以下の記事は2013年時の記事です。
Vol.13 「新型コロナウイルス感染症」
2012年9月25日、世界保健機関(WHO)は重篤な呼吸器不全と腎臓機能の低下を急激に引き起こす新型コロナウイルスが発生したとして、症例の診断基準を発表し流行に備えた警戒強化を各国に呼びかけた。
コロナウイルスは、ヒトや動物に病気を引き起こすことが知られている。ヒトがかかった場合、普通の風邪を起こすものから、重症急性呼吸器症候群(SARS)まで様々な病気を起こすものまでが含まれる。
確定診断された症例に共通している症状は、急性の重症な呼吸器症状で、発熱、せき、息切れや呼吸困難を伴う。これまでの臨床的な情報では、感染するとほとんどの場合に肺炎を起こす。一部の症例では腎不全や死亡に至った。ただし、現在のこの感染症の情報は、限られた数の症例に基づいており、追加情報と共に変わる可能性があることに留意しておく必要がある。
これまで、人間がこのウイルスにどのようにして感染するかは分かっていない。ウイルスの自然界での存在場所、感染につながる曝露の種類、感染する経路、臨床的な病像と経過について調査が行われている。
ヒトからヒトに感染するかどうかについては、現時点では明確には分かっていない。同じ家族内で患者が発生していることから、限定的なヒトからヒトへの感染の可能性も考えられる。しかし、複数の患者が発生した家族では、家庭や職場で、同じ感染源に曝露した可能性もある。
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