受験生へのメッセージ

東浦 菜弓 さん 2010年度東京医科大学他合格(09年度昼間部在籍)

 2014年11月30日(日)にレクサス卒業生の東浦菜弓さんが講演を行いました。東浦さんは、社会人を経験し、理系科目ゼロからの再受験でありながら、1年でみごと合格を果たされました。入試直前のこの時期をどう過ごすか、再受験は実際どうだったのか話してくれました。下記はその全文を書き起こしたものです。

社会人からの「再受験」

1年でみごと合格を勝ち取った


東浦 菜弓 さん
2010年度東京医科大学他合格
(09年度昼間部在籍)

 東京医科大学5年生(2014/11/30現在)の東浦菜弓と申します。本日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。

 今ご紹介いただいたとおり、私は立教大学の英文科を卒業して、就職しておりました。その後もう少しやりがいのある仕事がしたいという気持ちが強くなって、医学部を受験しようと決めました。私のような再受験した者が同じ予備校にいたということで、この経験が少しでも皆さんのお役に立てるように、今日はお話したいと思います。

 パンフレットに載っているのでご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は文系だったので数学はⅠAまでしか高校では学んでおらず、理科も全くやっていない状態のスタートでした。最初このレクサスの門を叩いたとき、面談をしてくださった先生から「本当にやりきる覚悟があるのか?」とかなり厳しく言われて、生半可な気持ちじゃ駄目なんだと思ったのを今でも覚えています。

 入学して最初の頃は、本当に何もわからない状態でした。数学のプレ学習で渡されたプリントは足し算から。化学は元素記号も分からない。そういう状態のスタートでしたが、とにかく一年間、このレクサスでがんばってみようと思っていました。もう6年前のことと思うと懐かしく思います。

 毎日の勉強をどのように進めていたかですが、私は本当に最初は全然、何もわからなかったので、とにかく「授業中に授業をしっかり聞いて、自習時間にその復習をする」ということに集中しました。レクサスでは課題を次から次へともらえるので、それをきちんとやる。なんとなくこなすのではなくて、しっかりと理解することを心がけました。それで復習には時間をかけていましたが、それ以外特別なことは何もしていません。言われたことをきちんとやること、一度解いた問題を理解すること、それを意識してやっていただけです。

 たぶん皆さんの中には、受験が近づいてきて、もっと新しい問題をやりたいと思ったり、初見の問題をやりたいと考える方もおられると思います。私の周りにもそういう子たちはいました。少しできるようになると、みんな新しいテキストに手を出すんですね。けれど、受験が終わってから思ったことは、やっぱり基本や基礎が一番大事だということでした。同じテキストを何回もやって、問題も解き方も覚えてしまうぐらいになっていても全然いいと思います。レクサスから渡されたテキストを中途半端にして新しいテキストに手を出すより、同じテキストを完璧にやりきることが私は合格への近道だと思います。

 この時期、10月くらいから入試本番にかけて、私は不安を感じていました。1年という短い時間だったこともあるし、なかなか模試の成績が上がらなかったということもあったので。私は数学が本当に苦手で、この時期でもたぶん偏差値40くらいしか取れていませんでした。積分が分かりませんと言って、数学担当の大谷先生の前で泣いたのを今もよく覚えています。本当にこのままで合格できるのかと、毎日不安でした。皆さんの中にも不安を抱えている人がいると思いますが、皆さんそれぞれ一生懸命やっている以上、不安になるのは当然のことだと思います。だけど、不安だとしてもしっかりと勉強をする。不安だ不安だと言うだけで何もせず、ただ悶々と時間を過ごすのはとてももったいないことです。不安だからこそ今の皆さんには、毎日の勉強をコツコツやってほしいと思っています。

 過去問については、先ほど原さんがおっしゃっていたのと同じで、主に大学ごとの出題傾向を知るために利用していました。問題数がどれくらいあって、どれくらいのペースで解けばいいのかということを把握するために、一年分か二年分だけやりました。もちろん、余力があるならもっとやるに越したことはないとも思います。ですが私は、新しい問題や赤本の過去問を解いて「わからない、どうしよう」とさらに不安に思うよりは、目の前に与えられているものをしっかりやった方がいいと思って、そのとおり実行していました。
 最後になりますが、皆さんに伝えたいのは、わからないことをそのままにしないことです。一度わからなかった問題は、また絶対どこかで出てきます。一回の受験で、五校、六校と皆さんたくさん受けると思いますが、どこかの大学で出た問題が、他の大学でも出たりします。そのとき確実に得点するために、分からないことが出てきたなら、そのままにしない。なんとなくわかったつもりにならないで、しっかりと理解することが重要です。先生たちに質問して終わるのではなく、理解し、自分でアウトプットできるようになるまで、やりきることを大切にしてほしいと思います。

 皆さんは医学部に入りたいと思ってここにいらっしゃると思いますが、今もっとも大事なのは「医者になりたい理由」よりも、君たちが医学部に入るために「今、何をするか」ということだと思うのです。志望動機も、将来的に何をやりたいかということも大事です。でも、今あなたたちがやらなければならないのは、目の前のことをしっかりとがんばるということです。自分自身に言い訳はしないでほしい。たとえば、今日はちょっと具合が悪いから早く帰ろうとか、眠いから寝てからやろうとか。人間はつい自分に甘くなって言い訳してしまうものですが、この一年間くらいは自分に胸はって、やりきった!と思えるくらい、一生懸命がんばってほしいと思います。入試に限っては、努力は嘘をつかないと私は思っています。努力した分だけ成績も伸びるし、絶対に最後は、合格につながっていると思います。

 私はここに来なかったら絶対に一年間で合格することはできなかったと思っています。時には本当にこのままでいいのかな?と思うときもあるかもしれませんが、レクサスの先生たちは何十年もやってきた医学部受験のプロです。私たちのような医学部受験生を数多く見てきているので、最後まで信じて、一緒にがんばってほしいと思います。

 これから体調管理も難しくなる時期ですが、あと三ヶ月~四ヶ月で結果が出ます。ここからがんばれなくなる人はそのまま失速してしまうかもしれない。でも、ここから一生懸命、最後まで自分に言い訳しないでがんばれた人は、絶対につながっている道があると思います。気を抜かないで、大変だとは思いますが、この時期をしっかりと乗り越えてください。本日はありがとうございました。