現役東大生理Ⅲブログ

東大生TMNブログ~大学生活編Vol.58~ 2014年6月

大学生活編|現役東大生理Ⅲブログ

ワールドカップです。4年前は上京直後の寮生活でテレビもなく、大学のサッカー部の同期の部屋に通いつめたものでしたが、今となっては部活も辞めてしまい、引っ越したマンションにはレグザとブルーレイレコーダー。代表のメンバーもすっかり変わってしまって、いやはや。

病院実習で学生に与えられる課題といえば、受け持ち患者さんのカルテを書く事、直近の動向についてカンファランスで発表すること、あとはクルズスと呼ばれる小講義や外部病院での実習、最後に口頭諮問です。諮問では患者さんの病歴のサマリーと、関係のある英語論文をまとめたレポートを提出するのが大体のところ。ということで、隙間時間は論文を読んでいる人が多いです。

論文といっても臨床研究のものですから、新薬が標準治療に比べてどれだけ有効か、とかそういう話です。もちろんその重要さには肯けますが、いまいち凄さがわかりにくい。これまでわかっていない生命のしくみを解明していく基礎研究の論文と違って、どうにも流れがつかめない。

とても親身な上の先生がお昼を御馳走して下さった折に、どうすれば臨床研究の論文を面白く読めるか聞いてみました。一つは引用(Reference)で、引用文献の引用文献の引用文献へ、一里塚的な論文を遡っていく。もう一つは掲載雑誌における書評(Editorial)で、その論文が研究の完成度とはまた別に、どう受け取られたかがわかります。緻密でも普遍性が無ければ酷評されます。

引用にしても書評にしても、論文をそれ単体ではなく全体の一部として、それこそ流れの中で捉えるための手段です。その先生は抗癌剤の専門家だったのですが、現在の標準治療に至る薬どうしの戦史を完璧に把握していました。そういう背景というかコンテクストというか、流れに習熟することがまさしく専門性なのかもしれないと思いました。

コロンビア戦を前にして、ザックジャパンにもコンテクストたるジーコジャパンを踏まえていただきたいものです。