現役東大生理Ⅲブログ

東大生TMNブログ~大学生活編Vol.36~ 2012年8月

大学生活編|現役東大生理Ⅲブログ

松本さん内村さん伊調さん小原さん吉田さん村田さん米満さんを筆頭に、アテネを超えるメダルラッシュで幕を閉じたロンドン五輪 、25時やら27時やらで生活のリズムは狂いっぱなし、9時間の時差と東経135°が直結するのは流石のグリニッジ天文台(のはずでしたがそこはサマータイム)です。日本選手の活躍には愛国心をくすぐられっぱなしでしたが、他方ではボルトフェルプスエトセトラ、記録に挑戦する超人の姿を見れば人類の可能性を夢想せずにはいられません。ヒトは42.195kmを2時間で、100mを9秒で走れるのではないか、不可能を可能にする規格外の天才がポッと現れるのではないか……

はて天才、考えてみればみるほど曖昧な概念ですが、そんな時こそ広辞苑。

てん-さい【天才】
天性の才能。生まれつき備わったすぐれた才能。また、そういう才能をもっている人。

わかったようでわからない、孫の手も借りたいくらいですが、思い返してみれば僕自身、

受験勉強でぎらぎらな時は「努力をしないで成功する人」

美術館にかぶれていた時は「ことばによらない思考・伝達が可能な人」

古典作品に溺れていた時は「故きを温めずに全く新しい物を想像できる人」

などなど、あれこれの定義を試みては首をひねる日々を続けてきたのでもあります。

お盆休みで顔を合わせたこの上なくお洒落な友人の話が明快でした。僕の道程を一通り聞き終えてから、

「俺も前までは、一番遠くに行ける奴が一番の天才だと思っていたよ。でも今は考えが変わってね、何気ない毎日を何気なく重ねていける、そういう奴の方がほんとうの天才なんじゃないかと思うのよ」

僕のもろもろを「遠くに行く」の一言に収めてしまった思考力はもちろんですが、発言の主たる彼が「人と違う人生」を追求していた、そうした記憶とのギャップが僕をいちばん驚かせました。彼の人が変わったとか拡大したように感じました。

もしかして天才というものは、あの人この人それぞれの人生観が裏に抱える理想のようなものなのではないでしょうか。そうありたい自分を、わかったようでわからない天才という概念に投射するのではないでしょうか。あるいはこれは僕だけのことでしょうか。

そんな、1%の懊悩と99%の魅力からできた夏です。