現役東大生理Ⅲブログ

東大生TMNブログ~大学生活編Vol.46~ 2013年6月

大学生活編|現役東大生理Ⅲブログ

じめじめとやぼったい季節です。苔むして黴薫る気分で、情報番組をひやかす時間も増えました。湿った芸能人の湿った話はしっくりきます。けれども「○○健康法」のコーナーに入るとおさまりが悪くなって、なまじ大学でそれっぽい事をやっているからと、あれこれつっこみを試みる、自分のあさましさが醸すのです。

まあそれはそれとして、そういう特集につきものなのが細胞の写真。これが細胞ですと言われるだけで、なんだか説得されてしまった気になります。ところで細胞自体はほとんど透明ですから、写真は総じて何らかの染色を受けていて、だからあのいかにも人体らしい彩りは、色素です。

たとえばHE染色というものがあって、組織学実習のプレパラートも大半がこれでしたし、一般的な方法なのだと思います。彼のHはヘマトキシリン、Eはエオジン、それぞれ色素の名前です。ヘマトキシリン(正確にはその酸化物の錯体)は青紫色で正電荷、エオジンは赤色で負電荷なので、核“酸”を含む核は青紫に、正に帯電した細胞質は赤くなります。それ以外の構造も順々染め分けられますから、結局二人ぼっちの彼らだけで、しっかり細胞が表現されてしまうのです。

ところで、本郷三丁目駅からキャンパスまでの道中には紫陽花が多いです。あれが苦手なのは昔からの事で、繰り返しのパターンが駄目なのです。白白白白白白白白白白青青青青青青青青青青ピンクピンクピンクピンクピンクピンクピンクピンクピンクピンク……、部族ごとの集落が迫ってくるようです。中にとりわけ色の濃い株があって、それが、たまらなく似ているのです。バーキットリンパ腫の、ねっとりとヘマトキシリンに染まった標本に似ているのです……

ゾクッと涼しくなる話のつもりです。