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医学部二次試験、面接・小論文対策にも使える医療時事キーワード

以下の記事は2011年時の記事です。

Vol.07 「エイズ予防国産ワクチン臨床試験へ」

エイズ(AIDS:Acquired Immune Deficiency Syndrome:後天性免疫不全症候群)予防のための国産ワクチンとしては初めてとなる臨床試験を、国立感染症研究所などが2012年から米国で始めることが発表された(2011年1月)。

エイズワクチンは世界で開発が進められているが、実用化された製品はまだない。研究チームは動物実験でワクチンの感染予防効果を確認しており、世界初の実用化をめざす。

開発したのは、「センダイウイルス」を使ったワクチン。このウイルスに、エイズウイルスのたんぱく質を作る遺伝子を組み込んで、未感染者に注射する。体内で遺伝子からエイズウイルスのたんぱく質が作られると、エイズウイルスが感染した細胞を狙い撃ちする免疫細胞ができ、発症を予防する。

「HIV/AIDS」

AIDSは、HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)に感染することによって起こる病気。HIVの主な感染経路は、性的接触、血液感染、母子感染の3つ。HIVに感染してもすぐには症状が現れないが(潜伏期間)、徐々に免疫系が破壊され、身体の抵抗力が低下して、様々な感染症にかかったり、悪性腫瘍を生じたりする。発病したこの状態をAIDSと呼ぶ。

のちにAIDSと呼ばれるようになる病気が最初に流行したのは、1980年代初め、米国の男性同性愛者の間においてだったが、現在は、女性の感染者も多数。世界のHIV陽性者数は約3300万人と推定され、年間200万人以上がHIV/AIDSで命を落としているとされる。

感染者の約3分の2がサハラ以南アフリカに集中、とくに1990年代以降に急速な流行拡大を経験したボツワナ、スワジランド、南アフリカなどが深刻。また近年では、注射薬物の使用拡大を背景に、東アジア、東欧、中央アジア諸国でも流行が拡大している。

「センダイウイルス」

センダイウイルスは、正式名称をマウスパラインフルエンザ1型ウイルスと言い、マウスやラットに感染し肺炎を引き起こす。1本鎖RNAを遺伝子として持ち、全ゲノム配列は1980年代に決定された。

1952年、新生児肺炎の流行の際に、患者の剖検肺乳剤をマウスに経鼻接種したことにより分離された。1953年、東北大学医学部の石田名香雄によって発見され、発見地の都市名にちなんで「センダイウイルス」と命名された。

1957年、大阪大学教授の岡田善雄によって異種の細胞を融合させる作用があることが発見され、バイオテクノロジーの分野で注目を集めることになった。現在でも宿主域が広く細胞傷害性の低いベクターとして分子生物学の実験に盛んに用いられている。

「AIDS治療薬ARV」

1990年代中頃にARV(Antiretroviral:抗レトロウイルス薬)と呼ばれる医薬品が開発されてから、 HIV/AIDSへの取り組みは劇的に変化した。異なる種類のARVを同時に常時服用することによって、体内のウイルス量を低く保ち、免疫機能を正常に近いレベルにまで回復させることができるようになったため。

しかし、ARV価格の高さがネックとなって、当初、途上国でのARV治療はなかなか進まなかった。医薬品価格が高いのは知的財産権保護が行き過ぎているからだ、という批判が高まり、世界貿易機関(WTO)の「知的財産権の貿易関連の側面に関する協定」(TRIPS協定)改正の一つの契機ともなった。

近年では、インド・ブラジル・タイなどで安価なジェネリック薬が生産されていることもあって、ARVの価格は大幅に安くなった。また、HIV/AIDSを含む三大感染症対策のための資金供給メカニズムとして、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(GFATM)が設立された。人材不足、財源確保、医薬品の安定供給、耐性ウイルスの問題など、様々な課題を抱えつつも、途上国のARV治療拡大の機運は高まっている。

「ARV薬と特許」

インド特許庁は2011年1月、アボット・ラボラトリーズ社とブリストル・マイヤーズスクイブ社がそれぞれ特許申請した主要なエイズ治療薬「ロピナビル/リトナビル」と「アタザナビル」に対して、インド特許法において特許付与に値しないとして申請を棄却した。インド特許庁による今回の決定は、安価なジェネリック薬の製造を引き続き可能にする上で大きな意味を持つ。

ただ、現在欧州委員会がインドと協議を進める自由貿易協定(FTA)において、欧州委員会は「新薬データ保護期間」を導入するようインド政府に要求している。この新薬データ保護期間がインドで導入されてしまうと、たとえインド特許法特許付与に値しない薬であっても、安価なジェネリック薬の製造が妨げられてしまうことになる。

また、常時服用するということは、現在服用している薬が効かなくなった時(薬への耐性が生じた時)、あるいは患者にとって耐え難い苦痛をもたらす副作用が生じた時に、別の混合薬に切り替えることが必要となる。開発途上国ではARV薬の第一選択薬の入手手段は増えているが、別の混合薬への切り替えが必要な場合には、ほとんど選択肢は残されていない。新しいARV薬は価格が高すぎるか、入手不可能なためである。

安価なARVをいかに確保するかが、重要な課題となっている。

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