現役東大理V生のブログ
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  • 現役東大理V生のブログ〜大学生活編Vol.69〜
  • 5月(大学生活)
  • 病院実習には2週間の予備週が設けられていて、病気なり何なりで欠席せざるを得なかった科目の埋め合わせに用いるのですが、僕の斑ではぴったりGWにくっついてしまい、連休というか長期休暇になっておりました。春休みがあったばかりですし、さすがに今回は帰省も自粛して、部屋に籠って勉学に精進しております。
  • というのも、連休直前に回った救急部、いわゆるER(Emergency Room)での体験がきっかけです。そもそも当たり前の事として、病気は症状を引き起こすわけですが、「病気1はAという症状、病気2はBという症状……」みたいに、医学部の講義では病気→症状の括りで教わるのが普通です。病院実習もほとんどは入院患者さんを対象にしており、すでに診断がついている以上、病気→症状の順番は変わりません。しかしながら実際の臨床では全く話が違うわけで、症状をもとにして病気を見つけ出すことをしないといけません。そして救急部はまさしく、そうした症状→病気の過程に特化した部門と言えると思います。
  • 病気と症状の関係が単純な一対一対応でない以上、これまでとは違う、症状→病気の枠組を作っていくのはなかなかに大変です。もともとある縦糸(ここのところの強度も怪しいですが)に、横糸を通していくようなものです。たとえば腹痛を起こす病気はほんとうにたくさんあって、胃腸はもちろん肝臓でも膵臓でも腎臓でも、心臓の痛みがお腹に出ることだってあります。痛みのもとは内臓に限らず、筋肉や皮膚でも、もちろんただの思い込みの可能性だってあります。腹痛に限らず頭痛でも胸痛でも、あるいはめまいでも浮腫みでも呼吸困難でも、そういう症状のいちいちに対して原因となりうる病気のリストを作っておく必要があります。想定していない病気を診断することはできません。
  • リストでは(見逃したら死んでしまう)緊急性と、(普通よく見られる)Commonさが重要な軸になります。最終診断がありきたりな盲腸になるにしても、その過程では心筋梗塞をはじめとする死ぬ病気を評価しないといけません。リストはそのままだと項目が多すぎて使いづらいため、患者さんの年齢なり発症様式(突然か徐々にか)、随伴症状などを元に下位分類を作っておきます。リストを頭に置きながら、問診や身体所見や各種検査を材料に、項目ごと可能性を上げ下げしていき、最後に残ったのが犯人というわけです。こういうわけで、臨床診断はしばしばシャーロックホームズに例えられます。(あくまで「臨床」診断で、確定診断にはより高度な検査を要する場合もあることに注意です)
  • リストを持ってしかもそれを使いこなさないといけないわけで、GWに毛の生えた程度で習得するのは無理なことこの上ありませんが、素朴に格好いいと思いますので、まあ地道にやっていこうと思います。
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