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以下の記事は2014年時の記事です。

Vol.17 「ノロウイルスによる感染性胃腸炎」

感染性胃腸炎とは、ウイルスや細菌などを原因とする胃腸炎の総称。

特にノロウイルスを原因とする場合、学校や社会福祉施設など集団生活の場で大規模な流行となることもあり、ピークを迎える冬場には注意が必要。

1~2日間の潜伏期間を経て、典型的には、嘔気・おう吐、下痢・腹痛、37℃台の発熱がみられる(症状の程度には個人差がある)。症状が続く期間は1~2日と短期間。

感染症胃腸炎の原因となるウイルスには、「ノロウイルス」、「ロタウイルス」、「サポウイルス」、「アデノウイルス」などがあり、主な症状は腹痛・下痢、おう吐、発熱。「ロタウイルス」、「アデノウイルス」による胃腸炎は、乳幼児に多く見られる。

これらの胃腸炎は、症状のある期間が比較的短く、特別な治療法がないことから、ウイルス検査を行わず、流行状況や症状から「感染性胃腸炎」と診断されることもある。

ノロウイルスとは
1968年、米国のオハイオ州ノーウォークという町の小学校で集団発生した急性胃腸炎の患者のふん便からウイルスが検出され、発見された土地の名前を冠してノーウォークウイルスと呼ばれた。
1972年に電子顕微鏡下でその形態が明らかにされ、このウイルスがウイルスの中でも小さく、球形をしていたことから「小型球形ウイルス」の一種と考えられた。その後、非細菌性急性胃腸炎の患者からノーウォークウイルスに似た小型球形ウイルスが次々と発見されたため、一時的にノーウォークウイルスあるいはノーウォーク様ウイルス、あるいはこれらを総称して「小型球形ウイルス」と呼称していた。
ウイルスの遺伝子が詳しく調べられると、非細菌性急性胃腸炎をおこす「小型球形ウイルス」には2種類あり、そのほとんどは、いままでノーウォーク様ウイルスと呼ばれていたウイルスであることが判明し、2002年8月、国際ウイルス学会で正式に「ノロウイルス」と命名された。もうひとつは「サポウイルス」と呼ぶことになった。
ノロウイルスは、表面をカップ状の窪みをもつ構造蛋白で覆われ、内部にプラス1本鎖RNAを遺伝子として持っている。ノロウイルスには多くの遺伝子の型があること、また、培養した細胞及び実験動物でウイルスを増やすことができないことから、ウイルスを分離して特定する事が困難となっている。特に食品中に含まれるウイルスを検出することが難しく、食中毒の原因究明や感染経路の特定を難しいものとしている。
ノロウイルスの感染経路
ノロウイルスによる感染性胃腸炎は、ヒトからヒトへの感染と、汚染した食品を介しておこる食中毒に分けられ、次のような感染経路がある。
● 感染した人の便やおう吐物に触れた手指を介してノロウイルスが口に入った場合
● 便やおう吐物が乾燥して、細かな塵と舞い上がり、その塵と一緒にウイルスを体内に取り込んだ場合
● 感染した人が十分に手を洗わず調理した食品を食べた場合
● ノロウイルスを内臓に取り込んだカキやシジミなどの二枚貝を、生または不十分な加熱処理で食べた場合
ノロウイルスは、100個以下の少ない量でも感染が成立する感染力の強いウイルスである。症状のある人の便やおう吐物には、大量のノロウイルス(便1g中に1億個以上、おう吐物1g中に100万個以上)が含まれているので、扱う場合には十分な注意が必要となる。
感染性胃腸炎の治療
ウイルスを原因とする感染性胃腸炎への特別な治療法はなく、つらい症状を軽減するための処置(対症療法)が行われる。乳幼児や高齢者では下痢等による脱水症状を生じることがあるので早めに医療機関を受診することが大切。特に高齢者は、誤嚥(おう吐物が気管に入る)により肺炎を起こすことがあるため、体調の変化に注意しなければならない。