現役東大生理Ⅲブログ

東大生TMNブログ~大学生活編Vol.15~ 2011年6月

大学生活編|現役東大生理Ⅲブログ

超苦手なものが文化祭でして、ちょっくら東大でも行われたのですが、チョコバナナを売ったりする催しは、ちょっと参加する気になれず、ちょうどいい休みだと割り切って、チョイスの問題なのでしょうが、猪突猛進、仙台に帰省してきました。帰省するのはちょくちょくの事なのですが、実家でだらだらするだけだったこれまでへの反省も込めて、今回は少し趣向を変え、仙台の自然を楽しむ、それも自転車で楽しむ、かんじでやってみました。加えて最近高尾山にも行ってみましたので、それも合わせて、今回のテーマは自然です。

宮城県という県のいいところはそのバランス感覚でして、都会過ぎず田舎過ぎず、悪く言えば器用貧乏なのですが、住んでいて嫌になることがありません。僕はこの県が大好きで、この県に生まれたことを誇りにも思っていますし、ときにはプリフェクチュアリズムの高まりなんかも感じたりするのですが、しかし、東京に住んでいる限りにおいてはどうにも宮城県の扱いは雑であり、その場所すらわからない人もいたりして、そのイメージを訪ねてみても牛タン、松島、せいぜいずんだ止まりでして、そんなやり取りのためにいずい、これは宮城、もしかすると東北地方の方言でして、おおよそ英訳はuncomfortable、歯に挟まった物が取れないような不快感を表す語なのですが、こんな便利な言葉が標準語にありますか、とにかくいずい思いをするのです。ですから今回は、まず自然の側面から、宮城県のポジティブキャンペーンをしようと思います。

今回訪ねたのは、宮城県は大和町、仙台市の北にある町ですが、そこに広がる田園と、ひょっこりとびでる山々、七ツ森と呼ばれる場所です。読んで字のごとし、七ツ森には七つの山が存在していて、それぞれにそれらしい名前がつけられています。七ツ森の何がいいかといえば、国道4号線を南下しながら、東京まで350km的な表札からふと眼を外すと、右手に広がっている景色でしょう。ボーダーです。横線です。下から、田んぼです、山です、空です、他には何も、そんな具合です。山々はぽんぽんぽん、ぽんぽんぽぽぽん、と三三七拍子状に並んでいて、山のある場所ない場所の配置、空間設計というか、そういったものがとても日本的なんです。水がはられた田んぼには伸び始めの稲にすかして山々が反射していて、ちらほらと見受けられる農家のおじいちゃんおばあちゃんが画にスパイスを利かせています。空には夏の雲がもくもくと手を伸ばしています。画像検索してみてください。

もうひとつ、画というよりも感覚、からだを取り巻く雰囲気なのですが、七ツ森のその山中で、車がほとんど通らない幅広の長い長い下り道を、田んぼと電柱に挟まれて、むこうにぽっこり見える他の山に向かって、車輪が回るに任せ、向かい風に煽られながら自転車を走らせる、これはたまらなかったです。久石譲のsummerはどう聞いても名曲ですが、この曲そのままでした。若いなぁ、青春だなぁと感じずにはいられません。青です。空も山も田んぼも全部青いんです。心がはっ、とするような、ふと生きていることを突き付けられる、古語なら"おどろかされる"、そんな体験で、コンクリートジャングルに酸化されっぱなしの僕にとっては最高の息抜きでした。

さて、そんなコンクリートジャングルのオアシス高尾山。七ツ森で味をしめた僕のパワースポット熱は高騰していたのですが、期待はずれでした。去勢された山、アミューズメントパーク、奈良公園の角を折られた牡鹿とか金閣寺苑内の塩ビ製ソフトクリーム模型を見たときと同じような気持ちになりました。ほとんどの道は舗装されていて、ちょっと登ると出店、またちょっと登ると出店で、雰囲気もへったくれもありません。そして何より人が多いです。人であふれた道は、自分のペースで歩くこともできません。話声と足音で鳥の鳴き声も川のせせらぎも聞こえません。山の自然を味わうとか、そんなのとはかけ離れていました。ただの運動でした。往復10kmのウォーキングでした。土曜日に行ったのが間違いだったのでしょうか。

なにが言いたいかといいますと、そうだ、高尾山行こう、そう思ったならばちょっと足を延ばして、新幹線で3時間程度、宮城県に来てみてください。冗談です。ただ、宮城県は思いのほか近い、これは事実です。小田急線で、各駅停車で、新宿から片瀬江ノ島に行くのとそんなに変わるでしょうか。宮城県をこれまでよりも身近に感じてください。そしてできれば、あまり、軽んじないでください。

都会コンプレックスまみれです。