熊本大学医学部合格者インタビュー

2016年熊本大学医学部他合格 河島 孝大さん合格体験談

早稲田を卒業してそこからできることで、自分は何をやりたいんだろうと考えました。

熊本大学医学部合格

―熊本大学医学部合格おめでとうございます!

ありがとうございます。

―1 次合格を含めてどの大学に合格したのか。まず、1次合格から聞かせてください。

愛知、岩手、杏林、日大、近畿、大阪医科大学あと東京医科のセンターです。

―7大学。そんなにいっぱい1次合格取るのはすごいですね! 最終合格は?

最終合格は、愛知、杏林、日大…そして熊本大学です。

―岩手がそろそろまわってくるんじゃないですか?

岩手の2次は受けなかったです。あとは、大阪医科が補欠でまわってきました。

―すごいですね。 河島君は再受験だったということを聞いているんですけど、高校卒業してからいままでどういうふうに過ごしてきたのか聞かせてもらえますか?

 高校を卒業して大学目指したときは文系で、S予備校で一浪して早稲田の文学部に入りました。早稲田は2年の夏まで通って、そこから医学部を目指して秋から翌年1月まで自分で勉強しましたが、医学部は合格できず。これが去年の3月頃で、そのあとレクサスに1年間お世話になって医学部合格、という感じですね。再受験2浪…になるのかな?

―早稲田入るのに1年浪人したんですね。高校時代の話も聞かせてください。

高校は硬式野球部に入っていました。結構進学校だったんですけど、その中では成績良くなかったですね(笑)。

―野球に一生懸命だった、のですね。

はい。3年の夏まで。1年浪人して大学に行くつもりでした。高校がそういう雰囲気で、だいたい浪人が普通な感じ。

―最初に浪人したときに勉強した科目は? 結果的に早稲田の文学部に入学しているけど、私立の文系を目指していたのですか?

いえ、国立を目指していました。早稲田に行くことになりましたけどね(笑)。文系だったので数学は数Ⅰと数Ⅱ。あと、生物Ⅰっていうやつですかね、一番簡単なやつ。あとは英語、国語と社会という感じでした。

―すると、理系の科目というのはそれほど勉強はしなかった…。

そうですね。当時は完全に文系でしたし、化学はやったことなかったです。高校のときも化学の授業はあったんですけど、ほとんど勉強しなかった。何もわからない状態でした。

―浪人して早稲田へ進学。でも早稲田も1年半で辞めて医学部を目指した。そのきっかけは何だったのですか?

高校のときから、「医者ってかっこいいな」みたいな憧れがあったんですけど、やっぱり責任が重いみたいな大変なイメージがあったので、「僕なんかには務まらないな」と、諦めていました。文系が得意だったからそのまま文系のほうが楽だったですしね。早稲田入るときも、将来何がしたいとかでもなく、適当に就職できればいいなって考えで入って。でも、大学2年生になって将来どういう職業に就くかを想像してみたとき、早稲田を卒業してそこからできることで、自分は何をやりたいんだろうって考えたんです。そのとき「やっぱり、医者いいな」ってまた思い始めました。

―職業としての医師を意識しだしたわけですね。

そうですね。まず「いまから始めればまだ間に合うかな? 遅くないかな?」と思いました。そのとき大学2年生でしたけど、「いまよりちょっとでも遅くなったら医学部を目指すのは厳しくなるかもしれない。始めるとしたら今しかない!」という感じで。

―そもそもなぜ医師を目指そうと思ったのですか? ご家族の影響?

かっこいいなって思って。TV のドキュメンタリーのイメージそのままで(笑)。父親は医者ですが、僕の兄弟は普通に会社員ですし、親の影響というわけではないと思います。

―2年生の途中まで早稲田に通い、やめて医学部を目指すとなると、相当勇気のいる決断だったと思うんですけど、それはなにか突き動かされるような出来事があったのでしょうか? TV のドキュメンタリーだけ?

その頃新聞社でバイトしていたので、マスコミに就職しようかな…という気持ちもありました。でもマスコミの現場を実地で見て、「ああ…こういう感じか…」というがっかり感が正直あって、「このまま普通に就職していいんだろうか?」と考えました。そこで1回立ち止まって考えて、「やっぱり医者、かっこいいよな…」と(笑)。かっこいいからって動機は良くなかったですかね?

―いや、「かっこいい」と思うこと、それは動機としては重要なことだと思います。 そのあと、早稲田をやめて自分で勉強を始めたけれど、数Ⅲはやっていなかったし、化学もほとんどやっていない。生物も最初のところをちょっとやったぐらい。当然それらを何とかしなければいけないと考えたと思うのですが、早稲田をやめてからレクサスへ来るまでの間、どういう勉強をしていたのですか?

大学をやめてから一人で勉強していたわけですけど、まず英語は得意だったのでそれはちょっと置いておいて、化学をイチからやって…。

―化学をイチからやって…と言うお話ですけど、教材は何を使いましたか?

名前忘れましたけど、河合塾かなんかの参考書を使ってやりましたね。数学は数Ⅲをイチからやらなきゃと思ったのでチャート式。

―自分なりに工夫した結果、実際の受験はどうでしたか?

最初は私立医学部を何校も受けるつもりでした。国立も文系の教科ならまぁまぁできましたから一応センターも受けてみようかなと思ってました。だけど、2、3ヶ月勉強した時点で、「あれ?これ間に合わないかも…?」と思い始め、12月に入った頃には「もうこれ絶対間に合わない!」と (笑)。その時点で化学はもう諦めました。帝京大学が英語と国語と生物で受けることができて3日間受けられると聞いていたので、生物だけしっかりやっておけばなんとか帝京に受かるんじゃないかと英語・国語・生物に絞って勉強したんですけど…。でもダメだった(笑)。

―なるほど。それで、もう1年真剣に医学部受験に取り組もうと思っていろいろと予備校を探した。どうやってレクサスを見つけたのですか?

いろいろと探したわけではないんですけどね。レクサスの合格者インタビューの記事で、「文系からの医学部再受験」みたいな話、ありましたよね。

―東浦さん(立教大学卒業後に社会人を経て東京医科大学入学・2009年度レクサス生)のこと?

そうそう、東浦さんだ。その東浦さんのインタビュー記事を予備校を探し始める前からネット検索で知っていて、レクサスっていう予備校の存在は知っていたんですよ。それで、春に予備校を探し始めるときに、レクサスの説明会に行ってみようと思って話を聞きに行きました。そうしたら朝の9:30から夜の21:30 までみっちり12時間勉強させられるって言われて、なんかいいなって思いました。

―いいなって思ったのですか(笑)。ではレクサスのシステムについては何も知らずに説明会に来たのですね?

いや、ホームページを見て軽く予習…というか、厳しいんだ、というのはなんとなくわかりました(笑)。

―でも早稲田に行く前はS予備校だったでしょう。どうしてS予備校みたいな大手予備校じゃなくレクサスを選んだのですか?

僕は文系からの医学部再受験なので、できる科目とできない科目のギャップがすごかったんですよ。じゃあできない科目をフォローしてくれるのかどうかと考えたら、医学部専門予備校が強そうだなあと。大手がどういうシステムなのかは知りませんが、なんとなくほったらかしにされるっていうイメージがあったので(笑)。実際、レクサスの夜間指導では質問したい時に質問することができてよかったです。

―ほかの医学部専門予備校との比較は?

正直、どこもそんなに変わらないかなと思ってました。だいたい合格者の数なんかもそんなに違わないから、それなら早めに決めちゃったほうがいいかなと思って決めちゃったんですよね。あと、医学部専門の予備校はほかにも探したんですけど、結局説明会に行ったのはレクサスだけ。その説明会で話を聞いて、「ああ、なんかいい感じだ」と思って、それでもう決めちゃいました。

―最初にレクサスに来たのはいつ頃?

3月の上旬くらいですかね。そこですぐに入学を決めて、基礎学力テストを受けて…。そのあとはプレ学習でしたね。プレ学習は最初の2、3日くらいは来てましたけど、そのあと用事があって行けなくなっちゃった。でもちゃんとプレ学習課題をもらって家でやってましたよ。

―4月に授業が始まって、コースは最初からAでしたね。

そうですね。英語と生物は、前回の医学部受験で目標を帝京に絞ったあとに結構勉強したので、それでA2になったのかな。あまり勉強していなかった数学はA4、化学もA4でしたね。

―君は数学をほとんどやってなかったんですよね。数学のテキストは難しくなかったですか?

数Ⅰ、数Ⅱはセンター受験したのでそれなりに準備はしていましたけど、数Ⅲは少しやっただけでしたからほとんどダメ。予習をやっても全然解けなかったので、復習をしっかりやろうと思っていました。あとは夜間指導ですね。復習した知識を使って与えられた夜間指導課題を初見で解くことができるか、それを繰り返しやりました。数学に関しては「早めにやらないとやばくなるな、夏までには人並みにはできるようにならないと」という危機感があったので、夏までは数学を中心にやっていました。

―よく先生に質問に行っていましたね。

数学はよく質問しに行きましたね。大谷先生とか村松先生、清水先生…、いろんな先生に質問しました。レクサスは質問に対応してくれる先生が大勢いたのですごく良かったですね。最初の浪人時代は大手の予備校にいましたけど、文系は得意だったこともあってあんまり質問に行かなかったんです。「そんなに人に面倒見てもらわなくても自分で何とかなるよ」って思ってました。でも数Ⅲとか化学がわからないとなると、特に数学は質問しに行かないときつい。一人ではやはり無理でしたね。

―化学はどうでした?

化学は解き方さえわかったら、数学に比べて悩むことはなかったので、とにかく同じ課題を繰り返しやってましたね。

―河島君の場合、英語と生物はそれほど心配していなかったんですけど、やっぱり数学と化学、特に数学ですね。夏までは数学中心にやっていたということだけど、具体的にはどういうことに気をつけて勉強をしていましたか?

そうですね…。予習ではパッと見て「わかんないな」と思っても、授業で「あ、そういうことか!」って感じで理解して、復習ではしっかり解けるようにしていました。小テストで同じような問題が出るので、そこでしっかり点数を取れるようにすることも目標としていました。テキストの問題は初見でできなくてもしょうがない、だけど授業をちゃんと受けて、復習で確認して、課題のプリントでしっかり理解して解けるようにしよう、と心掛けていましたね。それは前期だろうが夏期だろうが後期だろうが変わらずやっていたことで、夏になったからとか、秋になったからそれぞれ違うことをしようとかいうことは思わなかったです。いつでも同じことを繰り返しやっていました。

―後期になってなにか気付くことはありませんでしたか。例えば数学の問題を見るときに、見方がちょっと変わった…とか。

数学は、前期から復習を重視してずっとやっていたので、後期になってちょっと簡単な問題が入ったこともあって、パッと見ただけでなんとなく解けそうだってわかるようになりました。

―実際やってみてどうでした?

解ける問題もありましたね。他の教科もちゃんとやらなければいけないので、そんなに予習にじっくり時間をかけられなかったですけど、予習の段階で「あ、解けそうだな」と雰囲気だけ見て、授業を聞いて復習でしっかりマスターするというスタンスは変わらなかったですね。

―化学も同じようなスタンス?

化学は、問題集もらって繰り返しやってましたね。

―入試直前期の過去問は?

過去問はほぼやってないですね。参考程度に、傾向を掴むくらいの感じでした。過去問といえば沼山先生には赤本の使い方について教えてもらいましたよね。まず自分の受ける大学の入試ではどれくらいの時間でどの程度の量を要求されていて、難しさもどれくらいかを把握すること。それで一番点数を取れるようにするにはどういう順番でやったらいいか。まずそういう考えからだって。赤本を使ってシミュレーションをしろとも言われたので、赤本は傾向を掴むための利用にとどめました。正直、問題集も過去問で構成されていて、やらなければいけない、解けないといけない必須問題とかを厳選して集めているわけですよね。赤本よりもそっちの問題集をやったほうが効率がいいなって思いました。赤本だと解けなくてもいい、捨てていい問題とかもそのまま載ってますけど、それを自分で見極めることは難しい。赤本をやるのは効率的じゃないなと思いますね。

―それが問題なんですよね。やらなければいけない問題と、捨てていい問題の区別をつける。取るのは満点じゃなくて、合格点ですからね。

捨てられるか捨てられないかの判断は、やはり自分ではしづらいですからね。それなら信用できる問題集をやったほうがいいかなと思いますね。

―レクサスでやれと言った問題集ですね。確かにそれをやったほうがずっと効率はいいですよ。それを理解してやれるかどうかが重要なんですけどね。

化学も数学もそうですけど、練習の段階で応用問題を解いたら、その問題は理解できます。でも、絶対に試験本番の試験時間中にはできないです。試験中の緊張している状態でさらに時間制限短い中だと、結局基本問題で差がつくと思う。そこさえ押さえておければ大丈夫かなと思っていました。

―基本をまず固めること。その結果が、1次合格7つ!でしょ。

そうですね(笑)。

―そうなんですよ。基本をしっかり固めること。それが一番大事なことなんです。基本をしっかりと固めるということを前提として、点数を取れる問題を落とさずにきちんと得点につなげられるか。赤本に載っている捨てるべき問題に一生懸命時間をかけるのではなく、絶対落としてはいけない問題でしっかりと得点することができるか。それが一番効率的なんです。 レクサスへはどうやって通学していました? 実家住まいでしたっけ?

早稲田で一人暮らししていて、電車で通っていました。早稲田大学に通っていたころから住んでるアパートです。朝はギリギリに起きて授業もギリギリ5分前くらいに教室に入って…。

―そういうことをインタビューで言わないでくださいよ(笑)。

いや、これには理由があって…。僕は朝早く起きたとしてもダラダラしちゃうんですよ。だけど限界まで寝れば時間を有効活用できるかなと(笑)。冗談を抜きにしても21:30までレクサスで勉強して家に帰っても、眠くなる25:00頃までは勉強していました。日曜日も基本的にはずっと勉強していました。僕は再受験で周りの受験生よりも一歩も二歩も出遅れている状態なのでなんとか取り戻したいと思って…。

―なるほど。君たち再受験生の覚悟が違うというか、本当に腹をくくっていると思うところはそういうところですね。再受験生は安定していたはずの仕事なり大学生活なりを捨てて、あえて退路を断って医学部再受験に臨んでいますものね。

僕なんかは1回大学に行ってるわけですけど辞めてまでして、その状況でちょっとした空き時間でも自分が受験勉強していなかったら「何やってるの?」ってことになりますよね。「何やってるの?勉強するために大学辞めたんじゃないの?来年どうするつもりなの?」っていうその気持ちが怖くてずっと勉強していたという面もありました。そういう意味で前の受験勉強の時とはかなり違っていました。それに、今年、早稲田の同級生が就職活動を頑張っているんです。そんな同級生が頑張っているときに、自分もいい加減なことはできないなっていう、そういう危機感もありましたね。

―受験勉強中に行き詰ったことはありましたか?

数学ができないな、と思うことはありましたけど、それを悩んだところで勉強するしかないですからね(笑)。そこは悩んでもしょうがないと思っていました。悩んだら勉強するしかないと。

―レクサスで良かったと思う点、良くなかったと思う点を教えてもらえますか?

9:30~21:30まで強制で勉強させるシステムは良いと思います。やはり、自分で自分に厳しくしようと思っても、疲れていたりすると自分で限界を設定しちゃうんですよ。18時になったらもう帰りたいと思っちゃうんですよね。でも21:30までは勉強しなきゃいけないっていう縛りがある。そういう縛りがあるのは良かったですよね。あと、さっきも言いましたけど先生が多いので質問しやすいのが良かったですね。良くなかった点…。というか僕の場合、夜間指導中にちょっと寝たいと思うときがあって、15分くらいでいいんですけど仮眠したかったです(笑)。ちょっとでも仮眠できればその後集中できますから。そうじゃないとビクビクしながら寝ることになりますから(笑)。

―結局寝ちゃうのか(笑)。寝てる生徒はいないかと見回っていたけど、河島君が寝ていたという記憶はないですね。うまく寝ていたのかな(笑)。
 本番の試験では受験会場に必ず持って行ったものはありましたか? 会場へはどれくらい前に着くようにしていたの?

そんなに早くには行ってなかったですね。それでも40~50分前には行っていたかな。必ず持っていった物は、受験票とか、あとは直前に見直せるような単語帳とか。

―大学の入試担当の先生を招いたまるごと相談会には参加しましたか?

まるごと相談会は参加しました。大学の先生の話も聞きましたけど、レクサス卒業生の現役医学部生に話が聞けたのが良かったです。やはり実際の医学部生と直接話すことができるのはためになります。どんな勉強をしていたのか、レクサスの上手な利用方法とか、どんな大学生活なのかとか。まるごと相談会でももっと医学部生に相談できるブースを拡大したほうがいいと思いますね。

―なるほど、改善していきたいと思います。ありがとう。
そして改めて医学部合格おめでとう! 立派なお医者さんになってください。

ありがとうございます。がんばります!