現役東大生理Ⅲブログ

東大生TMNブログ~大学生活編Vol.42~ 2013年2月

大学生活編|現役東大生理Ⅲブログ

豆まき、恵方巻、バレンタイン。大量生産大量消費の2月は苦手で、常夏の東南アジアに避難していました。ベトナムーカンボジアーラオスータイと、一泊500円、一食100円くらいのなんちゃってバックパッカー、達人はバックパックすら持ちません。

待ち受けていたのが旧正月。中国系移民の多い土地なだけあって、どの国のどの街路にもHappy New Yearをうたう横断幕が鮮やかです。市場には赤金の毳毳しい飾り物を売る店が並び、昼間から炎をたてる住民も。タクシーの運転手に話を聞けば、酒に踊りにKARAOKEに、集い騒いで楽しむとのこと。今年は10日がその日にあたり、真っ向でぶつかる形になりました。

そんな旧正月も、旅行者にとっては四面楚歌。つまりはピークシーズン繁盛期、国を挙げての値上げキャンペーンです。宿もチケットもなんでも、ガイドブックはあてにできません。理由を聞けば新年の一言で、結局のところ商業主義から逃げ切ることはできないのでした。

しぶしぶ取り出した財布には、見慣れない紙幣が詰まっています。20000ドン(ベトナム)、4000リエル(カンボジア)、8000キープ(ラオス)、30バーツ(タイ)。1ドルと等しい現地通貨を覚えるのにも苦労して、何回ゼロの一つ多い紙幣で支払ってしまったか、わかりません。売店のおばあさんのニコニコ顔をあとになってから思い出し、後悔とも憤怒ともいえぬ気持ちになるのです。

もっとも、多いのは0だけではありません。緑も多ければ星も多い。都市間バスから覗かれた田園風景は、ぽつぽつと伸びるサトウヤシの木をむすんでどこまでも続いていくよう。1泊2日でメコン川をたどるスロウ・ボートの中継地は何もない村でしたが、オリオン座を隠すような星空の隅の方で、水平に欠けた月が明っていました。カメラはあまりに無力です。

カムオン、オー・クン、コープチャイ、コープンクン・クラッ。現地語の「ありがとう」は自然と覚えてしまいました。助けられてばかりの毎日で、小さくなって帰ってきた気分。どうにも寒風が堪えます。