私立医学部再受験情報

医学部再受験の道のりは非常に険しいものですが、決して道が閉ざされているわけではありません。

私立大学医学部について

大学によって再受験生への対応が異なる私立医学部

 私立大学医学部は国立大学医学部に比べれば、再受験生に対してまだ門戸を開いていると言えます。それでも再受験生の受け入れについては、大学によりかなり対応が異なります。これは大学に対する評価が医師国家試験の合格率と結びつくため、私立大学医学部ではこの試験の合格率を上げることを大きな目標としていることが多く、入学した再受験生が合格率にどう影響を与えるのかについての評価が大学によりかなり異なるためだと思われます。近畿大学医学部のように、点数だけで合否を決めると明言している所もありますが、一般的には私立大学医学部でも医師国家試験の合格率などを考えて、現役生や一,二浪位の受験生を重視する傾向になりつつあります。ただし一般的には再受験生に対して厳しい対応の私立大学医学部でも、成績が抜群に良い場合にはなんとかなる大学もあります。

私立医科大学 再受験寛容度
寛容 やや厳しい 厳しい 相当厳しい
近畿大学医学部
久留米大学医学部
聖マリアンナ医科大学
帝京大学医学部
日本医科大学
愛知医科大学
岩手医科大学
大阪医科大学
金沢医科大学
関西医科大学
北里大学医学部
東海大学医学部
東京女子医科大学
東邦大学医学部
獨協医科大学
兵庫医科大学
福岡大学医学部
藤田保健衛生大学
川崎医科大学
杏林大学医学部
埼玉医科大学
昭和大学医学部
日本大学医学部
慶應義塾大学医学部
産業医科大学
自治医科大学
順天堂大学医学部
東京医科大学
東京慈恵会医科大学

※上記はレクサス教育センター調べ

私立医学部の学費の減額に伴う倍率の増加

 受験する大学が再受験生を受け入れているとしても、国立大学程ではないにせよ私立医学部の難易度はかなり高くなってしまい、合格するのが難しくなっています。一部の難関校を除き合格するための目標偏差値に差が少ないため、俗に言う滑り止めになる私立大学医学部はありません。こうなったのは、医学部に対する人気が高まっていることに並行して学費の事情があります。かつては私立大学医学部の学費は高額で、30年程前ではおよそ国立大学の20倍から30倍位は必要でした。しかし最近では国立大学の学費が上がり、私立大学医学部で学費を下げたところもあるため、学費が国立大学の6倍位の私立大学医学部も出て来ています。この金額ならば親が平均的な収入であったとしても少し無理をすればまかなえるため、以前なら少なかった国立大学医学部と私立大学医学部を併願する受験生が増えています。そのため私立大学医学部合格に必要なレベルが上がり、以前ならギリギリで補欠合格できていた受験生がなかなか合格できないという現象が生じているのです。

努力によりある程度のカバーはできるが…

 合格するための目標レベルは上がり合格が難しくなってしまいましたが、要求されているのは一般的な入試問題を時間内に数多く正確に解くことです。これは努力によりある程度は対応できるものなので、誰にでもチャンスはあると言えるでしょう。ただし、気を付けなければいけないのは、全ての入試科目について一定レベル以上を達成することです。皆ができる標準的な入試問題レベル(決して易しくはありません!)の出題が多く、一科目の失敗が試験全体を駄目にしてしまうことがあるため、全教科についてまんべんなくできなければいけないのです。また一科目の失敗を他の科目で補ったり、一科目を突出した成績にして合格を狙うということはできません。さらに試験における問題数が多く、出題範囲が広くなり、受験する大学の数も多くなる傾向があるので、特定の分野に絞った勉強やヤマを張るという勉強も通用しません。全教科共に全分野についての完全な基礎力がないと合格できないのです。代表的な問題が解けるため模擬試験の成績は取れて、この部分がおろそかになっているため実際の私立大学医学部入試で合格できない受験生が増えているので要注意です。

一次試験の結果が最重要 ボーダーギリギリでは難しい

 私立大学医学部受験では学科試験を一次試験として、入学定員の約10倍から20倍の受験者を数倍に絞ります。この絞られた一次試験合格者に対して、面接や小論文などの二次試験を行うのが一般的です。二次試験の結果はほとんど一次試験の結果で決まってしまい、面接や小論文の結果がよほど良いか悪いか、地元出身であるかなどで若干の番狂わせがある程度だと思われます。再受験生の方に注意しておきたいのは、一次試験の合格は必要ですが、ボーダーラインギリギリの一次試験合格では最終合格が難しいということです。補欠などが発表されても、もともとボーダーラインギリギリの受験生には最終合格はまわりにくいですし、再受験生の場合はさらにまわりにくくなります。これは自分が試験官になったと仮定して考えていただければご理解いただけると思いますが、同じような成績を取っているなら、短時間でそれを達成できた方の評価が高くなってしまうのです。廻り道をしてきたならば、廻り道の理由を試験官に納得させて、むしろそれにより合格させたくする位のことが必要ですが、実際にはそれは難しいことなので、同じ成績に現役や一浪位の受験生と再受験者が並ぶと、たいていは再受験生に対して厳しい結果となってしまうのです。ですから一次試験を合格することは大事なのですが、再受験生はボーダーラインよりもかなり上での一次試験合格を目指してもらいたいのです。

やはり厳しい面接試験

 また面接でも、そこまでの経緯や再受験をすることになった理由などについて突っ込んだ質問をされますし、場合によってはかなり圧迫的な面接になる場合もありますので覚悟が必要です。特別な良い印象を与えられなくても、無難に終われば良しとします。多くの大学の二次試験面接において再受験はやや不利な条件として扱われるつもりで、色々な質問を想定し、それに対して答えをきちんと準備して、模擬面接などで入念に練習しておきましょう。