山梨大学医学部 2026年度二次試験の傾向と対策
1. 各科目の問題難度と傾向
山梨大学の二次試験は、全体として「標準〜難問レベル」で構成されていますが、科目ごとに求められる能力が異なります。
数学:難度が高く、完答は困難
難易度は非常に高く、標準問題もありますが、膨大な計算量を要する問題や思考力を問う難問が含まれます。大問1・2は空所補充形式、大問3〜6は記述式で、数III(微分積分、極限)や確率、整数、ベクトルが頻出です。
2025年度入試の数学合格最低点は約19%(600点満点中113.3点)というデータがあります。完答を目指すのではなく、解ける問題を確実に拾い、記述部分で部分点を稼ぐ戦術が重要です。
英語:記述力・発信力を重視
難易度は医学部受験生としては標準的ですが、2024年度より記述力が重視される傾向にあります。長文読解に加え、約150語の自由英作文が出題されます。読解では文脈からの語彙推測が求められ、英作文では「自分の意見+3つの根拠」などの論理的な構成力が不可欠です。
理科:2科目での時間管理がカギ
難易度は標準〜やや難で、物理・化学・生物から2科目を選択します。
- 物理:導出過程の記述が必要で、原子分野を含む全範囲の網羅が求められます。
- 化学:計算問題が多く、特に理論化学の比重が高い傾向にあります。
- 生物:知識の正確性が厳しく問われ、「誤っているものをすべて選べ」といった形式も見られます。
2. 配点と合格ライン
2024年度より二次試験の比率が約70%まで引き上げられ、共通テストの結果よりも二次試験での実力が合否を大きく左右します 。
| 区分 | 科目 | 配点 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 共通テスト | 全科目 | 1,000点 | 新課程対応(情報Ⅰ含む) |
| 二次試験 | 数学 | 600点 | 数I・II・III・A・B・C |
| 理科 | 1,000点 | 2科目(各500点) | |
| 英語 | 600点 | 自由英作文あり | |
| 面接 | 100点 | 点数化・段階評価 | |
| 合計 | 3,300点 | 二次比率 約70% |
合格ラインの目安として、トータルで6割〜6割5分程度を確保できれば合格圏内と考えられます。2025年度実績では、数学の合格最低点が18.8%と低迷した一方で、理科は50.4%となっており、理科で着実に得点することが重要です。
3. 制限時間の厳しさと戦術
山梨大学の試験は制限時間が非常にタイトです。
- 理科(2科目120分):1科目あたり60分ですが、記述量が多く全問を解き切るのは困難です。「選球眼」を持って解ける問題から着手する必要があります。
- 数学(120分):計算量が多いため、難問に深入りしすぎない時間配分が合否を分けます。
- 英語(90分):比較的余裕がありますが、自由英作文に十分な時間を割く配分が推奨されます。
4. 面接試験の形式と対策
小論文はなく、配点100点のグループ面接(受験生5〜6人:面接官3人)が実施されます 。時間は20〜30分程度です 。
注意点として、面接の評価が合格ラインに達しない場合は、筆記試験の成績に関わらず不合格となります 。
過去の質問テーマ例
- 好きな食べ物とその美味しさを20秒以内で説明する(アイスブレイク)
- 出生前診断のメリット・デメリット
- へき地医療に従事する医師の不利な点
- 「前の受験生の回答に補足して回答してください」といった他者への配慮を問う質問
合格への最終戦略:
山梨大学は共通テストでの第一段階選抜(足切り)が83%〜84%前後と高いものの、それを突破すれば二次試験(2300点満点)での逆転が十分に可能です。特に配点の高い理科の記述力を磨き、難問揃いの数学で粘り強く部分点を拾うことが合格への近道となります。