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以下の記事は2013年時の記事です。

Vol.18 「SFTS 重症熱性血小板減少症候群」

屋外に生息するマダニが媒介するウイルスが引き起こす感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS:Severe fever with thrombocytopenia syndrome)」で2013年2月現在、日本国内で5人の死亡が報告された。厚労省は、現時点で過去に感染して亡くなった疑いがある人が、あと5人いるとしている。専門家は、詳細な感染経路については分かっていないが、流行が急拡大しているわけではないとして、冷静な対応を呼び掛けている。

SFTSウイルスを媒介するのは、春から秋にかけて野山で動物の血を吸うマダニと考えられている。感染から6日〜2週間の潜伏期間を経て、発熱や嘔吐(おうと)、下血などの症状が表れ、血液中の白血球や血小板の数が減少して全身状態が悪化、死に至る場合もある。中国ではフタトゲチマダニという種からウイルスが見つかった。中国ではかなりの数の死者が出ているもようで推定致死率は10~30%と幅があるが、最近は十数%との見方が強まっている。 厚労省は、日本脳炎や狂犬病などと同じく4類感染症(動物又はその死体、飲食物、衣類、寝具その他の物件を介して人に感染し、国民の健康に影響を与えるおそれのある感染症)に指定した。

マダニ類は、固い外皮に覆われた比較的大型(吸血前で3~4mm)のダニで、主に森林や草地などの屋外に生息している。広くアジアやオセアニアに分布し、日本でも全国的に分布している。マダニ類の多くは、ヒトや動物に取りつくと皮膚にしっかりと口器を突き刺し、数日から長いもので10日間も吸血する。無理に引き抜くとマダニの口器が皮膚内に残ってしまい悪化するため、吸血中のマダニに気づいたときは専用ピンセットで取り去るか、周囲の皮膚ごと切除する。他の感染症も考え、できるだけ病院で処置する必要がある。

日本で死亡した4人のウイルスは、遺伝子配列が中国のウイルスとは異なっているため、日本にもともと存在するウイルスであると考えられる。SFTSを症状だけで他の病気と区別することは難しい。そのため、SFTSの患者は昔からいたにもかかわらず、風邪などと診断され見過ごされてしまっていた可能性が高いという。

現在のところSFTS ウイルスに対して有効な抗ウイルス薬やワクチンはないため、対症療法が主体となっている。