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医学部二次試験、面接・小論文対策にも使える医療時事キーワード

以下の記事は2012年時の記事です。

Vol.10 「移植を脳死に頼れるか」

杏林大学医学部の島崎教授によれば、
『年間の脳死患者の発生数は、3,000~4,000と推定されている。厚生労働省調査によるデータでは年間1,695例と報告されている[内訳:クモ膜下出血29.7%、頭部外傷29.6%、脳出血20.4%、その他のCVA(脳血管障害)8.2%、蘇生後 (6.2%)、その他の二次性脳疾患(2.5%)、その他の一次性脳病変(1.5%)、不明(1.9%)]。
脳死者の発生場所はほとんど(80%)が救命救急センターである』
とのこと。

さらにそのうち、本人が臓器提供意思表示カードを持っていて、家族が当該判定を拒まないとき、または家族がないときに限り、脳死判定が行われてきたのです。

ですから、脳死判定の数は、かなり限定されることになります。

日本臓器移植ネットワークによると、臓器移植法(改正前)施行後(平成9年10月16日~平成19年12月末日現在)、亡くなった方が臓器提供意思表示カード(シール)を持っていたことがわかった件数は、合計1,397件です。

脳死下臓器提供 63
法的脳死判定を終了したが臓器提供に至らなかった件数 1
心停止後腎・組織提供 128
心停止後腎提供 34
組織のみ提供 591
提供に至らず 580

該当施設における心停止前連絡282件のうち、法的脳死判定を

実施せず 214
中止 4
終了 64

脳死判定を実施しなかった理由(重複回答)

脳死と診断できず 50
医学的適応外 10
家族の承諾得られず(心停止後を希望、献体希望を含む) 35
心臓停止直前の連絡 4
本人の意思表示が無効と判断 2
院内倫理委員会未承認 2
司法解剖 2
本人が眼球のみ提供の意思 1

脳死判定・臓器提供の数は、啓蒙活動やネットワークの改善などにより、ある程度増やすことは可能かもしれませんが、移植希望者数に対して圧倒的に少ないのは構造的な問題であって、如何ともし難いことのように思われます。

となれば、移植を脳死に頼るということ自体、無理があるように思えてなりません。

しかし、移植以外に助かる道のない患者さんは数多い……。

いったいどうしたらよいのでしょう。