力が問われます(例:酵素反応曲線、オオシモフリエダシャクの再捕獲率、アメフラシの慣れと鋭敏化の分子機序)。
  • 実験操作(例:層別刈取法、抽出溶媒の変更による阻害物質の特定)の目的や原理の理解が必要です。

医学・薬学への関連性

  • アルコール脱水素酵素(ALDH2)のSNPと体質。
  • 鎌状赤血球貧血症の遺伝的背景とマラリア耐性。
  • 腎臓のホルモン作用(バソプレシン、鉱質コルチコイド)。
  • 免疫疾患(I型糖尿病、アレルギー、エイズ)。

対策

1. 知識の徹底的な網羅と定着

全分野の漏れ防止: 特に分子生物学、ヒトの生理機能、細胞生物学、そして遺伝学は詳細な知識まで求められます。教科書や資料集に記載されている図や実験系の細部まで確認し、知識の構造化を図ります。 発展的な内容への対応: コドンのゆらぎ、ショウジョウバエの分節遺伝子のカスケード、長期記憶・学習(Ameba)の神経伝達物質の変化など、標準的な高校生物の範囲を超えやすいテーマも出題されるため、対応できる知識を準備します。

2. 定量的な問題解決能力の強化

計算パターンのマスター: 呼吸商 (RQ)、腎機能計算、細胞周期の計算、遺伝子頻度、サルコメアの幾何学計算など、出題される可能性が高い計算問題の解法パターンを完全に習得します。 数値解答形式への慣れ: 特有の「◎」マーク形式に慣れるため、過去問演習時には数値解答を意識的に行い、ミスを防ぎます。

3. 実験考察力と論理的思考の訓練

実験プロトコルの分析: 実験の目的、操作、結果、そしてそこから導かれる生物学的原理を論理的に追跡する練習を行います。特に、データ(グラフ、表)が何を意味し、どのような結論を支持するのかを迅速かつ正確に判断する力を養います。 過去問演習の徹底: 長いリード文を読み解き、時間内に多くの設問に答える訓練が不可欠です。本番と同じ時間配分でシミュレーションを行い、考察と計算に時間を割く戦略を確立してください。

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小論文

川崎医科大学 一般選抜 小論文 入試傾向分析 (2018年度〜2025年度)

傾向と対策の概要

川崎医科大学の小論文試験は、試験時間50分に対し、800字以内(または200字と600字の合計)の論述を求める形式が定着しています。

出題される文章は、哲学、倫理学、情報科学、社会学など、多岐にわたる学術分野からの引用であり、抽象度の高い概念(例:「サイバニクス」「生命知」「死の連帯性」「エディターシップ」)を正確に理解する高度な読解力が求められます。

論述では、単に筆者の主張を理解するだけでなく、そのテーマを医学や医療、医師のあり方といった具体的な文脈に結びつけ、受験生自身の考えを論理的かつ明確に展開する思考の応用力と表現力が合否を分けます。

試験形式の安定性と構成

試験形式は極めて安定しています。

  • 試験時間: 2018年度から最新の2025年度まで、一貫して50分です。
  • 出題形式: 長文のリード文(資料を含む)が提示され、それに関連する設問に答える形式です。
  • 論述字数: 2019年度以降、1問構成で800字以内の論述を求める形式が標準的です。
  • 設問の指向性: 設問は基本的に、提示されたテーマや下線部について「あなたはどのように考えるか」「論ぜよ」「〜についてどのようなことが考えられるか」といった、意見や考察を求めるものです。

試験形式の大きな変化

論述の字数構成と資料の形式に微細な変化が見られますが、根幹の「50分・800字程度の論述」は不変です。

  • 初期の字数構成 (2018年度): 設問が2問に分かれており、下線部(1)の説明問題(200字以内)と、下線部(2)の意見論述問題(600字以内)の組み合わせでした。
  • 近年の字数構成 (2019年度〜): ほとんどの年度で、800字以内の論述を1問で求める形式に移行し、これが主流となっています。
  • 複数の資料の提示 (2022年度): 「共生社会」をテーマとした2022年度では、学術論文の抜粋(資料1)と厚生労働省の資料(資料2)の異なる性質を持つ2つの資料を読み解く形式が採用されました。

出題分野や出題テーマの傾向

出題テーマは、人間存在、倫理、先端科学、社会の持続性に関わる、高度に学際的なものが中心です。

年度 主要な出題テーマ 関連するキーワード
2025 死と生のアクチュアリティ、二人称的な関係 死の連帯性、個別性の真理、人間学的な医学
2024 日常生活における創造性、個性の発揮 エディターシップ、二次的創造、ポアンティイスム
2023 人間の見識・品格の向上、知識と行動の不一致 論語読みの論語知らず、修身、自己満足
2022 共生社会のビジョン、対等性の確保の難しさ 回避的人種主義、地域共生社会、多様性の尊重
2021 倫理的認識と行動の責任、自由意志 未来志向的認識、非難と修正のバランス、社会的信仰
2020 情報化社会の限界、人間と生命の本質 情報理論、記号と意味、生命知、いのちの与贈循環
2019 医師と患者のコミュニケーション 医療面接、模擬患者、患者の事情の聴取
2018 先端技術と未来社会、医工連携 サイバニクス、サイバニック生活支援インフラ、テクノピアサポート

共通する出題傾向

  • 医学・医療への応用(必須): 抽象的な概念(生命知、エディターシップ、死の連帯性など)を、必ず医療の分野や医師の役割と結びつけて論じることが要求されます。
  • 倫理・人間性・関係性の重視: 人間の行動原理(自由意志、非難、品格)や、集団・他者との関係性(共生、二人称的な場面、死の連帯性)といった、医師として不可欠な倫理観や対人理解を問うテーマが継続的に出題されています。
  • 未来志向性とビジョンの要求: 近い将来に直面する課題を認識した上で、どのような「未来社会」になったらよいか、あるいは「共生社会像」を具体的に提示することなど、将来的な視点と明確なビジョンを示す能力が評価されます。

特徴的な傾向

「二人称的な関係」の強調(2025年度)

最新の2025年度の出題は、ハイデガーの哲学を用いながら、医者が「自然科学的・客観主義的医学の執行人としてではなく、人間学的な医学あるいは医療の実践者として、患者との個人的・人格的な二人称関係に立つとき」にのみ、生と死の豊かなアクチュアリティが示されると論じており、医師と患者の深く主体的な関係性を最重要視しています。

古典的な教訓の現代的適用(2023年度)

福澤諭吉の『学問のすすめ』を題材とし、「論語読みの論語知らず」という、知識と実践の乖離の問題を提示しており、深い知識を持ってもそれを実行できなければ見識や品格は高まらないという、行動変容を促すテーマが特徴的です。

情報社会への警鐘(2020年度)

情報化社会がもたらす公平性や効率性を認めつつも、それが人間を「代替可能で同じような部品」にし、無個性を加速させることへの危機感を訴えており、記号化された社会に対抗する「生命知」の重要性を説いています。

対策

安定した形式の中で、求められる高度な思考力と応用力を発揮するために、以下の対策が有効です。

  • 難解な文章の多角的な読解訓練(50分対応) 50分という短い制限時間の中で、哲学や先端科学に関する抽象的な文章から、筆者の主張やキーコンセプト(例:エディターシップ、死の連帯性、生命知)を迅速かつ正確に把握する訓練を重ねる必要があります。
  • 論旨の一貫性と医療への具体化 800字以内で、序論(問題提起)、本論(主張・根拠)、結論(医療への応用・ビジョン)という明確な構成を取る練習が必須です。特に、抽象的なテーマを患者とのコミュニケーション、医療倫理、地域医療の課題など、具体的な医学・医療の文脈に結びつけて展開する応用力を鍛えるべきです。
  • 人間学的な視点の養成 「二人称的な関係」や「共生社会」、「知識と実践の統一」といったテーマに対応するため、生命倫理、死生観、コミュニケーション倫理に関する文献を読み、医師としての自己の在り方、患者との人格的交流について深く考察し、自分の言葉で説明できるように準備することが重要です。
  • 字数指定の正確な対応訓練 800字以内(1問)が主流ですが、2018年度のように200字と600字など、具体的な字数指定がされる可能性もあります。それぞれの字数に過不足なく、設問の意図通りに論述をまとめる練習も有効です。

まとめの比喩

川崎医科大学の小論文試験は、あなたが現代社会という巨大なパズルの専門家となり、提供された「最先端のピース(リード文)」を手に取って、それを将来の医療という「完成図」のどの部分に、どのように組み込むべきかを、50分間で論じる作業に例えられます。特に、単なる知識の論理的配置(記号化)に終わらず、そのピースに「人間の生命知とアクチュアリティ」という魂(意味)を吹き込む能力が求められています。

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面接試験

試験時間

約10分

配点

100点+段階評価

面接形式

個人
面接官3人 / 受験生1人

よく聞かれる質問

◆1年次の寮生活について
◆本学の志望理由
◆医学部志望理由
◆医学部以外だったら何学部を志望するか
◆得意教科・不得意教科とその理由
◆小論文の内容について
◆特技、長所、短所
◆高校生活/浪人生活について
◆出身地/地元の名産品はなにか
◆自己 PR
◆人生で感動したこと・助けられたこと
◆ 気になるニュースとそれについての意見と対策
◆親友について
◆二次試験を受けるために気をつけたこと
◆ 講義中、もし自分の周囲の人間が騒がしかったら、どう対処するか
◆ピアスや茶髪をいいと思うか
◆何を質問されると思ったか
◆リーダーシップを発揮できるか
◆医師として何が一番大切か

自分に勝とう

レクサスくん(マスコットキャラクター)

自分に厳しく

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