私大医学部入試事情
普通じゃない。
私大医学部入試の「異常さ」5選!
01. 倍率の高さ
「職業は医師です」
年齢、性別によらず、この言葉を聞いて尊敬や憧れを抱く者は少なくないだろう。だから医学部合格が難しいことは誰にでも想像がつく。下のデータから読み取れるように、私大医学部入試の競争倍率は他学部入試のそれに比べて非常に高い。実質競争倍率は平均して約10倍である。
02. 1人当たりの出願大学の多さ
近年の私大医学部入試の特徴のひとつとしてその気になれば
20大学以上の受験が可能という点がある。10大学以上に出願する受験生は珍しくなく、これにより志願者数が軒並み高くなり、同時に競争倍率も高くなる。医学部入試の倍率の高さは、医学部の人気以外に1人当たりの受験大学の多さが大きく起因している。
皆、自身の合格の可能性を広げようと必死である!!
03. 入学辞退者の多さ
左のページの表の「合格者数」と「入学者数」に注目して欲しい。合格者の半数以上が入学していない! これは、一人当たりの出願数の多さに端を発しているのだろう。
大学入試では合格発表時に「補欠者」が併せて発表され、入学者数が募集定員に達しなかった場合に補欠者の中から合格者を決定させる、「繰り上げ合格」という仕組みがある。私大医学部はこの「繰り上げ合格」の期待が非常に大きい。滅多にない事ではあるが、年度によっては補欠者でないどころか一次試験すら合格していない者の中から繰り上げ合格者を出す大学もある程だ。
04. 差別に対する不安
2018年に年齢や性別で加点減点を行い、不適切な点数調整を行ったとして都内の大学が問題となった。その後、文部科学省の調査で入学者選抜の体制が公正かつ妥当でないと指摘を受ける大学が続出した。それ以来、自身がフェアに扱われないのではと、不安を抱きながら勉強する受験生は少なくない。現在では文科省が医学部入試の監視を強め、下記のようなデータを公表し続けているので、不条理な点数調整はないと信じて勉強に集中してもらいたい。目下、男性と女性の合格率に大きな差はない。
05. 医学部合格の単純さと難しさ
レクサスは長年の医学部受験指導の中で三つの事を知った。一つは、医学部受験生の多くが中途半端な対策で、または全く対策をせずに試験に臨んでいる事。二つ目は、適切な対策を立ててそれを実行に移すことが出来れば、多くのライバル達を簡単に圧倒できる事。三つ目は、少しでも油断すれば誰もが準備不足な受験生の一員になってしまう事。だから医学部合格は単純で難しい。自身の課題を明確にして、適切な対策を立てて、それを実行に移せる環境を整えることが医学部合格の大きな決め手になるだろう。