福島県立医科大学医学部 2026共通テスト・入試対策ガイド
福島県立医科大学の入試傾向は、隔年で倍率が乱高下する「激動」の様相を呈しています。本記事では、2026年度入試に向けた共通テストのボーダーライン、足切り(第一段階選抜)の予測、そして新課程での配点変更点について詳しく解説します。
1. 入試配点と構造:新課程での変更点
2025年度入試より、新学習指導要領への対応として「情報I」が追加され、配点構造が変更されました。
共通テスト・二次試験の配点比率
福島医大の最大の特徴は、共通テストと二次試験の比率がほぼ「1:1」である点です。
- 共通テスト:700点 (旧課程の650点から増加)
- 個別学力検査(二次):660点
- 合計:1360点
科目別配点の詳細(前期日程)
共通テストでは、国数英理の主要科目を重視しつつ、社会と情報を圧縮する配点となっています。
| 試験区分 | 科目 | 配点詳細 | 合計 |
|---|---|---|---|
| 共通テスト | 英語 | 150点(R:90点 / L:60点) | 700点 |
| 数学 | 150点(IA, IIBC) | ||
| 国語 | 150点 | ||
| 理科 | 150点(2科目) | ||
| 地歴公民 | 50点(1科目) | ||
| 情報 | 50点(情報I) | ||
| 二次試験 | 英語 | 200点 | 660点 |
| 数学 | 200点 | ||
| 理科 | 200点(2科目) | ||
| 面接 | 60点 |
重要ポイント
- 英語の配点比率:リーディング90点、リスニング60点という配分になっており、リスニングの比重が比較的高め(40%)に設定されています。
- 情報Iの影響:50点の配点ですが、医学部受験においては1点が合否を分けるため、決して軽視できません。
2. 共通テストボーダーラインの推移
合格可能性50%とされるボーダーラインは、高水準で推移しています。
- 2025年度 ボーダー得点率:80% ~ 83%
- 一般枠:80%~83%
- 地域枠:79%~82%
一般枠に比べ、地域枠の方がボーダーラインが1%程度低く出る傾向がありますが、実質的な難易度差は僅少です。また、共通テストで78%(546/700点)を下回ると「合格危惧圏」となり、二次試験での挽回が極めて困難になると分析されています。
3. 足切りライン(第一段階選抜)の「激動」
福島医大受験において最も注意すべきなのが、第一段階選抜(足切り)の実施基準と、その倍率の乱高下です。
足切りのルール
志願者が募集人員の「約4倍」を超えた場合に実施されます。
「揺り戻し」現象への警戒
過去のデータを見ると、倍率と足切りラインが年度によって極端に変動していることがわかります。
過去2年の比較
- 2024年度(大激戦):
- 倍率:一般枠 9.0倍
- 結果:約190名が足切り不合格。
- 足切りライン:約75%(高水準)
- 2025年度(反動減):
- 倍率:一般枠 2.9倍(予告倍率4倍を下回る)
- 結果:実質足切りなし。
- 最低点:34.6%という異例の低さで通過(※共通テスト素点ベース)。
分析と予測:
2024年度に高倍率で多数の足切りが出た反動で、2025年度は敬遠されて志願者が激減しました。この「揺り戻し(隔年現象)」の法則に従えば、2026年度は「昨年は倍率が低かったから狙い目だ」と考えた受験生が殺到し、再び倍率が高騰して足切りラインが跳ね上がる可能性が高いと予測されます。
4. 二次試験と面接の特徴
ボーダーラインを突破した後も、気が抜けません。
- 数学(難化傾向):標準問題から超難問まで幅広く、完答が難しいセットになることがあります。部分点を積み上げる記述力が求められます。
- 化学(易化傾向):比較的標準的な問題が多く、高得点が狙いやすい科目とされています。
- 面接(60点):15分程度の個人面接です。多くは40点前後に収束しますが、稀に20点や60点といった極端な点数がつくことがあり、医師としての資質や地域医療への覚悟が厳しくチェックされる「調整弁」として機能している可能性があります。
まとめとアドバイス
福島県立医科大学の入試は、共通テストと二次試験のバランス型ですが、出願段階での「読み」が合否を左右します。
2026年度入試に向けた指針
- 共通テスト83%(580/700点)の確保を必達目標とする。
- 出願倍率の注視:2025年度の低倍率は「例外」と捉え、2026年度は倍率急騰と足切り実施を前提に準備する。
- 地域枠の活用:福島県での勤務要件を受け入れられる場合、わずかですがボーダーが下がる地域枠(一般枠との併願可)は有効な選択肢です。
理解を深めるためのアナロジー:入試倍率は「振り子」
福島医大の入試、特に「足切り」の動向は、「振り子」に例えることができます。
2024年度に振り子が「超高倍率・高足切り」という右側に大きく振れました。その衝撃で受験生が恐れをなし、2025年度は「低倍率・足切りなし」という左側に大きく振れました。物理法則としての振り子が必ず反対側に戻ろうとするように、2026年度は再び右側(高倍率・足切り実施)へ勢いよく戻ってくる力が働くと考えるのが自然です。
「前回は安全だったから、今回もその近くに立っていれば安全だ」と思って油断していると、戻ってきた振り子に弾き飛ばされてしまいます。過去1年だけでなく、振り子の動き全体を見て、厳しい状況(右側の振れ)に備えた準備をしておくことが、合格への命綱となります。