現役東大生理Ⅲブログ

東大生TMNブログ~大学生活編Vol.20~ 2011年8月

大学生活編|現役東大生理Ⅲブログ

運転免許を取りました。春休みに取る予定だったのが地震でおじゃんになっていたので、およそ半年越しでの悲願達成です。オートマですので、取ってしまえばあっけないものですが、それでも免許証の差し込まれた財布は以前より荘厳に感じられます。

免許を通いで取るには時間がかかります。そもそも講習の予約を入れるのも一苦労で、どうしたって一カ月ほどかかります。合宿ならその半分ですみます。二週間です。びっしり組まれたスケジュールに従うだけですので、予約の手間もいりません。どこに重きを置くかは人それぞれだと思いますが、僕には合宿がベターに思えます。

免許合宿は全国の教習所で行われているのですが、とりわけ山形県が盛んです。生協パンフレットでもページの割かれ方が異様です。一大産業と言えるほどで、山形といえば?と問われれば、さくらんぼ、米、牛、豆、のつぎあたりで運転免許が来てもいい気がします。僕は本籍宮城県ですから、もちろんのこと東北贔屓です。中でも岩手県は好きで、兄弟のような感情を抱いているのですが、山形県もそれに準じ、従兄くらいに好きです。岩手県は縦に、山形県は横に、宮城県とフェアに感じられるのです。福島県は幅広で、尻に敷かれている気がします。秋田県とは斜めなカンケイですから、どこか気まずいです。青森県は遠すぎます。

山形県は鶴岡市が合宿地で、日本海岸の町ですが、「おくりびと」のロケ地として有名です。もっくんがチェロを弾いたような田んぼが一面に広がり、単線路に貫かれています。ミスチルの桜井さんの家も近くにあるそうです。所長さんが言ってました。僕の実家から言えたことでもないのですが、とにかく田舎で、蝉の死骸が道中にあふれ、気づけば蚊に刺され、薬局でビキニが売られていたりするのですが、夏の星空が綺麗でした。

免許合宿には宿舎と食事に関するいくつかのプランがあるのですが、僕は小学校以来の友人と二人、自炊でのレオパレス住まい、いわゆる自炊ツインを選択しました。ホテルプランなどとは比較にならない安さです。加えて、僕らは共に大学が東京なので、交通費として東京鶴岡間の新幹線額が支給されました。実際は仙台鶴岡間の高速バスを利用したため、その差額から二週間分の食費を引いてもまだ黒字でした。吝嗇系男子です。

日程としては、一段階教習(教習所内)→仮免→二段階教習(路上)→免許交付、となり、日数的にも仮免が丁度真中になります。教習はそれぞれ学科(講義)と技能(運転)が行われ、節目節目で行われる学科技能両面の試験にパスする必要があり、しくじると延泊です。合宿最終日の翌日にバイトを入れていたりすると、死活問題です。

実際の生活ですが、おそろしく単調な日々でした。講習会開始の2時間前には起床してシャワーを浴び、というのも遅刻すれば延泊ですから、着替えてバナナ程度の朝食を取ります。昼食だけは教習所で弁当がもらえるので、それが朝食代わりです。昼食後、授業が入っていなければ一時帰宅し、昼寝をして夕方からの講習に備えます。一日の教習を終えれば作り置きのカレー、あるいは焼きそばを食べてさっさと寝ます。

そんな単調さの中、おそらく全国版のニュースでも放送されていたと思うのですが、鶴岡市を襲った局所的豪雨には驚かされました。その日は丁度特別教習が入っており、山道を越えて日本海にまで至ることになっていたのですが、道中で突然勢いを増した豪雨の中辿り着いた海は東映のようになっていて、海沿いの帰り道は土砂崩れや浸水の見本市で、教習車でやがて通行止めになるような悪路を進むアンバランスさが奇妙でした。

ここまで読み返してみて、なんとも没個性な文章だなぁと思うのですが、自分がこう感じた、とか思う間もないまま、ヌッと取れてしまったのが免許でした。東京に住む限り車に乗ることもないでしょうからむこう10年はペーパードライバー確定ですが、証明写真の硬い表情をした自分を見ると、やっぱりうれしいものです。