レクサスのおすすめ参考書・問題集

化学・生物編

1.私立医学部受験の学習目標

 一部の難関私立医学部の受験を除けば、私立医学部受験で必要とされるのは難問に取り組むことができる実力ではなく、皆が解くことができる問題を全教科で取りこぼさないことである。そのため不得意科目を残さないことが重要になり、試験の平均点も高い傾向にあるため、よく言われる得意な科目の成績をさらに伸ばして不得意科目をカバーするという方法は一般的には通じない。具体的な偏差値で言えば、河合塾の第三回全統記述模試で全教科の偏差値60前後以上が一次試験合格の目標となり、一教科でも偏差値が50を切るレベルの科目が残ると一次試験の合格が難しくなる。

2.私立医学部受験の学習計画

 学習目標の皆が解くことができる問題を取りこぼさないという観点から、全分野の基礎の確認や標準問題の演習の部分を完全にすることが求められる。そのため、基礎で不完全または未履修な部分が残っていたり、標準問題の演習が不十分なら、学習計画の前半にそれらに対する対策を据えなければならない。
 過去問や代表的な入試問題を中心に取り扱った入試問題演習書は、全範囲について基礎が身につき標準的な問題がこなせるようになってから取り掛かること。 以上より学習計画の流れは以下のようになる。

学習計画の流れ

3.具体的なおすすめの参考書・問題集

おすすめ参考書・問題集

化学

参考書
①文英堂 大学入試の得点源 有機・無機
レベル:全てのレベル
使用時期:全ての時期

入試の化学において、有機化学についてはこの本の内容が必要最低限、無機化学についてはこの本の内容が十分なものになっている。有機化学と無機化学については、これらの本で勉強を始めたり、復習してみるのは一つの方法である。

②三省堂 化学の新研究
レベル:全てのレベル
使用時期:全ての時期

この本は詳しい知識や、反応機構やその理論的な背景などまで解説するような本格的な参考書で、細かい部分が気になり調べたいときに英語の辞書のように使うことが多い。何でも調べることができて便利で手元に欲しい本だが、この本を中心的に使って勉強することは、時間が掛かり過ぎてしまうためおすすめできない。

問題集
①第一学習社 セミナー化学基礎+化学
レベル:1~4
使用時期:4月~10月

基礎からある程度の入試問題までも含み、オールラウンドに使える問題集で解説も詳しい。使用している医系予備校も多いが、学校用の傍用問題集のため解答を手に入れにくい。この問題集を主軸に据え、化学の医学部受験勉強を進めるのはオーソドックスなスタイルである。基礎力のない人は応用的な部分を一巡目は飛ばし、二巡目からこなすようにしていく形式で利用できる。最近国立大向けの総合問題も入れるようになってきたが、余裕がなければそこは最後の段階にまわしてもよい。

②河合塾 らくらくマスター 化学基礎・化学
レベル:2~3
使用時期:6月~9月

高校で習った化学の基礎を理解し、ある程度知識が定着している人が、基礎を復習しながら各分野の標準的な問題練習をするのに適している。この本だけでは一般的な医学部受験の入試問題には対応できないが、高校の教科書的な勉強と受験勉強をつなげるのには便利な本である。もし使うなら夏休みあたりまでに仕上げること。

③文英堂 科学計算の考え方解き方
レベル:3~4
使用時期:6月~9月または9月~11月

化学の計算問題が苦手になってしまうことはよくあるが、化学の勉強がある程度進んでいる場合は、夏休みあたりにこの本の例題を中心に勉強して計算問題の典型題を解けるようにしておくとよい。また、夏に上記のらくらくマスターのような標準的な問題を練習しているときに計算問題で苦手意識が生じた場合は、秋にこの本の例題を演習して計算問題の典型題に慣れること。この本の問題選択はかなり的確だが、ときどき問題の解法が独特なので、わかりにくいものは身近な先生に確認すること。

④駿台文庫 化学頻出!スタンダード問題230選
レベル:4
使用時期:9月~11月

化学全分野について、名前の通り一定レベル以上のスタンダードな入試問題の演習ができる本である。一つのテーマに対して扱っている問題の種類も多く、一般的な私立医学部に合格する受験生なら解ける入試問題の総演習といった中味になっている。解答も丁寧だが、上記のらくらくマスターレベルの基礎から標準レベルの問題や化学計算の典型問題を完全にマスターしていることが大前提になっているので、そのレベルの問題ができない場合は手出し無用である。この本をこなせれば、一般的な私立医学部の入試で化学が合格の足かせになることはない。

 

生物

参考書
①第一学習社 スクエア 最新図説生物
レベル:全てのレベル
使用時期:全ての時期

厳密にいえば参考書ではないが、生物で何かを勉強した後は知識を定着させるために必ず図表で視覚的に確認をしてほしい。新課程の生物は用語や内容が増え、現時点で出版されているものはまだ対応しきれていないものが多いため、本書のような詳しいものが勉強に必要となる。また問題を作る大学の先生方は、このような詳しい図表を参考にしながら入試問題を作ることが多く、それに対応できるようになるためにもこの図表が必要となる。

問題集
①数研出版 リードLightノート 生物基礎 生物
レベル:1~3(一部4)
使用時期:6月~9月

基礎から標準レベルの解説や問題で構成され、一部に入試レベルの問題も加えられている。各分野で問題の質や種類が充実し、さすがは理系の問題集で定評のある数研出版であることを感じる。この本をきちんと仕上げれば、入試問題として取り組みやすい問題を出題する大学には対応できるが、新課程の分野において問題でカバーできていない内容があったり、遺伝の問題が少ないため何らかの形で問題を補わなければならない。できればこの本を仕上げた後に、秋から入試問題演習書でもう一押し演習をしたい。

②東京書籍 Let’s Try Note 生物基礎 生物(生物は2分冊)
レベル:2(~3)
使用時期:6月~8月

生物の初学者の人が、教科書的な勉強を一通り終了させた後に使う本としては最適である。各章の解説を読むことにより以前に学習した内容を復習し、一問一答の部分で知識をきちんと覚え、標準問題に取り組めば、生物の基本がしっかりと身につき標準レベルの問題にもある程度は対応できるようになっている。この本だけでは一般的な医学部受験の入試問題には対応できないが、入試生物の土台作りには便利な本である。学校用の傍用問題集のため解答を手に入れにくい。もし使うなら、8月までには仕上げる必要がある。

③旺文社 直接書き込む 大森徹の生物 遺伝のノート
レベル:2~3
使用時期:6月~8月

新課程の教材全般で、入試には頻出する遺伝分野の練習量が少ない傾向にあるため問題を補う必要がある。この本を使うと、基本的な内容から始めて遺伝の全分野について練習の補足ができる。難易度はそれほど高くはないため、比較的短時間で終了させることができるし、この本を書いた大森徹先生はわかりやすい解説で定評があるため安心して使用できる。もし使うなら色々な教材と併用して、夏位までには仕上げてほしい。